し「できた!」
鬼殺隊の柱である胡蝶しのぶは毒の研究をしていた。それも自身の体内に取り込むための高濃度の毒を、、、
しのぶが毒を摂取し始めてからはや半年。しのぶの身体の至る所に毒による青紫のあざのようなものができていた。
し「誰にもバレないようにしなくてはいけませんね、」
そして、それからさらに1ヶ月後、義勇との合同任務の知らせが来た。
し「アオイ〜?行ってくるわね!」
ア「しのぶ様!行ってらっしゃいませ」
し「えぇ あ、長期任務なので帰りが少々遅くなるかもしれませんが子供たちをお願いしますね!」
ア「はい!お気をつけて」
し「では」
しのぶの毒の跡は留まることを知らず、着実にに広がっていた。
し「腕にもできてしまいましたか、まぁ冨岡さんなら見られてしまっても痣としか思いませんよね」
し「お久しぶりです。冨岡さん」
義「あぁ」
し「相変らすの反応ですねぇ」
義「、、、」
し「あら、無視ですか?まぁいいです。参りましょう」
義「承知した」
藤の家にて
婆「お待ちしておりました。水柱様、蟲柱様」
婆「頼まれておりました、服の方はご用意してありますのでお部屋でお着替えください。」
し「?服、、ですか?」
婆「はい、御館様から、今回の任務では街の旅館に泊まることになり、隊服では怪しまれるとのことで、袴をご用意させて頂きました。」
し「そうでしたか、それはわざわざありがとうございます。」
婆「いいえ〜、お部屋は用意してありますのでそちらをお使いください。」
義「感謝する」
し「冨岡さん。先に着替えてもよろしいです?」
冨「あぁ」
し「ありがとうございます。では終わり次第お呼びしますね」
着替える
し(やはり、、袴だと腕をあげた時などに跡が見えてしまいますね、こまりました。化粧で誤魔化しましょうか)
し(冨岡さんが着替えている間にでもちゃちゃっと隠しちゃいますか)
し「とりあえず今は反対の手で隠すしかありませんねっ」
し「冨岡さん〜!遅くなりました、もう入っていただいて大丈夫ですよ〜」
冨「人目につかないところで着替えてきた。」
し(え?どうしましょう。化粧で隠す時間が、、)
冨「胡蝶?腕を痛めているのか?」
し(どうしましょう、、、化粧のついでにさり気なく隠しますか)
冨「胡蝶?」
し「っえ?、、あ、はいごめんなさい。大丈夫です!あ、あと冨岡さん。」
冨「なんだ」
し「お化粧をしてもよろしいでしょうか?」
冨「わかった」
し「すぐ終わらせますので」
冨(胡蝶の腕、、あれは痣か?)
し「よし、何とか隠れたわね」
し「すみません、お待たせしました。参りましょう」
し「この辺りだと、思うんですけど、、、」
し「あ!ありました!」
し「見てください冨岡さん〜!立派な所ですよ!」
冨「そうだな」
冨「さっさと入ろう」
し「んもぅ〜せっかちさんですねぇ」
し「予約していた冨岡と申しますが」
婆「冨岡様ですね。お待ちしておりました。お部屋へご案内します。」
婆「こちらがお部屋になります。どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。」
冨「感謝する」
冨「胡蝶」
し「はい?」
冨「俺は今のうちに銭湯に行ってくるが胡蝶はどうする?」
し「ん〜そうですねぇ(毒の跡がバレては困りますし)私は御遠慮しておきます。」
冨「そうか、わかった」
冨「では、俺は行ってくる」
し「はい」
し(今のうちに軽く体を拭きますかぁ)
冨岡が銭湯から戻ってくる
冨「すまない。遅くなった」
し「いいえ、大丈夫ですよ」
し「それより冨岡さん!”鮭大根”ありますよ!」
冨「!!!」
し「ふふふ、可愛い冨岡さん」
冨「、、、?」
し「食べましょうか」
冨「あぁ」(胡蝶の腕にあるのはやはり痣か?俺がいない間に身体を拭いたのだろうか、胡蝶は化粧が落ちてしまっていることに気付いているのか?そもそも何故隠すのだ?バレてはまずいのか、誰かにやられたのか?鬼か?)
