休日 2

昼まで、渡辺が持って来た$誌の自分たちのページを開いて見せる。

老婆は「ほ〜」「あれまぁ」など言いながら笑って見てくれる。

昼には目黒が作ったお弁当を3人で食べる。

老婆ーあんさんは料理上手じゃけ、うまかよ。

目黒ーありがとうございます。

老婆ー坊はどれ作ったかの？

渡辺ー俺、作れないもん。

老婆ーいかんのぅ、今はこん人みたいに料理ば出来んと。

渡辺ーそのうち、練習する。

目黒ー聞いたからね。

お弁当を食べたら、ゆっくりして、少し経ったら海へ行く。

若い人は都会に行き、人口が減った村。

海まではそんなに遠くない。

渡辺は、目黒と老婆と手を繋いでひょこひょこ歩いている。

老婆ー坊、頑張らにゃ。

渡辺ー頑張ってる。

目黒ーゆっくりね。

誰にも出会うことなく、海に着いた。

渡辺ーお婆ちゃん、この海綺麗だね。

老婆ー都会と違うけ。汚すもんがおらんけの。

渡辺ー俺が汚さなくて良かったよ。

老婆ーそうじゃの。

渡辺ーまた、会いに来る。

老婆ーそん人と一緒に来んか、1人で来るでないぞ。

渡辺ーうん、一緒に来る。ずっと一緒に来る。

老婆ーそんでよかよ。

目黒ーまた、来ます。

老婆ー坊を頼むでな。

渡辺ーお婆ちゃん！俺大人！

老婆ー坊はまだまだじゃけ、こん人がおらんにゃいけん。

渡辺ーん〜。

老婆ーちゃんと言うこと聞かんといけん。

渡辺ー聞く。

老婆ー坊はええ子じゃの。

渡辺ー俺大人！

目黒ー翔太くん。

渡辺ー笑うな！目黒！