ピンポーン
朝の匂いが鼻をつつく、そんな中チーノの家のインターホンを押した。
「ショッピくんかしら!!ちょっとまっててちょうだいねっ!!」
インターホンからチーノのお母さんらしき声が聞こえるとバタバタと足音が聞こえて、ゆっくりと玄関の扉が開いた
ci「しょっぴぃ、ごめんちょっとまっててや」
sy「ゆっくりでええよ、」
今日はチーノが寝坊することを見越して登校時間より早めの時間に来てみた。
俺の予想通りチーノは寝坊して眠い目を擦りながら回らない呂律で話す
ci「きのう遅くまでゲームしとってん、それで…」
sy「怒ってへんで、ええからはよ着替えや、遅刻すんで」
ci「…家ん中入ってええで、やっぱ俺時間かかりそう」
sy「…おじゃましまーす」
玄関にあがるとチーノの家の匂いをぶわっと鼻で感じる
「ショッピくん久しぶりね、こんなに大きくなってねぇ…」
チーノのお母さんは昔に比べて髪色がワントーン上がっている気がする
昔と変わらず威勢のいい声と親しみやすい態度は変わっていない
sy「おばさん久しぶりです」
「ごめんねチーノが。あの子ショッピくんが転校してくるって聞いて最近うきうきでね!!」
ci「ちょ、母さん…っ!!いいってばそれは…」
ダイニングのテーブルで味噌汁をかきこむチーノが焦ったようにおばさんを止める
「まあいいじゃない、お母さんもチーノがいつもより元気なとこ見ると嬉しいのよ」
ci「…とにかく!!変なこと言わないでね!!ごちそうさまっ!!」
食べ終わった食器をシンクに置くとすぐにスクールバッグを持った
ci「ショッピはよ行こ」
「行ってきまーす!!」
早足で玄関を出ると少し恥ずかしそうに俯いた
ci「母さんが言ってたこと、ほんまに気にせんでええから」
sy「おん、笑」
ci「なんで笑うん」
sy「なんやかんや言って仲良いんやなって」
ci「母さんとは仲良くせんとだめやろ」
まっすぐで純粋な思考は目に一切の曇を感じさせない
sy「…せやな」
ci「おひるいっしょにたべよなっ!」
sy「んふ、ええよ」
…
sy「俺職員室寄らなあかんから先教室行っといて」
学校の靴箱の前まで行くと靴箱に靴をしまってからチーノに言う
ci「あー、先生と一緒に教室入ってくるんやったけ」
sy「そ、やからまた授業の時会おな」
そう言って新品のシューズを履いて職員室に向かった
sy「2年の転校してきたショッピです、※※先生に用があって来ました」
「あぁ、※※先生ね。ちょっとまってて」
職員室は相変わらずコーヒーの匂いで蔓延している
若い女の教師が俺の担任を呼びに行くと、早足でコーヒーカップを片手に俺のもとに担任が来た
「ショッピくん久しぶりだね、HRが終わるまでとりあえず職員室で待機してて。ほら、上がって」
sy「…失礼します」
座らせられたソファには来客用のお茶とこれから学校で使う教科書やらなんやらが置かれていた
ふと壁を見ると画鋲で貼り付けられた校内新聞が目に入った
どうやらこの高校はバスケや野球で全国に出るレベルで強い強豪校らしく今年もまたバスケの全国大会進出が決まったようだった
強豪校にしろ弱小校にしろ俺は部活に入る気はサラサラないので特に関係ない事だ
校内新聞をぼうっと見ていると、肩をトントンと叩かれる
「そろそろHRが始まるから教室に行こうか」
肩を叩いてきたのは担任で時刻は8時40分を指していた
s「わかりました」
筆箱と母さんが作ってくれた弁当しか入っていない軽いスクールバックを右肩にかけて廊下を歩く
「ショッピくんは確かチーノくんと仲が良かったんだっけ?」
s「そうです」
「そうか、それなら良かったよ」
s「よかったって何がですか…?」
「チーノくん特別仲がいいって友達がいないっぽくて少し心配してたんだよ、でもショッピくんがついてるなら安心だね」
s「あぁ、そうなんですね」
話の話題が尽きたところで教室の扉の前に着く
「自己紹介は一言でいいから、緊張しないでいいよ」
s「はい」
ガラガラと教室の扉が開く
廊下まで響いていた話し声はドアを開けると一気にうるさくなった
だがその騒音も俺を見るなりシーンと静まり返りひそひそ声で話すようになる
「以前紹介していたように、今日からこのクラスに転入してくることになったショッピ君だ」
自己紹介を、と視線を送られると右肩にかけたバックをぎゅっと握る
s「…**から転校してきました、ショッピと申します沢山話しかけてくれると嬉しいです
よろしくお願いします」
無数の視線が俺の心臓の鼓動を早くさせる
「ショッピ君はチーノの隣に座ってね」
やっぱり友達が少ないチーノのことを心配して意図的にこの席にしてくれたのだろうか
どうでもいいことを考えながら席に着く
ci「これからもよろしくね…!!」
s「そんな改まらんくても元から仲ええやろ」
ci「…なんかうれしい」
頬から赤くなってやがて耳も赤に染まる
s「なんやねんそれ」
…
いつも通り、前みたいに優しく接してくれるショッピのことがやっぱり好きだ
表情に起伏がないとはいえ何かと言って俺の事を気にかけて話しかけてくれるショッピが大好きだ
ci『しょっぴ〜…』
sy『んーどしたん』
ci『すき』
sy『…あっそ』
ci『えへへ、言ってみたかっただけ』
sy『そういうのはホンマに好きな人だけに言うもんやぞ』
ci『しょっぴのことほんまに好きやもん』
sy『おれもすきだよ』
ci『…ぇ?』
…ノ…チーノ…!!
