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七月。
校内には色とりどりの短冊が飾られていた。
生徒会が用意した笹には、たくさんの願い事が揺れている。
「大会で優勝できますように」
「彼女ができますように」
「赤点を取りませんように」
教室でも、ホームルームの時間に短冊が配られた。
「岩本、何書く?」
💛「まだ決めてない」
「絶対部活だろ」
「いや、恋愛じゃね?」
「お前モテるし」
💛「違うって」
笑いながら適当にごまかす。
結局、照は何も書かないまま昼休みになった。
────────
コンコン。
💜「どうぞ」
保健室へ入ると、窓際にも小さな笹が置かれていた。
短冊は数枚だけ。
一年生が書いたらしい、丸い字が並んでいる。
💛「保健室にもあるんですね」
💜「校長先生が全部の教室に配ってたから」
💛「先生は書いたんですか」
深澤は苦笑する。
💜「まだ」
💛「書かないんですか」
💜「何お願いしようかなって」
その時、保健委員の女子生徒が入ってきた。
「先生、短冊回収します!」
💜「ごめん、俺まだ書いてない」
「今日中ですよ!」
女子生徒はそう言って出ていった。
照は笑う。
💛「怒られてましたね」
💜「完全に忘れてた」
机の引き出しから短冊を取り出す深澤。
ペンを持ったまま止まる。
💜「岩本は?」
💛「まだです」
💜「じゃあ、一緒に書く?」
照は少し驚いた。
💛「いいんですか」
💜「もちろん」
二人並んで机に向かう。
#あべさく
もずくぷりん
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愛月☆
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junp_Sn-Fk.
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保健室は静かだった。
カリカリとペンの音だけが響く。
先に書き終えたのは深澤だった。
短冊を裏返したまま立ち上がる。
💛「見せないんですか」
💜「願い事は秘密」
💛「ずるい」
💜「岩本も見せなくていいよ」
照は少し考えてから短冊を裏返した。
💛「じゃあ秘密で」
二人で笹に結ぶ。
風が吹いて、二枚の短冊がゆっくり揺れた。
そこへ保健委員が戻ってくる。
「先生、回収しまーす!」
💜「はいはい」
笹を渡すと、保健委員は笑った。
「あ、岩本先輩も書いたんですね」
💛「まぁ」
「ありがとうございます!」
保健委員は笹を抱えて出ていく。
保健室にはまた静けさが戻った。
💛「じゃあ戻ります」
💜「うん」
照がドアを開ける。
💜「岩本」
振り返る。
💜「願い事、叶うといいね」
照は少し笑って頷いた。
💛「先生も」
ドアが閉まる。
廊下を歩きながら、照はふと空を見上げた。
夏の青空が窓いっぱいに広がっていた。
コメント
4件
なんかなにげないこう言うシーンでも入れるの天才?物語のストーリー性(?)みたいなのがすっごい作られててマジですごいと思う!!
読み終わりました。七夕のエピソード、すごく良かったです。願い事を一緒に書こうって言う深澤先生の距離感と、それに応えて「秘密」にする照くんの関係性が、静かで優しくて。短冊を裏返す場面、お互いに踏み込みすぎない距離を大事にしてるのが伝わってきて、心がじんわり温かくなりました。最後の夏の青空の描写で、このやりとりが照くんの胸に残っていくんだろうなと思えて、続きが気になります🌷