フィアsaid
昔々…わしから見ればそこまでじゃないの。
二千年と数百年前…。
いつも通り国の仕事に勤しんでいたわしは、部下の一人からとある情報を聞いたんじゃ。
「最近開拓を始めた、今まで無人島だった場所がある。一人の軍人が、その島を国に変えたいようだと。」
最初聞いた時は、何かの冗談かと思ったわい。
相当な無茶をするものじゃと。
最初のうちは、自国のことで手一杯だったからな、
興味もわかなかった。
…じゃが、お前さんが国として独立する最低限必要なこと…
法律じゃとか、貿易…
それを学ぼうとしていると聞いて、
まぁ…正直言って、ただの気まぐれだったんじゃがな。
助けてみようかと思ったんじゃ。
おまえさんの国に着いて驚いた。
たった数年の開拓で、あんな町ができるとは思っておらんかったからのぉ…。
まぁとにかく、おまえさんは昔から…努力と才能の塊のようなやつじゃったな。
覚えていないじゃろうが…
この写真は、おまえさんが国として独立した最初の日…
12月31日。ウル、お前の国としての最初の誕生日の写真なんじゃ。
no said
フィアが話を終えると、シェディアは静かに目を伏せた。
シェディア「…悪いが、やはりそんな記憶は存在しない。」
その言葉を聞いたフィアは、静かに笑った。
フィア「…そう、じゃろうなぁ…この写真は、お前さんが持っていておくれ。」
シェディア「大切なものではないのか?」
フィア「…それは、お前さんにとってもな。」
シェディアは受け取った写真を眺める。
青い狼が、こちらに向かって慣れない笑みを浮かべている。
隣にいるのは、正装を着たフィルア。とても嬉しそうに笑っている。
シェディア「…名前、教えてくれないか。」
フィア「わしのか?…フィルア・スクラトじゃ。」
狼は少し考え込む。
シェディア「…なら、フィアと呼ばせてもらう。」
その言葉を聞いた瞬間、梟の瞳がきゅっと縮んだ。
驚き、喜び、疑問。
フィア「な、なぜ…その呼び名がすぐに出てきたのじゃ…⁈フィアと呼び出したのはウルだったはず…」
シェディア?「なぜか…頭の中に真っ先に浮かんだんだ。フィアと呼ぼうと。非現実的か?」
フィア「…いや…いいや…そうか…そうかぁ…」
ポロポロと涙をこぼすフィア。
それに驚いたようにシェディアが言う。
シェディア「ど、どうした⁈傷か⁈傷が痛むのか⁈」
慌てた声を聞いたのか、外で待っていた国たちがワタワタと入ってくる。
パルフェ「どしたの⁈大丈夫⁈」
イフル「お、おいフィアさん!なんで泣いてんだ⁈」
フィア「なんでも…なんでもないんじゃよ…よかった…あぁ…」
何かを察したハニーが、フィアの手を握る。
ハニー「…何か、覚えててくれたんですね。僕らのこと。」
フィア「あぁ…そうじゃよ…嬉しいなぁ…」
フィアがハニーに微笑みかけた瞬間、
シェディアが窓辺を勢いよく睨みつける。
シェディア「…何者だ。」
雰囲気が変わった狼の周りの空気が、
一気に下がる。
シェディア「っ…⁈まずい…全員伏せろ‼︎‼︎」
シェディアの大声に、全員が驚く。
コルリル「ど、どうしたんですか⁈」
ハート「な、なにが…」
戸惑う皆を強引に伏せさせると、庇うように立ち上がる。
その時、病室の窓が凄まじい音を立てて破れた。
バリン!!ドシャン!!
窓の破片と砂埃が舞う。
シェディアは自分が眠っていたベットを皆に被せていたため、
誰も状況を理解できなかった。
クロウ「な、何が起こって…⁈」
シェディア「…そのままでいろ。」
??「…やはり最強の軍人は侮れませんねぇ…」
??「いくら油断してる隙を付くとはいえ…これは巻き込みすぎでは…?」
シェディア「…誰だ、貴様ら。」
第三章 タイムリミット
コメント
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さ、3章…?まってえそんなえ?????
うふふあはあはあぶひょひょ(((きm やばいしぬ。(( しぇでぃくぅん…あなた…やばい…なく()そうだよなそうだよなあ…フィアさあん…嬉しいよなあ…ほんのちょっとだけど、覚えててくれたんだもんなあ…泣いちゃうよなあ…俺も泣いた(((´༎ຶོρ༎ຶོ`) てかいつになってもイケメェンだなウル君は…はぁ…舐めたい((ポッキーノヒダヨ!ウルハト!ポッキーゲームヲミセロ!ソシテアシタハKISSヲシロ‼︎
第3章…?!シェディア君少しだけ覚えてたのねッ!敵かぁ…56し屋か…?