「…どういうつもりだ。」
「そのままの意味だよ。オレに付いてこいって事。」
「…なぜ、それを俺に持ちかけてきたんだ?」
俺が問うと、彼はズレたフードを直し、言う
「まぁ、簡単に言うと」
「一目惚れ。ってやつ?」
「…は、…?ひと…」
「そそ。オレ、お前に惚れた。今なら生かしてやるからオレに付いてこいよ。」
彼が笑う
どうやら、言っていることを要約すると「生きたいなら仲間を裏切れ」ということらしい。
「………が…。」
「…ん?なんて言った?」
「…………仲間が、待っているんだ。」
「……ふーん。」
そう言いながら、彼が俺の身体を縛る縄を解いた
(…?開放され…)
「…んじゃ、死んでもらう。」
そう言って彼はナイフを取り出した
「…っ!」
急いで銃を取り出し、彼に向けた
嫌に甲高い音が鳴り響いた
(…タメ口、上手くなったな。)
「…っ!なんでこんな…っ!当たらないの…っ!!」
「あははっ♪寧々ちゃん、避けるの上手だね〜♪」
そう言いながら彼女が武器を振り下ろす
本来なら重さや大きさでわたしが圧倒的な筈なのに、彼女は異次元の速さで動く
「あはっ♪」
笑いながら彼女が腕を振り上げた瞬間、何かが宙に舞ったのが見えた
「…、?なに…、?」
妙にそれが目につき、わたしがそう呟くと、彼女は目を丸くしてピタリと動きを止めた
「…?」
先程とは全く違った真顔でそれを拾い上げた彼女はそれを手にとって呟いた
「……あった…。」
「……?な、何なの…っ、?!」
わたしがそう言ったのに振り返った彼女は、ニコりと微笑んで呟いた
「……あたし、寧々ちゃんにずーっと、見せたかったものがあったんだぁ。」
「…?な、なにを、?」
わたしがそういうと、彼女はそれをわたしに見せた
「……!?…これ…」
彼女が見せてきたそれはペンダントで、中を開くと写真が入っていた。
⸺紛れもない、彼女とわたしが写った写真が。
コメント
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幼馴染とかだったら発狂します。幼馴染じゃなくても発狂します。
次回最終回。激重展開になるのでご注意を