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後半
風磨「さすがに帰るか」
樹「完全に寝たな笑」
〇〇は風磨の膝でぐっすり。
呼んでも反応なし。
慎太郎「起きない」
勝利「これは無理だね」
きょも「タクシー呼ぼう」
北斗はずっと見てる。
風磨「で、誰が運ぶ?」
静まり返る。
樹「はい立候補!」
慎太郎「いや俺」
風磨「いや俺でしょ膝枕代込みで」
勝利、静かに北斗を見る。
勝利「北斗は?」
全員の視線が北斗へ。
北斗「……俺がやる」
間髪入れず。
風磨「理由は?」
北斗「……俺が送るって言った」
勝利「だよね」
きょも「決まり!!」
――――――――――
北斗side
そっと〇〇をお姫様抱っことして、抱き上げる。
軽い。
無防備。
〇〇の顔が俺の胸元に収まる。
〇〇「……ん」
少し眉が動く。
北斗「大丈夫」
小さく囁く。
〇〇の手が、無意識に俺の服を掴む。
ーーーーー
慎太郎「うわ」
樹「少女漫画笑」
風磨「俺の膝からヒーローへ笑」
きょも「似合ってるよ、てか2台で分かれる?」
風磨「そうだな」
⇩
🚕① 北斗・〇〇・勝利・きょも
🚕② 風磨・樹・慎太郎
――――――――――
【🚕① 北斗と〇〇のいるタクシー】
後部座席。
北斗の隣に〇〇。
膝の上にそっと乗せ直してる。
〇〇の頭は北斗の肩。
勝利は前の助手席。
きょもは反対側。
車内、静か。
きょも、小声で。
きょも「重くない?」
北斗「軽い」
勝利、振り向かずに。
勝利「顔、さっきより柔らかい」
北斗「うるさい」
〇〇「……ほくと、」
寝言。
北斗「いる」
きょも、微笑む。
きょも「条件反射笑」
勝利「完全に笑笑」
北斗「……」
〇〇が少し身じろぎ。
北斗の腕にさらに体重を預ける。
勝利「北斗、」
北斗「何」
勝利「今日、否定しなかったね」
北斗「……」
勝利「好きって言われたとき」
北斗、外を見る。
北斗「……否定する意味ないだろ」
きょも「お」
勝利「ちゃんと伝えなよ」
北斗、〇〇を見る。
北斗「タイミング見てから」
――――――――――
【🚕② 置いてかれ組タクシー】
風磨「いやー持ってかれたな」
樹「完全に主人公」
慎太郎「ヒロイン抱えて去った」
風磨「悔しい」
樹「お前が?」
風磨「膝枕してたの俺だぞ笑」
慎太郎「でも最後北斗だったな」
風磨、ため息。
風磨「まぁ、あいつじゃなきゃ無理だろ」
樹「北斗しか抱けない雰囲気あった」
慎太郎「分かる」
風磨「でもさ」
樹「ん?」
風磨「〇〇、北斗の名前呼んだよな、寝言で」
慎太郎「呼んだ」
樹「無意識であれは強い」
風磨「もう勝ちじゃん」
慎太郎「告白待ちだな」
風磨「北斗、逃げんなよ」
――――――――――
【🚕① 目的地到着】
タクシーが止まる。
北斗「着いた」
〇〇、まだ寝てる。
きょも「起きないね」
勝利「今日のこと覚えてない可能性高い」
北斗、少しだけ苦笑。
北斗「だろうな」
〇〇をもう一度抱き上げる。
勝利「北斗、」
北斗「何」
勝利「後悔しない選択しなよ」
きょも「応援してる」
北斗は小さく頷く。
北斗「分かってる」
〇〇の寝顔を見る。
北斗「……俺が守る」
誰にも聞こえないくらい小さな声で。
――――――――――
タクシーが静かに止まる。
北斗は〇〇を抱き上げたまま、マンションの前へ。
夜風が少し冷たい。
〇〇の頬に当たって、まつ毛が揺れる。
〇〇「……ん」
北斗「起きたか?」
〇〇、うっすら目を開ける。
状況理解に数秒。
〇〇「……え?」
北斗「家着いた」
〇〇、自分が抱き上げられてることに気づく。
〇〇「え!?!?!」
北斗「暴れるな」
〇〇「なにこれ!?」
北斗「運んだ」
