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新たなるリーダー

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2 - 第2話「俺が烏野を強くする!」

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2024年06月11日

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練習中、ある日。山口は新戦術を取り入れるためのミーティングを開いた。部員たちの前に立って話すのは緊張するが、もう彼は逃げることなく前を見据えていた。


「みんな、今日は新しい戦術を試してみたいんだ。少し難しいかもしれないけど、やってみる価値はあると思うんだ。」


山口の言葉には以前よりも自信が宿っていた。部員たちはその変化に気づき、真剣に耳を傾けた。


「どんな戦術なんだ?」


田中が興味津々に尋ねる。


「この戦術は、ディフェンスラインを少し変更して、バックアタック時のカバーを強化するものなんだけど…。」


山口はホワイトボードに図を描きながら説明を続けた。話し始めると、自然と熱が入っていく。自分が信じていることを皆に伝える瞬間が、彼には新たな力を与えていた。


「なるほど、それでブロックの穴を埋める感じか?」


日向翔陽が目を輝かせながら補足した。


「そう、その通り。だけど、実際にやってみないとわからない部分も多いから、まずは試してみて、問題点を洗い出そう。」


山口のリーダーシップは日ごとに磨かれていった。部員たちもその姿勢に感化され、一段と士気が高まった。


ある日の練習後、月島と山口は体育館の外で対話を交わしていた。夕日が沈む光景は、二人のシルエットを美しく照らしていた。


「今日はうまくいったな、山口。」


月島が淡々とした口調で話すが、その中には友への誇りが滲んでいた。


「うん、みんなが協力してくれるから、僕もリーダーとして成長できてる気がする。月のおかげだよ。」


山口は感謝の気持ちでいっぱいだった。月島の目を見るたびに、その信頼がさらに強固になっていく。


「お前が頑張ってるからだろ。でも、お前自身も自分を信じてやれば、もっと良い結果が出せるはずだ。」


月島の言葉はいつも核心を突いてくる。それが山口にとって絶対的な励みになるのだった。


「ありがとう、月。僕、もっと頑張るよ。烏野を強くするために。」


その誓いが彼の胸に響き、未来への希望がさらに膨らんでいった。

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