テラーノベル
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目が覚めていつもと違う、でも嫌ほど見た天井が目に飛び込んできて頭が痛くなった。クッソ、まーたやられた。舌打ちしたのがこの部屋に俺を呼んだ張本人にもしっかり聞こえたらしく、向こうのソファーから弾んだ声が聞こえた。
「あ、mfくん起きた?」
「起きた?じゃねぇよ。何っでいつもちゃあんと俺を召喚できるんですかねえ!」
「知らんけど『mfくん来い!』って念じたら100パー来てくれるんだよな」
「おま…俺以外呼ぶんじゃねえぞ。いや、そもそも俺も呼ぶんじゃねえ」
この部屋の存在をすでに知っているのは、今こっちに近づいてきている奴と何度も入ったことがあるからだ。初めてyaくんとここへぶち込まれた日、夢を見ているのかと思って戸惑ったと同時に笑えてきて「あー、片思いも拗らせたらここまで来んのか」と言ったらyaくんはびっくりした顔をして俺を見上げた。
「えっ、俺の願望ではなく?」
「え?」
「え?」
2人そろって顔を見合わせてきょとんとしていたけど、お互いの深く考えない性格と思い切りのよさで「まぁ片思いの相手だし夢の中でもヤれたらラッキー★」ぐらいのノリで事に及んでしまったのだ。頭がハッピーすぎる。その後部屋を一緒に出てすぐに意識が無くなり、気が付くと自室のベッドに横になっていた。やけに生々しい夢だったなーと思いながら身体を起こすと死ぬほど腰が痛んだことと、襲来してきたyaくんの必死な顔を見て夢じゃなかったと確信してしまった。まぁまぁまぁ、それで今お付き合いできてるから良いんですけど。
それ以来この部屋の存在に味を占めたyaくんに何度も呼び出される羽目になっている。まぁこの部屋ときたら超お高そうなふわふわのベッドはもちろん、ドリンクに軽食選び放題!でっかいPCもゲームもあってしかも全部無料!しかもメンバーに気遣わずイチャ…いや、くつろげるというメリットしかない快適空間なので。
「mfくん何飲む?アイスコーヒー?」
「あー、うんありがとう」
「あとでmfくんが気になってるって言ってたゲームあったから一緒にやろうぜ」
「わーマジで何なんだこの部屋…」
「俺が徳を積んだおかげだよ感謝しろ」
「はー?馬鹿言ってんじゃねえ」
軽口を叩き合ってリビングに向かう。不思議なこの空間にこっそり感謝しながら、とりあえず今日の軽食を物色することにした。
コメント
3件
なんかこのペアだと、yanくんに引っ張られるのか、2人とも少年感が増し増しになりますねー!! うーん、若い(〃ω〃)ウフフ