♢ ATTENTION ♢
・一話に記載してある通り .
・今回から更新目標を明記します . (お知らせチャプターに記載していた通り/チャプター削除済)
kn「」⌇ hb『』
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hb.side
「よし雲雀ぃ!気張っていくぞー!」
『おー!!』
休みも明けて、今日はバイトの日 .
奏斗が掛け声を店内に響かせ、看板をクローズからオープンにする事で、カフェ”Zeffiro”の一日が始まる .
ぐーんと体を伸ばして張り切っていると、ドアチャイムが音を鳴らして、お客さんが来た事を知らせてくれた .
『いらっしゃいませー!』
『お席にご案内しますねー!』
[渡会くん今日も元気やねぇ]
[休日はしっかり休めたん?]
『はい!もうお陰様で!』
[店員が二人で大変やろうしねぇ、もっと休み増やしてもいいんよ?]
いつもカフェに来てくれる、所謂常連さんのおばあちゃん .
一時期カフェ店員をやっていたらしく、その大変さが分かるのか、店員が二人の俺達を何かと気遣ってくれる . とても優しい人だ .
『休みは程々に、でもしっかり取って行きたいと思います!カフェの仕事、やってて楽しいですし!』
確かに大変な事もあるけど、やってて後悔はないから店員が二人だけでも良いなって思う .
行列が出来るくらい大人気!って訳でもないしな 笑 .
「あ、いらっしゃいませー!お席ご案内しますー!」
他のお客さんを接客してる奏斗を見て、自然と笑みが零れる .
きっと、奏斗と一緒だから、っていうのが大きかったりするんよな .
[ふふ、ええねぇ . これからも頑張ってな 笑]
昼の一番お客さんが来る時間帯を乗り越えて、お客さんの波が引いて来た頃 .
注文の入っていたワッフルが焼き終わり、お皿に盛り付けていると、若い二人組の女性がドアチャイムを鳴らして入って来た .
「あ、僕接客して来るよ」
『せんきゅー奏斗』
奏斗がいらっしゃいませー、と接客をしている間にワッフルの盛り付けを終わらせる .
紅茶を淹れて、トレーにワッフルと紅茶を置いた .
『(…奏斗、遅くねぇか?)』
ワッフルを盛り付けて、紅茶を淹れている間に数分は経った .
いつも接客をしてすぐに注文の品を教えに来てくれる奏斗が、未だに戻って来ない .
ちら、と奏斗を見てみるとさっきの二人組の女性と話をしているのが目に入る .
何やってんだアイツ……
まぁ…不安じゃないと言えば嘘になる .
とりあえず、ご注文の品をお客さんに届けようとキッチンを出た .
『お待たせしました!ワッフルと紅茶です!』
キッチンに戻る際に、わざと奏斗の後ろを通ると、奏斗とその女性達の声が聞こえた .
[あの…、連絡先交換しませんか?]
えっ…
立ち止まりそうになった足を動かして、足早にキッチンに戻る .
奏斗は、あの女性達と連絡先を交換したのだろうか .
いや、多分奏斗なら大丈夫だ .
前に俺がお客さんに連絡先を聞かれた時、奏斗が「そういうのやってないんですよ〜」と助けてくれた .
だから、奏斗は連絡先を交換しない .
だから…大丈夫 .
けど、
「、ふはっ 笑」
『か、なと…』
奏斗と俺は裏社会出身な事もあって、表と裏はちゃんと区切りをつけるタイプ .
特に奏斗は人一倍、表は繕っているタイプなのを、長い付き合いから知っている .
だから、いつもお客さんに見せる奏斗の笑顔は、営業スマイルだって事も知っている .
だけど、だけどさ .
奏斗の、あの笑顔は、
アキラやセラフ、
俺にしか見せない、奏斗の、笑顔だ .
あぁ、ほら、あの女性二人 .
顔赤くしちゃって、ときめいちゃってるやん .
奏斗は、連絡先を交換してしまったのだろうか .
さっきの様に交換しない、なんて否定の言葉は出てこない .
「雲雀ー!注文入ったー!」
走って俺の所に戻って来る奏斗は、
悲しくなるぐらい、眩しい笑顔をしていた .
NEXT.♡250⤴
コメント
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受けの嫉妬って最高ですよね👍いつも素敵なストーリーをありがとうございます😊続きを楽しみに、平日は頑張ります💪🔥