望の独り言　二冊目

「それにしてもどうして前提がそもそも違ってるのにそのことを無視して昔のやり方が正しいとか言う人がいるんだろうね。私にはそれが合理的とか適切とかぜんぜん思えないんだけどな」

「私もそれは思うよ。てか、昔のやり方もそうだけど自分のやり方が正しいって思ってる人もいるのが不思議だって思う。条件が同じってわけじゃないじゃん。それなのに同じやり方でいけるって何で思えるんだろ」

「だよね。望がそれに気付いてくれたのはすごく嬉しいけど、私が何言っても気付いてくれない人は気付いてくれないと思う。それはその人が望じゃないからだよね。望とは違う人だからだよね。それってつまり前提が違ってるってことだよね。それが事実じゃん」