sy「チーノ…!!」
ショッピの声で目が覚める
ci「ぁえ…ショッピ…」
俺はいつの間にか寝ていたようで、ずっと妄想を膨らませていたことが夢にまで出てきた
sy「もう授業終わったで。ノート、貸したるから後で写しや」
ci「ぁ、うん…!!」
そう言って渡されたノートを見るとわかりやすく丁寧な字で記された達筆なショッピの字があった
ci「これほんまにショッピが書いたん?」
sy「せやけど」
ci「…ショッピってこういうの得意なんやな」
sy「得意かも」
ci「それより早くご飯食べよーや、3時間目から腹減ってしゃーないねん」
sy「それもそうやな、どこで食べよか」
ci「屋上行こ」
スクールバッグに入っていた煤色の布で包まれた弁当を持って屋上へ向かう
sy「チーノも弁当やんな」
ci「せやで、時々弁当に入ってる唐揚げが美味しくてな!!ショッピにも食わせたいわ〜…」
sy「今度チーノの家言った時食べさせてや」
ci「ええで」
屋上に着くと先客は居ないようで俺たちふたりだけの空間が広がった
ci「本当はここの屋上立入禁止やねん」
sy「はぇー、そなんや」
ci「否定しないん?」
sy「誰もおらん空間なんて最高やん、俺たちだけの秘密基地やろ?」
ci「…うん!!」
少しうれしそうに話すショッピを見るとなんだかこっちまで嬉しくなるような気がした
??
やっぱり、この学校に転校してきたんだ
2人仲良く隣の席同士で話す後ろ姿をじっと見守る
ci「今度家泊まりきてや母さんもきっと喜ぶと思うで」
sy「ええなぁ、部屋の整理終わったら行くわ」
ci「〜〜!!」
楽しそうに話すciの姿は今まで1度も見たことがなかった
ciってあんな顔するんだ
…俺と話すときは楽しくなかったのかな
??『なぁチーノっ!』
ci『ぁえっ、どうしたの…?』
俺が話しかけるのを不思議そうに疑問で返す
??『…なんとなく呼んでみただけ』
ci『えっ、あぁそうなんだね』
緊張しているのか目も合わせてくれないがそんな姿まで愛おしく感じた
チーノの声を聞けて満足気に席についてまたチーノの横顔をじーっと見つめる
ぷるぷるの唇に少し火照った頬が可愛くて可愛くて仕方ない
俺のものにできればいいのに、そうずっと前からおもっていた
これからやっと行動に取り掛かろうとしたところであいつが来たんだ
ぜったいに俺の方がチーノのこと知ってるし付き合ったら幸せにできるのは俺の方だ
ショッピになんか絶対負けない
??→zm
??→ut
どっちがいいかな⁉️
終盤書くのめんどくさくてごちゃごちゃなったけど許して‼️
せんせい。書いてる途中だよ‼️
投票締め切ります‼️
ut先生になりました‼️
コメント
7件
ut先に清き1票を.ᐟ.ᐟ
最高です!ut先生に1票✋
今回も最高だな。今日も明日も頑張れそうだわ。( ´ཫ`) くっ、どっちもいいが……zmさんに1票でッ!!!