し「、、、?冨岡さん?なんです、さっきからジロジロと」
冨「あぁ、すまない。」
し「変な冨岡さん ふふっ」
し「ん〜やっぱり美味しいですぅ」
し「ご馳走様でした」
冨「美味かったな」
し「えぇ、とっても!」
冨「胡蝶、話があっ」
し「先に作戦たてましょ!話は後で幾らでも出来ますし」
冨「あぁすまない。そうしよう」
し「今日はやけに沢山謝りますねぇ」
冨「すまない」
し「あら、また」
し「どうします?作戦、今回は屋敷の中ですので余り大事にしたくないですしねぇ」
冨「お前の毒でできそうか」
し「えぇ、ではそれでいきましょう。もしもの時は貴方が頸を切ってくださいな」
冨「承知した」
し「冨岡さん、早速来たようです」
冨「そのようだな」
鬼「やぁやぁ、柱2人と会うなんてなんて僕はついているんだ」
鬼「これで、僕も上弦に混ぜて貰える」
し「貴方下弦の鬼で?」
鬼「そうだよぉ、君は柱かな?」
し「えぇ」
鬼「それにしても君ちっちゃいねぇ、そんなんで、僕の頸が切れるのかなぁ?」
し「それは、確かめてみないと分かりませんねぇ」
鬼「でもねぇ、僕もう君に血鬼術かけちゃってるんだァ( ニヤッ」
し「っ!いつの間に」
鬼「そろそろ毒が効いてくる頃かなぁ」
し「すみません、あいにく私も毒使いでして」
スゥ
し「蟲の呼吸 蝶ノ舞 戯れ」
鬼「クソっ!」
し「うっ!」
し(斬られたッ!?身体が思うようにうごか、ない)
鬼「ぐわぁぁぁあ」
冨「胡蝶!」
し「すみません冨岡さん、お、、鬼は?」
冨「お前の毒が効いたようだ」
し「よかっ、、、、た」
パタッ
冨「胡蝶!胡蝶!」
冨「まずい、応急処置をしなくては」
冨「すまない胡蝶、服を脱がせるぞ」
「っ!なんだこの痣、しかも全身に」
藤の家にて
し「ん、と、冨岡さん?」
冨「目を覚ましたか」
し「すみません。私ずっと気を失って、」
冨「構わない、、、それより胡蝶聞きたいことがある」
し「?なんです?」
冨「まず、その、、すまない。胡蝶が倒れた時応急処置の際に服を脱がせた」
し「っ!な、」
冨「それで、お前の全身に広がる痣をみた、あれは、、一体なんだ?誰かにやられたのか?鬼か?」
し「そ、それは」
冨「答えてくれ」
し「誰にも言わないと約束してくださいますか?」
冨「あぁ、勿論だ」
し「これは、、、、この痣は毒の跡です。」
「私は姉さんを殺した鬼に復讐する為に高濃度の毒を服毒しています。」
冨「まさかっ?!何故そこまでする!」
し「そうしないと、、、そうしないと私には上弦の鬼は殺せない!姉さんを殺した鬼を!そうでもしないと、貴方のように力のない私には出来ないんです!私だって鬼の頸が切りたい!でも出来ないんです!こんなことしか!全部姉さんには敵わない!この気持ちが貴方にわかりますか?」
ギュッ
し「、、、え?」
冨「辛かったな、今まで一人で抱えて」
し「冨岡、さん?」
冨(俺にはこんなことしか出来ない。だか、こいつの思いは痛いほどわかる。この小さな身体にまだ18の心にどれだけの荷を抱えて生きているのだろうか、俺に少しでも、此奴の荷を軽くすることが出来たらどれだけいいことか)
冨「泣きたい時は泣け」
し「ふふっ私そんなに弱くないですよ?、、、でも、ありがとうございます。そう言って貰えて気持ちが楽になりました。」
「泣きたくなったら富岡さんの家に行きますね。」
冨「あぁ、いつでも来い」
し「はいっ!」
[完]
コメント
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冨岡さん、優しい!これからも頑張ってください!