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「………」
次の日、冬夜は学校に行き、机に座って勉強をしていた。先刻からやけに教室内の女子が騒がしいが、大方イケメンがきた等の話だろう。そう思って冬夜は気にせずにいた。するといきなりクラスの女子が声を上げた。
「え!嘘!?夏目くん!?何時も学校来ないのに!」
「え、うそうそ!?なんで?」
(夏目……?昨日の人?)
冬夜はそう思い、廊下を見る。するとそこには女子に囲まれながら教室に入ろうとしている夏目がいた。
(……夏目さん……見たことない人だと思っていたけど、休みがちな人だったんだ……)
そんなことを考えながらぼんやりと夏目を見ていると、目が合った。
(……!)
冬夜は目が合うとそらすことが出来ず 、硬直してしまう 。昔からそうだったが、目があうと自分の中のすべてを見抜かれているような気がするからだ。かと言って目を逸らすこともできずにいると夏目は微笑んで軽く会釈をしてくれた。
(………!)
夏目の笑顔を見た女子たちが騒いでいたが、冬夜は何故自分に微笑みをくれるのか分からず、困惑してしまった。そのまま夏目は女子に囲まれながら教室へ入っていったが、冬夜は夏目がいた方向を見続けながら固まってしまっていた。そこに莉央と健人と悠がやってきて言った。
「いーずーみー?どこ見てんの〜?」
「……!莉央さん、健人さん、悠さん……ええっと……目が疲れてしまったので、別の場所を見ていたんです。」
「ふーん?そっかー? でもさー、俺らが来たことに気づかなかったの?」
「……あ……ご、ごめんなさい……」
「毎回朝来たらおはよういってって言ったよね〜?」
「す、すいません……」
「ほんとに思ってる??」
「は、はい……」
「じゃあ俺の靴、舐めて?汚くなっちゃったから。」
「……え……」
「できないの〜?兄のアソコは舐めれるのに〜?」
「……っ」
「ほーらー。はーやーくー?」
「はい……」
冬夜は言われるがまま靴を舐めた。
(……)
冬夜の目は怯えの目だった。それを見た莉央と健人と悠はニヤニヤと笑った。
「おそーいwほらほらー早くしないと先生来ちゃうよ〜?」
「……っ」
冬夜は周りに助けを求めようとクラスを中を見渡したが誰一人として冬夜の方を見ようとしなかった。むしろいないものとして扱っているようだった。
「………」
がらっ!!
突然、ドアを開ける音がした。莉央と健人と悠は吃驚して音のした方向をみた。するとそこには夏目が立っていた。
「……!?」
冬夜は吃驚してまた、硬直してしまった。
長くなるのでまたここで切ります
キリが悪くてすいません。
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