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???「オレの悩みを聴いてくれ」???「何ぞな?」
ここは、生徒会室。「雨花」は「瑠璃人」に相談事をされていた。
瑠璃人「前に脱出ゲーム行ったろ?」
雨花「行ったね〜」
瑠璃人「その時オレの案内のせいでおかしなところに行っちまったんじゃねえか?だから、多分オレ方向音痴だと想うんだよ!ちゃんと地図みながら行ったのに!」
瑠璃人は脱出ゲームのポスターを、ペラペラと持ちながら話す。
雨花「うーん……」
瑠璃人「だから、オレの方向音痴を治してくれないか?」
雨花「……この地図通りに行ったんだよね?」
瑠璃人「え?そうだけど……」
雨花「……ふーん。うん良いよ!協力する!」
瑠璃人「ホントか?!やったぜ!」
雨花「じゃあ今からわたしが指示するからそれをここで覚えてその通りに行って欲しい。そうすれば方向音痴がどれくらいか分かるし、矯正もできるはずだから」
瑠璃人「分かったぜ!どこに行けば良いんだ?」
雨花「屋上行ったことある?」
瑠璃人「ねぇ!!」
雨花「元気な返事で何よりよ。じゃあ案内するね。この生徒会室を出たら真っ直ぐ進んで、突き当たりを左に曲がったらのぼり階段があるからそれをひたすら登って、最上階に着いたら四つ扉があるから、一番右の扉を開けば、屋上。……分かったかな?瑠璃くん繰り返して言ってみて」
瑠璃人「ここを出て直進して突き当たったら左に行って、のぼり階段をひたすら登って、最上階に着いたら四つ扉があるからそれの一番右の扉を開くと屋上……合ってるか?」
雨花「うん!合ってるよ!じゃあ行ってらっしゃい!」
瑠璃人「おう!」
瑠璃人は雨花の指示通り、出発した。
雨花「……さてと、わたしも瑠璃くんを追わないと」
雨花も瑠璃人を追いかけるため、生徒会室を出た。
雨花「まずは、わたしは先回りしなくちゃいけないから、外に出ないとね」
雨花は急いで、階段を降り、外に出ると学校の裏に回った。
雨花「あとはこの階段を……」
???「おぉ!雨花!アタイに何か用か?」
階段に座ってるのは、「化茶」だった。
化茶「アタイたちはやっぱり運命の出会いをはたしてるん……」
雨花「お前邪魔」
化茶「え?」
雨花「いいからそこどいて」
化茶「あっ!お、おぉ?」
雨花に除けられ、化茶は雨花の眼中にすらなかった。
化茶「雨花〜何してるんだよ〜」
雨花「鬼ごっこみたいなやつ」
化茶「えぇ?鬼ごっこ?」
化茶は雨花に付いていくことにした。
雨花「あとはこの扉の前で待機すれば……」
化茶「本当に何してるんだ?雨花?」
ガチャ
雨花「あっ屋上の扉の開く音……!」
それとも同時に雨花も扉を開く。
瑠璃人「おっ!たどり着けた!やったぜ!……でも、オレ方向音痴じゃなかったのか?」
雨花「そうだよ。瑠璃くん」
瑠璃人「うわぁ!びっくりした!雨花?何でここにいるんだ?」
雨花「先回りして、瑠璃くんが開けた扉の隣の扉から出てきたの。あの扉は学園の裏に繋がってるから」
瑠璃人「そうなのか?でも、オレ無事に屋上にはたどり着けたぞ?」
雨花「それはね。瑠璃くん。あの地図持ってる?」
化茶「地図?」
瑠璃人「あぁ持ってるぞ!これだろ?」
雨花「この地図。コンビニの地図」
瑠璃人「へ?」
化茶「ぐふっ!」
雨花はポスターを裏にする。
雨花「裏に書いてる地図が本当の脱出ゲームの地図なんだよ。このポスターは合同記事だったんだね」
瑠璃人「…………」
化茶「こいつ超間抜けじゃん!ばっかじゃにゃ〜の?あひゃひゃひゃ!」
瑠璃人「……超恥ずかしい。つうか!分かってたならどうして教えてくれなかったんだよ!」
雨花「いや、自分が方向音痴じゃないって理解した上で伝えた方がダメージ少ないと想って」
化茶「あひゃひゃひゃ!超面白ぇ!!」
瑠璃人「大体部外者のお前がどうしてここにいるんだ?!」
化茶「雨花に関わることは全部関係者なんだにゃ〜」
瑠璃人「く、」
「「くっそぉぉぉぉ!!!!」」
瑠璃人の雄叫びは学園中に響いた。
こうして、あの時脱出ゲーム会場に行けなかった理由の謎は解明されたのだった。
雨花「どんまい」