“ あぁ 、もうこんな時間かあ … ”
純紅の瞳をした少女がそう呟く 。 すると 、隣に座っている少女は翠の瞳を輝かせながらこう言う 。
““ … やだなぁ沙花叉 、 holoxはずっと5人なんでしょ ~ ? 笑 ””
笑いながらそう言う彼女には 、 何処か悲しげな表情が有った 。 明日は最愛の人 、 沙花叉が正式に ”卒業” する日 。 その日が明日に迫ってきていることに 、 沙花叉は不安と悲しみを覚えていた 。
“ 5人だよ 、 ずっと5人 … 。 だけど寂しいもんは寂しいじゃんか ーー !! ”
先程まで冷静沈着だったのとは裏腹に 、 溜めていた感情のロックを外したのだろう 、 不安そうな表情で机につっ伏す 。
““ まあ風真もまだ行かないでって気持ちはあるでござるが … 1回決めたことでござる 、 最後までやらなきゃ ””
本当は誰よりも寂しいのに 。 本当は誰よりも辛いのに 。 私が最後までサポートしなきゃ そう 、 彼女は思っている 。 お節介だと思う人もいるだろう 。 だが 、 最愛の人を愛し 最後まで隣で歩いてゆくというのは彼女にとっては当たり前なのだ 。
“ うん 、 そ ー だよね 、 … … よしっ 、 沙花叉頑張る !! ”
沙花叉の決意を見た風真は 、笑顔になり 、 ずっと5人 、 という言葉を噛み締めた 。 ふと時計に目をやると 、 もう時計の針が0時の場所で重なりそうになっている 。
““ やばいやばいっ 、 もう日付変わっちゃうよ 、 !! 早く解散して沙花叉は明日に備えなきゃでござる !!! ””
焦った表情でそう叫ぶ 。 本当は1秒でも長く隣にいたいのに 。 彼女は最後まで沙花叉のことを愛し 、 思いやる 。
“ うぇ 、 ?! まぢじゃん !! やばい 、 帰んなきゃ ~~ ”
時刻を告げられ 時計を2度見する 。 急いで荷物をまとめ 、 解散の準備をする 。
““ 忘れ物ないね ?! はい 、 早く帰ろ !!! ””
焦りながらも ぱっと沙花叉の手をとり 帰路へ着く 。
“ あ !!! 沙花叉仮面忘れた !! ”
落ち着いたのもつかの間 、 焦った表情で息を切らしながらそういう 。
““ んも ~~ … 沙花叉は最後までお馬鹿でござるなぁあ ~ … またこんど収録の時に取って渡してあげるでござるよ 、 ””
最後まで忘れん坊な沙花叉に呆れたような表情をしながらそう述べる 。 だが 、 なぜか沙花叉の顔は曇っている 。
““ あぁ 、 そっか 、 もう … 一緒に収録に行くこと … ないんだ 、… ””
下を向き 、 歩く足が止まる 。 寂しい気持ちを抑えて 、 また前を向いて歩き出すと
“ ごめんね 、 沙花叉が弱いから いろはちゃんにこんな 悲しい思いさせちゃって ほんとにごめん ”
涙を必死にこらえたような顔をする 。 すると風真は何も言わずに 、 静かに沙花叉の手を優しく握った 。
““ じゃ 、 風真家こっちだから … ばいばい沙花叉 、 また明日でござる 、 ! ””
繋いでいた手を離し 沙花叉に向けてひらひらと手を振る 。
“ ばいばい 、 あしたは頑張るぞ ~~ !! ”
手を振り返し 、 笑顔で明日の意気込みを叫ぶ 。 方向を変え 、お互い背を向けて歩き出す 。
““ ああ 、 このまた明日 、 が 一生続けばいいのになあ …… ””
( 2人同時に )
“ ああ 、 このまた明日 、 が 一生続けばいいのになあ …… ”
コメント
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ホロライブで書いて欲しいカプありませんか⁉️どんなカプでもかけるので案おねがいします🙂↕️🙂↕️