テラーノベル
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白い花が、6色に変わってから。
ちぐさくんは少しずつ気づいていた。
自分がみんなを支えていると思っていた。
でも本当は。
自分もずっと、みんなに支えられていた。
⸻
「ちぐちゃん!」
あっきぃの声が響く。
ちぐさくん「どうしたの?」
あっきぃ「これ見て!」
差し出されたのは、みんなで作った予定表。
ちぐさくん「え、すごい」
あっきぃ「俺もちゃんと確認した!」
ちぐさくん「偉いじゃん!」
あっきぃ「でしょ!」
その笑顔に、ちぐさくんも笑う。
あっきぃはいつも場を明るくする。
その明るさは、ただ元気なだけじゃない。
みんなが笑える場所を作る力だった。
⸻
「ちぐ」
まぜ太が呼ぶ。
ちぐさくん「なに?」
まぜ太「無理してない?」
ちぐさくん「今日はしてないよ」
まぜ太「本当?」
ちぐさくん「……本当」
まぜ太「ならいい」
まぜ太は小さく笑う。
まぜ太はいつも周りをよく見ている。
言葉にしなくても、誰かの変化に気づける人だった。
⸻
ぷりっつ「ちぐ」
ちぐさくん「ぷりちゃん?」
ぷりっつ「最近さ」
「俺ら、ちゃんと頼れるようになったよな」
ちぐさくん「え?」
ぷりっつ「前はちぐに任せすぎてた気がする」
「でも今は違う」
「6人でやってるって感じする」
ちぐさくんは頷く。
ぷりっつは笑わせてくれる。
でも、その笑いの裏には優しさがある。
⸻
「ちぐ」
あっとが声をかける。
ちぐさくん「あっとくん?」
あっと「俺さ」
「ちぐがリーダーだからって、特別扱いしてるわけじゃない」
「でも」
少し笑う。
「ちぐが前にいるなら、俺は隣にいたい」
ちぐさくんは少し驚く。
あっとは、静かに背中を押してくれる人だった。
⸻
「ちぐ」
けちゃが呼ぶ。
ちぐさくん「けちゃ?」
けちゃ「僕ね」
「前は、ちぐが強い人だと思ってた」
「でも違った」
「弱いところを見せても、前を向ける人だった」
けちゃは優しく笑う。
「それって、すごいことだと思う」
⸻
夜。
ちぐさくんは、6色の花の前に立っていた。
「ねえ」
「君は、俺に何を伝えたかったの?」
花は静かに揺れる。
すると。
今まで聞いた声とは違う声がした。
『一人で咲く花は、美しい』
『でも』
『寄り添って咲く花は、もっと強い』
ちぐさくんは目を閉じる。
「……」
最初は。
完璧な花になろうとしていた。
傷つかない花。
枯れない花。
でも。
本当に必要だったのは。
傷ついても。
迷っても。
誰かと一緒に咲くことだった。
⸻
「ちぐちゃん!」
「ちぐ!」
「ちぐ!」
「ちぐ」
「ちぐ」
声がする。
振り返る。
そこには5人がいた。
あっきぃ。
まぜ太。
ぷりっつ。
あっと。
けちゃ。
ちぐさくん「……みんな」
あっきぃ「また一人で来てた?」
ちぐさくん「ちょっとだけ」
まぜ太「やっぱり」
ぷりっつ「ほんま分かりやすいな」
あっと「でも」
けちゃ「ちゃんと戻ってきたね」
その言葉に。
ちぐさくんは笑った。
今度こそ。
心から。
⸻
6人の花は、夜の中で輝いていた。
それぞれ違う色。
違う形。
でも。
同じ場所で咲いている。
ちぐさくんは思う。
俺は一人で輝くためにいるんじゃない。
みんなと一緒に、輝くためにいるんだ。
amia@ちぐちゃん大好き!
⋆⸜なぎしゃむ⸝⋆
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コメント
1件
うわあ……第9話、すごく良かったです。 「一人で咲く花は美しい、でも寄り添って咲く花はもっと強い」——この台詞に全部集約されてる感じがしました。 ちぐさくんが「完璧な花になろう」としていたところから、仲間と共に咲くことを選ぶまでの変化が、自然で丁寧に描かれていてじんわり来ました。 6人それぞれの色が、夜の中で輝いているラストシーン、本当に綺麗でした。 あっとくんの「ちぐが前にいるなら、俺は隣にいたい」って台詞、胸に刺さりました……。