〇〇「なんで!?」
北斗「起きなかった」
〇〇「……うそ!!!」
顔真っ赤。
北斗は少しだけ笑う。
北斗「軽かった」
〇〇「そういう問題じゃない!!」
でも。
〇〇は北斗の服をまだ掴んでる。
北斗「離すぞ」
〇〇「……」
数秒。
〇〇「……降ろして」
地面に立つ。
ふらつく。
北斗がすぐ支える。
〇〇「……ありがと」
小さい声。
北斗「覚えてる?」
〇〇「……あんまり」
北斗「だろうな」
〇〇「迷惑かけた?」
北斗「別に」
少し間。
北斗「名前呼ばれたくらい」
〇〇「え?」
北斗「寝言」
〇〇、固まる。
〇〇「な、なんて」
北斗「“いる?”って」
〇〇、顔真っ赤。
北斗、静かに。
北斗「ちゃんといるから」
目が合う。
夜の静けさが重なる。
北斗(心臓うるさい。)
〇〇「……おやすみ!ありがとうねわざわざ。」
逃げるみたいにエントランスへ。
北斗はその背中を見送る。
――――――
北斗side
帰り道。
一人になると、さっきの感触が全部蘇る。
軽い体重。
無意識の「ほくと」。
掴まれた服。
小さく笑いながら、
北斗「ずるいだろ笑」
スマホを見る。
きょもからLINE。
「素直が一番だよ」
北斗、返信しない。
でも。
北斗「……分かってる」
今日、否定しなかった。
“好き”って言葉。
初めて、逃げなかった。
北斗「タイミング見て、ちゃんと言う」
静かな決意。
―――――
〇〇side☀️
頭痛。
スマホ通知大量。
樹
「ヒロインだったな昨日」
慎太郎
「北斗独占欲えぐ」
風磨
「膝枕代請求します」
勝利
「覚えてる?」
〇〇「え?」
ーー!
〇〇side
なんじゃこれ!私昨日なんかやらかしたっけ?きょもと北斗も来てみんなでご飯食べて、お酒飲んで、、、、やばい記憶がない。なんかしたっけ??
そこへ着信。
北斗。
〇〇「……もしもし?」
北斗「起きた?」
〇〇「今起きた。頭痛い」
北斗「自業自得」
〇〇「うるさい!」
北斗「水飲んだ?」
〇〇「まだ」
北斗「飲め」
〇〇「お母さん?」
北斗「昨日ひどかったぞ」
〇〇「何が?」
北斗「覚えてないのか」
〇〇「え、なんかした?」
北斗「風磨の膝占領」
〇〇「え!!」
北斗「慎太郎に絡む」
〇〇「最悪じゃん」
北斗「勝利に“可愛いね”って言ってた」
〇〇「それは通常運転!!!!」
北斗「俺には?」
〇〇「え、何」
北斗「なんでもない」
少し間。
〇〇「てかなんで北斗が電話?」
北斗「確認」
〇〇「何の」
北斗「生きてるか」
〇〇「失礼すぎでしょ!!」
北斗、ちょっと笑う。
北斗「昨日重かったし」
〇〇「は!?!?」
北斗「嘘。軽い」
〇〇「ほんと最低!」
北斗「ちゃんと家入った?」
〇〇「入ったよ。記憶あんまないけど」
北斗「だろうな」
〇〇「迷惑かけたならごめんね」
北斗「別に」
〇〇「ならいいや!」
あっさり。
北斗、少し物足りない。
〇〇「今日何してるの?」
北斗「午後から仕事」
〇〇「がんばれー」
北斗「雑」
〇〇「いつもこんな感じでしょ笑」
北斗「……まあ」
〇〇「じゃあ二度寝する!今日仕事夜からだし」
北斗「水飲めよ」
〇〇「はいはい」
北斗「切るぞ」
〇〇「うん、ありがと」
北斗「何が」
〇〇「電話」
北斗「……おう」
通話終了。
――――――――――
北斗side
スマホ見つめる。
昨日の“いる?”も、
掴まれた服も、
全部覚えてるのは俺だけ。
でも〇〇はいつも通り。
北斗「……まあいいか」
まだ始まってもない。
ただの、いつもの電話。
ーーーー
〇〇side
通話終了。
「……なんだったの」
朝から北斗。
別に甘い空気もなかったし、
いつも通り、ちょっと偉そうでちょっと優しいだけ。
でも。
“俺には?”
