〔カナトの幼少期…〕
あれは小学校の頃のこと…。
僕は人見知りで…あまり友達と言えるような人がいませんでした。
そのせいでいじめられることも多く…辛い毎日でした。
だけど…ある日…いじめられる対象が僕から他の人へ変わりました。
いじめっ子1「おい!おまえ鬼なんだろ?」
いじめっ子2「知ってるぞ!鬼って危険で悪い奴らばっかなんだってな!」
ネマ💛「…。」
いじめっ子3「なんだよ…無視かよ。」
そう…ネマに変わってしまったんです。
当時…ネマは僕たちの学校に転校してきた転校生でした。
ネマは自分が鬼人族だとバレてしまって…そこからいじめがエスカレートしていきました。
ネマは転校初日からこんな僕に話しかけてきてくれた良い人で…。
俺にとって…
彼は英雄だったんです。
ネマ💛「痛い!痛い!」
いじめっ子1「おら!おら!」
カナト❇「…。」
あの時…自分が助けたらまたいじめられると思い込んでしまったせいで…。
助けられなかった…。
ネマの友達だった子は他にもいたけど…
その子たちは僕と同じで助けなかったり…
助けた子は一緒にいじめられて…
最終的には…
亡くなってしまった…。
こんな日が毎日続いていました。
だけどネマは夢を捨てなかった…。
ネマ💛「俺…大きくなったら強いブレイヴになってみんなを助けたい…!」
カナト❇「…!」
ネマ💛「周りのみんなは俺が弱いせいで傷付いちゃったから…強くならなきゃ…。」
カナト❇「別に…ネマのせいじゃ…!」
ネマ💛「僕のせいだよ…。」
ネマ💛「昔からの親友も亡くして…学校の友達まで亡くして…。」
ネマ💛「俺が弱いから…大事なものを守れないほど強くないからダメなんだ…。」
違う!違う!ネマのせいじゃない!
助けられなかった…最初から弱かった…
カナト❇「うぅ…。」
リーフ🍃「…。」
カナト❇「ねえ…先輩…。」
カナト❇「僕はネマの親友でいていいんですか?」
リーフ🍃「…。」
リーフ🍃「カナト君。俺は別に親友でいていいと思うよ。」
カナト❇「…。」
リーフ🍃「だけど…ホントの答えはネマ君とカナト君の中にしかないよ。」
カナト❇「っ…。」
リーフ🍃「迎えが来てるよ。行ってきな。」
振り返ってドア🚪のほうを見る…
カナト❇「…!」
ネマ💛「カナト…。」
カナト❇「ネマ!なんでここに!?」
ネマ💛「もう!心配したんだよ!?こちとら!」
カナト❇「ご…ごめん…。」
カナト❇「夜遅くにありがとうございました。それでは!」
リーフ🍃「うん。明日に備えてしっかり寝な。」
カナト❇「はい!」
カナトたちが去って行く…
バタン🚪
リーフ🍃「…。」
リーフ🍃「サンダー。いつの間に起きてたの?」
サンダー⚡「あっ…もしかしてバレてた?」
リーフ🍃「カナト君は聞こえてなかったっぽいけど…ネマ君と何か話してたでしょ?」
サンダー⚡「うん。ネマ君にこっそり電話かけてたんだー。」
サンダー⚡「ていうかまだ持ってたんだ…この写真…。」
リーフ🍃「懐かしいでしょ?」
サンダー⚡「うん…懐かしい…。」
サンダー⚡「リーフとネマ…そっくりだな。」
リーフ🍃「そう?」
サンダー⚡「うん…。」
カナトside…
カナト❇「…。」
ネマ💛「ごめんね…カナト…。」
カナト❇「なんで謝るの?」
ネマ💛「俺の言葉がそんなにカナトを追い詰めてるとは思わなくて…。」
ネマ💛「あと俺にとってカナトは親友だから。」
カナト❇「えっ!?」
(カナトに抱き着く…)
ネマ💛「だからこれからも俺の親友でいてね。」
ネマ💛「親友じゃないって言ったら…俺逆に悲しくなっちゃうから…。ね?」
カナトが泣き出す…
カナト❇「俺こそごめん…助けられなくてごめん…。」
ネマ💛「いいよ。俺はもう大丈夫だよ。」
ネマ💛「カナト…昔さ…自分は生きる資格がないんじゃないかって言ってたよね?」
ネマ💛「カナトは生きていいんだよ…?夢を追いかけていいんだよ?」
ネマ💛「だから…明日も頑張ろ?」
カナト❇「うぅ…。」
カナト❇「うん…!」
コメント
1件
最高……?