「皆、向こうに着けば説明を貰える筈だ!まずは先生の指示通り、用意をしよう!
そう一人が声を上げると、周りの感情が、段々と落ち着いていく。
周りからの信頼が厚いのだろう。すっとその声を受け入れ、皆で用意を始める。
この流れに混じって早く用意を終わらせた方が吉だろう。そう考え、周りの波に流れて用意を始めた。
◇ ◆ ◇
「…あらら、再開が随分と早かったわね。」
…どうしてこうなった?
荷物の用意をして、廊下に並ぶ…それまでは確かに普通だった。そして、1クラスにつき2列になって並ぶ事になり、その通りに並んだ。
片側は同じクラスの人、もう片方は隣のクラスの人が居る事になり、その結果、隣のクラスに居る庵梨が隣になった…と。
「どうしてよりによって庵梨と…他の人ならば救いもあったのに…。」
「あら、それはそれで他の方に失礼になるんじゃない?」
…これ以上会話は続けたくない。
普段なら何とも思わなくても、今はこれ以上精神を減らしたくない。今は他の事柄に敏感になってしまっているから。
「……あぁ、先生が話し始めましたよ。」
逃げたな…とジト目で睨まれた気はするが、気のせいだと思って気にしない事にした。
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