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昼休みの教室。教科書とノート、山積みの課題に囲まれて、ナマエは焦りと戦っていた。そう…もうすぐ中間テストだ。
『うわー!全然わかんないよ、これ!』
『誰だよ、こんなに課題出したの!』
ドアの横で教科書を広げている出水先輩は、余裕の表情で。
「ナマエ、焦るなって。計画的にやれば間に合うって」
「てかお前は1年だろ?俺より簡単なはずなのに……」
『そりゃそうだけど、数学はマジでやばい』
ナマエは大げさにため息をつく。
『先輩、勉強教えてよ!数学と理科、全然わかんないよ!』
「お、任せろ。俺がついてるからな」
しかし次の瞬間、出水は教科書を開く手が止まる。
「……でも、俺もまだ完全じゃないからな。逆にナマエの得意な教科教えてくれよ」
『えー、そっちの方がハードル高いよ……』
そんな二人のやりとりに、近くのクラスメイトも思わず笑い出す。
⸻
数日後、放課後の帰り道でナマエが出水に話しかける。
『ねえ、先輩。今度さ、家で勉強会しない?集中できそうだし』
「お、いいね。ナマエの家は遠いし、俺の家でやろ」
『わーい!それじゃ、がんばろうね』
二人の間に、少しだけ特別な空気が漂った。