あれだけ、少し引っかかる。
〇〇「いや、気にするほどでもない」
自分でそう言って、ベッドから起きる。
スマホが震える。
樹から。
――――――――――
樹
「おはよ、二日酔い姫」
〇〇
「うるさい」
慎太郎
「生きてる?水飲んだ?」
〇〇
「みんな同じこと言うのやめてw」
風磨
「俺の膝の感想は?」
〇〇
「え、まじで乗ってた?」
風磨
「爆睡。いびきはしてない、ギリ」
〇〇
「ギリって何」
勝利
「寝顔は平和でした☺️」
〇〇
「勝利それ優しいの?いじってるの?」
勝利
「半々です」
きょも
「昨日可愛かったよ」
〇〇
「何が」
きょも
「“きょも〜隣がいい〜”って」
〇〇
「それはそう!!!」
既読が一斉につく。
樹
「あと、やばいのあった」
慎太郎
「出た」
風磨
「問題発言」
〇〇
「言ってない!!!!」
きょも
「言ってた☺️」
〇〇
「やめて記憶ない」
勝利
「ちなみに北斗の隣を巡って軽く揉めてました」
〇〇
「え?」
風磨
「北斗、地味に圧あった」
樹
「無言で椅子引いてた」
慎太郎
「こわ」
〇〇
「なにそれ」
きょも
「面白かったよ」
〇〇
「なんで他人事なの」
きょも
「だって他人事だもん」
〇〇
「いや当事者いるじゃん私」
――――――――――
そこで、樹から個人LINE。
――――――――――
樹
「北斗から電話きた?」
〇〇
「きた」
樹
「何話した?」
〇〇
「生きてる?水飲め。以上」
樹
「それだけ?」
〇〇
「うん」
樹
「ふーん」
〇〇
「その“ふーん”やめて」
樹
「いや別に」
〇〇
「何が言いたいの?」
樹
「いや、あいつ昨日ずっと〇〇のこと見てたから」
〇〇
「は?」
樹
「酔って絡んでるときも、寝たあとも」
〇〇
「気のせいでしょ」
樹
「そう思うならそれでいいけど」
既読。
〇〇、スマホを置く。
「……見てたって何」
別に。
北斗は昔からああいうとこある。
面倒見いいというか、
放っとけないタイプというか。
それだけ。
――――――――――
また通知。
今度は勝利。
――――――――――
勝利
「体調大丈夫?」
〇〇
「優しい😭」
勝利
「昨日ほんとに寝てたよ」
〇〇
「それは知ってる」
勝利
「北斗が送るって言ったのも覚えてない?」
〇〇
「え?」
勝利
「タクシー呼んで、運ぶの誰ってなった時」
〇〇
「うん」
勝利
「“俺がいい”って」
〇〇、止まる。
〇〇
「冗談でしょ?」
勝利
「冗談言う顔じゃなかったなぁ」
え?
勝利
「でも深い意味はないと思うよ」
〇〇
「なんで付け足すの」
勝利
「だって〇〇まだ気にしてないでしょ?」
〇〇
「してない」
勝利
「ならいいと思う」
優しい。
でもなんか含んでる。
〇〇
「何なのみんな」
勝利
「客観的に見てただけ」
〇〇
「何を」
勝利
「北斗」
既読。
それ以上送られてこない。
天井を見る。
昨日のこと、断片的にしか思い出せない。
きょもに甘えてたのは覚えてる。
でも。
北斗が“俺がいい”って言った?
「……言いそう」
想像できてしまうのが嫌。
でもそれって、
“好き”とかじゃなくて、
ただの責任感かもしれないし。
昔からああいうところあるし。
〇〇「……別に」
胸の奥がほんの少しだけざわつく。
でも、それを“恋”って呼ぶにはまだ遠い。
スマホがまた震える。
北斗から一言だけ。
北斗
「水飲んだか」
〇〇
「飲んだ」
北斗
「ならいい」
それだけ。
絵文字もない。
甘さもない。
なのに。
少しだけ画面を見つめる時間が長くなる。
「……なんなの」
気になってない。
全然。
ほんとに。
でも。
昨日より、ちょっとだけ北斗の存在が重い。
これ、まだ恋じゃないよね?
ね?なわけあるはずないもん。昔から恋愛体質だけど北斗には流石にね?あるわけないっしょ。