テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

手始めに、今日は小さな海の家があるだけの、寂れた浜辺に来た。そこには桟橋はあるものの、手入れされた様子はない。そっとその上を歩く雪さんは、今にも死にそうだった。

ちょっと、ここを死に場所にするつもりですか?僕の家から少し行っただけの?

嫌そうに言えば、雪さんは怪訝そうな顔で僕を一瞥して、おもむろにワンダショルダーバッグから紙を取り出した。

なんですか?それ

2年生ももらう、進路希望調査の紙。

筆記用具を取り出しながら答えてくれた。後ろから雪さんの手元を覗き込むと、第1志望以外名門校で埋められた進路希望調査の紙があった。

わー、流石雪さん、名門校ばっかり・・・

行く気ねぇから見んな

悪態をつきつつ桟橋の上で胡座をかいて、第1志望の所にペンを添える。添えるだけで、ペンが動くことは無かった

・・・なんかないんですか?

もうすぐ死ぬやつに、何かあると思うのか?

いやー・・・思わないですけど、ほら、死後の夢とか書けばいいんじゃないですか?

雪さんは、「夢・・・」と呟いてから、しばらく固まってしまった。少しして、ペンを動かし始めた。書き終えたのか、僕の眼前に突きつけて

今まで人生頑張って来たんだ、これくらい欲張ったって、怒られやしねぇだろ

ドヤ顔してきた。先輩的には、頑張ってきたから大丈夫らしい。紙には

・・・神様?

そ、神様。志願と、死をかけて神様死願。

かけられてます?それ。

少し黙って、そのまま桟橋をまた浜辺側に歩いて行ってしまった。息をついて、僕は静かについて行くことにした。

この作品はいかがでしたか?

6

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