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ひたむきに、あなたへ

第155話 - 第7章揺れる立場と現実第155話

2025年09月11日

#青春恋愛

#ラブコメ

藤原ひまり

「……今朝、お父様から電話があったんです」

華は俯いたまま、両手を膝の上で握りしめた。

「“ホテルなんかで遊んでないで、本社に戻れ”って。

“私がここでやってることは無駄だ”って……」

言葉にした途端、胸の奥の痛みが再び広がり、喉が詰まる。

「……どんなに頑張っても、認めてもらえない。

失敗ばかりで、周りに迷惑かけて……私、本当にここにいる意味があるのかなって」

声は震え、今にも涙が零れ落ちそうだった。

律は黙って彼女を見つめ、そっと拳を握った。

（……また一人で抱え込んでる。そんなの、放っておけるわけない）

彼は静かに息を吸い込み、言葉を選んだ。

ひたむきに、あなたへ

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藤原ひまり

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