なんで私が特級入りして好かれなきゃいけないんすか！

霖）はぁ…はぁ……

暫く走り続けて着いたのは森の奥深くにある洞窟に神社があるのだ、私はそこに来た…何故かって？まぁ色々

霖）爆符【地雷】

なかなかに強力な札を貼って地雷の様な役割をしてもらう

霖）後は…【盤星教】まさかアイツらが陰陽に精通してるとは思わなかったけど…権力や財力、情報力は申し分ない、陰陽や神降ろしを知ってても何ら不思議は無い…早急に手を打たなきゃ大変なことになる……

全力で盤星教の本部へ向かう

悟サイド）

霖が部屋から出て行ったあと直ぐに霖の友人の庵に連絡をしてこっちに来てもらった

傑）子供達を守って…と、言われたが…あれは一体……

甚爾）目がマジだったぞ…相当な事が起きる前なんだ…

棘）いくら…(大丈夫だよね…？)

棘の不安そうな一言が聞こえた…そうだよな、僕達だけじゃないもんな…

悟）大丈夫だよ、棘、霖はちゃんと帰ってくる

棘くん）しゃけ…？(本当？)

悟）ほんと！待ってよ！後は庵の話聞こ！

恵）ですね

数分後

庵）こんちはー！庵ちゃんだよ〜♪

全員）……うわぁ…

庵が凄い元気な声で部屋の中に入ってきた

そして色々お茶を出したりお菓子を出したり…して！

庵）さて…まずは何から話そうかな……

庵は落ち着いた様子で霖の全てを話し始めた

庵）霖のあの体は木浪霖の体なの

傑さん）？？？霖ちゃん本人の体じゃないのかい？

庵）あ〜…っとね笑霖のあの体は本物じゃないの、あの体は【木浪霖】別の人の体なの

全員）…え？

庵）何千年前…とある村での話…ある日の夕方、霖…基本名は楓(かえで)は当時7歳ぐらいかな……友達と遊んでいたの、手毬で遊んでいたの…夕方五時くらいに家に帰ったら楓のお姉さんと両親は無惨にも呪いに殺されていたの…

庵）家に入ったら家の中は血まるけで全部がめちゃくちゃになっていたの…もちろん……家族の体も、むごくて楓が吐いていた時…呪いに気づかれて襲われたのだが…呪いは勝手に祓われた…そこから村の中で楓が【家族を殺した】と、噂され……迫害された

全員）！？

惨すぎる話だ…霖…いや、楓がここまで酷い人生を送って居たなんて……

庵）そこから楓は村から逃げ出してとある神社に逃げたの……その神社に着いたのが全ての楓の人生を変えたの

恵）もしかして…その神社に……木浪霖が…居た……とか？

恵の一言は大当たりだった、庵は頷いて｢木浪霖は神社に住む神様だったの｣と、衝撃な告白をされた

悟）神…って、でもなんでそれが今の霖になってるの…

庵）…それは……ｯ…木浪家と関わったやつは全て殺されるよう仕組まれていたの……

全員）！？

衝撃だった、庵が言うには｢彼女は木浪家の名前を持った木浪楓、木浪は神を呼ぶか系…つまり、神降ろしの一家｣だと言われた

悟）木浪霖を呼ぶ家系…木浪家……

訳が分からない…じゃあなんで今あいつは霖になってるんだ…頭が痛くなる……

庵）木浪家は木浪霖を呼ぶ家系…木浪家を全て殺す事で霖が呼ばれる……でも、何故か楓を殺さなくとも霖が呼ばれた……

そこが謎だ……霖が呼ばれる条件が木浪家の全滅なら何故あいつは生きてる…だが、その問題はすぐに解けた

甚爾）養子…か

悟）そっか……養子なら木浪家の血は流れてない

庵）そう、でも今の楓は木浪霖本人…それは何故か…それは木浪霖の殺害が原因だ

驚く事ばかりだ……なぜ霖が死んだのか…思考をめぐらせても頭が痛くなるだけだ…

庵）それは…楓と霖が同化するのを望んだヤツらの企みだ

傑くん）同化…？天元様みたいな？

庵）そう、その時の霖は純粋な霖だった、だが…大量な呪力を抱えた楓と同化すればさらに強い神を呼び寄せられる……そう思ったヤツらがいた

頭がズキズキと痛む…ここまで酷い話を聞いたのは初めてだ……何より、それを話してくれなかった霖……いや、楓に少し怒りを覚える

庵）呪力を得た神はどれほど強いかなんて想像できない…だが、今の霖の体にいるのは楓だ、どうかそこはわかって欲しい

恵）そ、それは分かりましたけど…なんで庵さんがそれを知ってるんですか…

庵）え？直接聞いた

うわぁ、結構簡単に教えるんだあの子

庵）さ、話を戻そうか

庵）なんであの子が木浪霖って名乗ってるのか…なんて簡単に分かると思うけどあの子は自分のせいで霖が死んだと思ってるんだ、だからせめて体と名前を借りて…霖に幸せのおすそ分けをしたかったんだ…まぁ、あの子らしいっちゃらしいんだけどね笑

庵はお茶を飲んでまた話し始めた

庵）あの子の親と逃げた先で出会った霖を殺したのは盤星教だよ

一気に怒りが溢れた…天内を殺した挙句楓の親と逃げ先の霖を殺したのがあいつらと聞いた瞬間怒りが溢れた……それは全員も一緒だった

庵）その盤星教がまた霖を狙い始めた

全員）…は？

庵）盤星教は呪術界でも中々に有名だと聞いたよ、でも…あいつらは陰陽にも一応精通している、楓の不老不死を解くことが出来るのは陰陽だけだ、この意味がわかるか？

憂太くん）まさか……霖を殺すつもりじゃ！

庵）殺して神降ろしを行うつもりだ

全員）！！

庵）神降ろしは禁忌だ、名の通り神を降ろすことが出来る術…今の霖は神そのものだ、神を殺せばその神より強い神が出てくる、下手したら天照大神が出てくるかもしれない…

悟くん）天照大神って……確か日本神話の最高神の……

庵）そう、まず楓が入る前の霖はそこそこの力を持っていたの、そこに呪力まで入ればそれは天照大神を呼ぶことなんて容易いかもしれない…そう考えると本当に停めなきゃ行けないよ

僕以外全員が部屋から大急ぎで出ていった

庵）君はどうしたんだい？何から話を聞きたい

庵は僕の方を見た

僕は黙って｢神降ろしに使われるのって木浪家の血が通ってヤツらを殺すこと…だよな？｣と、再確認含め聞くと庵は黙って頷いた

悟）なら、この子達もその対象か？

そっと部屋の外にいた子供達を中に呼ぶ

りる）庵さん……璃雨はまだ赤ちゃんなんです…

庵）…ざんねんながら対象だ、だから私が連れ出す

庵が机に置いた車の鍵を手に取る

庵）悟、君は霖を追い掛けなさい、そしてお仕置のひとつでもしてリードでも括っとけ

その言葉を聞いて子供達を庵に任せ急いで悠仁達に連絡をした

【僕たちの子供を守って】そう伝えてすぐに向かった…盤星教本部へ