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放課後の体育準備室。窓から差し込む夕陽が、使い古されたマットや器具の影を濃くする。Wは整頓を終え、最後の施錠に手をかけていた。鍵を回そうとしたそのとき───背後から、ふっと風のような声。
「お疲れ〜W先生」
「……Dか。お前、まだ残ってたのかよ」
振り返ると、ドアの影にDが立っていた。笑っている。軽やかで、人懐こいようで───何かを企んでいる顔。
「ちょっとW先生に会いたくて。準備室、ふたりきりって、なんかドキドキしない?」
「バカ言うな。仕事終わったならさっさと───」
「……鍵、かけちゃった♡」
“カチッ” と乾いた音がして、Wは眉をひそめた。
「D……ふざけてるのか」
「ふざけてないよ??ほら、顔がちょっと赤い」
Dが一歩近づくたびに、空気がじわりと変わっていく。
Wは数歩あとずさるが、すぐに棚に背をつけて逃げ道がなくなる。
「お前な……生徒じゃあるまいし、そんな子どもみたいなマネを……ッ」
「たまにはこうゆうのもいいでしょ?? 」
Dの指先が、Wの額に触れる。撫でるように下りて、前髪を払うふりをしながら、そのまま頬に触れる。
「W先生って、怒ってる顔もいいけど……触れられると、ちゃんと反応するのが一番そそる♡」
「はッ……? ッ 、バカ……近いッ!!やめろ」
抗議の声は、Dの唇に塞がれた。
軽く、柔らかく、触れるだけのキス───
かと思えば、次の瞬間、舌が侵入してくる。
「んっ……//Dッ…やぁ……♡」
唇がふさがれ、声が震える。Wの手がDの胸元を押すが、それ以上強くできない。
目が合う。Dの瞳は笑っていて、でも奥に火が灯っていた。
「本当にやめてほしいなら言って♡」
そう囁いて、DはWの首筋に舌を這わせた。
ぞくりと走る感覚に、Wは思わず背をのけぞらせる。
「ッ…//…ん……っ、ふざッ……けんなッ♡」
「ふざけてないって♡ほら、ここ……熱い♡」
Dの手がジャージの隙間に差し込まれ、腹筋をなぞる。Wの身体が小さく震える。
「ほんとW先生って、感じやすいね」
「やめ……ッ♡、もうッ、 黙れ……ッ♡」
準備室には扇風機の風音と、時折棚がきしむ音しかなかった。
Wの背中はマットに押しつけられ、Dはその上に膝をつく。
Wのジャージは腰までまくれ、Dの手のひらが素肌を這っていた。
「……やっぱ柔らかい。筋肉あるのに、ここ……すべすべ♡」
「ッ……お前♡、指が冷たい……ッ♡」
「ゾクッとしたってこと?ねえ、W先生って……こんなとこまで、ちゃんと感じるんだ??♡」
Dの指先が、脇腹をかすめて下腹へ行き、次第にWの呼吸が乱れる。
「……く、ッ、D……ッ♡やりすぎだッ……ここ、学校だぞ……ッ♡」
「鍵、閉まってるし、準備室の防音意外としっかりしてるし♡」
いたずらっぽく囁いて、DはWの耳たぶに噛みついた。甘く、軽く、でも確かに火を灯す刺激。
Wの声が喉の奥で震える。
「んぅ…♡…ばか、そんなとこ……ッ♡」
「声、出るの我慢して♡」
Wが睨むように見上げると、Dは口元をゆがめて笑った。
「かわいすぎて、止まれないんだけど♡」
指がジャージの奥深くへと差し込まれる。Wの太腿がわずかに震え、吐息がもれた。
「……D…ッ♡…あまり、動かすなッ……音が、ッ……!♡」
「ん〜?? そんな声出すと……余計やりたくなるんだけど??」
「ッ…♡…ぁ♡、あ……ッ……!♡」
マットが軋む音に混じって、息と息のぶつかる音が満ちていく。
空間は夕焼けの色に染まり、欲と熱がこもっていった。
「なあ、W先生……俺でもっと乱されてよ」
「……ッ、やぁ…♡…ッ♡」
カーテンの隙間から夜の気配がじわじわと忍び寄る。
マットの上、Wは息を荒げシャツの裾を片手で握りしめていた。髪は乱れ、首筋には熱を帯びた赤。
その上に覆いかぶさるDは、汗ばんだ額をWの額にそっと押し当てる。
「……まだイけるよな♡」
「……もうッ、黙れ……ッ♡」
声に震えが混じっていた。だが、それは拒絶ではなかった。
Dの手が再びシャツの中をまさぐる。掌が、胸の筋肉をなぞっていく。Wの喉がピクリと動く。
「くッ…♡…お前ッ……何回やれば気が済むんだッ♡」
「WWがかわいすぎるのが悪い♡」
「その口…ッ!!絶対後悔、させてやる…ッ!!」
そう言いながらも、Wの瞳は潤んでいて、身体はDの指に素直に応えていた。
唇が重なる。今度は深く舌を絡め、喉の奥まで熱を注ぎ込むようなキス。
Wの身体がびくんと反応する。
「……ほら、”奥”気持ちいいだろ♡」
「ひぅッ♡だま、れッ♡……あ、ぁッ……!♡」
マットの上でシャツがまくれ、肌があらわになる。
Wの腰が浮かされ、Dの指がさらに深く沈む。
呼吸と呼吸が絡み合い、汗と熱が滲む肌のあいだをつたって落ちていく。
「WWのこの声……他の誰にも聞かせたくない♡」
「……言わせてるのはッ、お前だろ……ッ♡」
「もっと俺のことだけ考えて♡」
Dの囁きとともに指先がより敏感な部分に触れた。
Wの足がビクッと跳ね、口元を押さえる手から、かすれた声が漏れる。
「ッ♡、ぁ……DDッ……もう、ッ…♡…やめ、ろ…ッ…♡」
「やめないもう戻れないから」
その言葉に、Wは薄く目を開けた。
そこにあったのは、からかいでも余裕でもない、熱を帯びた真剣な眼差しだった。
「お前、ずるいんだよ…ッ…♡」
「WWが本気になるまで離さないッ♡」
最後の抵抗を押し流すように、Dはもう一度キスをした。
ふたりの身体が絡まり、マットが再び、ゆっくりときしみ始める。
───その夜、準備室にはもう誰の気配も近づかなかった。