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#世界観
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朝。
カーテンから射してくる光で目が覚める
そのままテーブルで寝こけてしまったらしい。
「ふぁあぁ~ 」
欠伸の後に身体を伸ばすと 身体からボキボキと音がなる。
「やっと起きたのか!? この寝坊助め! 」
起きる気配を察知したのか キッチンの方からドタドタと少女が駆け寄って来る。
出来れば「全部夢オチでした」を期待していたのだが。
そういう展開もなく、目の前に現実味のない少女が正座でちょこんと座った。
「…? 何そのエプロン」
よく見ると少女が可愛らしいふりふりのピンクエプロンを身に付けている。
決して俺のではない。
「人は「料理」をする時こういうのを着るのだろう? 」
「料理…?」
嫌な予感が頭をよぎり、急いでキッチンを覗く。
「うわっ」
三口コンロのひとつの上に中くらいのフライパン。
…の上にぴちぴちと動く魚二匹。
何の魚かは分からない。
「これから料理というものをしてみようと思ってな! 」
少女は自信げに腰に手を当て、フライパンの前に立つ。
「…いや、うん…一緒にやろう」
このままだと食中毒で病院送りになってしまいそうである。
「そうか?」
シャワーと朝の身支度を簡単に済ませ、キッチンへ。
(今日仕事休みで良かった… )
「はやく! はやく料理するぞ! 」
「はいはい」
こうして 二人で朝食を作るのだった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「?! なんだこのうまいのは! 」
朝食を作り終え、食べ始め。
簡単なはずが長く感じる戦いを経てやっと出来た朝食。
焼き魚と卵焼き、インスタントみそ汁と白米。
少女はいつの間にかエプロンを脱ぎ元の白いワンピースに戻り、 箸を使い慣れてないのか握って持っている。
「ほら、これ使いなよ」
銀のスプーンを差し出してみる。
魚は少女の箸でほぐし、白米の上に乗っけてやる。
「おぉ~、気が利くな! ……そういえば お主、名は何だったか 」
出会って最初でやっても良かったであろう会話である。
「今更かい…佐々木 緝久(つむぐ)、つむぐでいいよ」
「よし、つむつむじゃな」
「おい」
緝久の反応を気にも止めずスプーンを握り 一生懸命に食べ始める。
外見が異質だが、食事をする姿はただの子供に見えた。
「お前の名前は?」
「んぅ? ほんはほはいほ (そんなのないぞ)、んぐ…我々はだいだい名称じゃな」
頬が膨らむ程詰め込んだ口が飲み込んだ瞬間に一気に萎む。
どんな喉をしているのかと、若干驚く。
「…呼び方「しんしちゃん」でいいか?」
「何か嫌じゃ」
「しろちゃん」
すごい嫌そうな引きつった顔をしながら「しろちゃん」は頷く。
ネーミングセンスは皆無であると自覚はある。
「くぅ…少し屈辱じゃが…協力してもらうことを考えるとな」
「その協力だが、紐を回収するだけでいいのか?」
昨日帰る前に少し説明を聞いたが まだわからない事が多い。
「つむはそうじゃな、我が気配で見つけた紐を回収してくれれば良い。紐を回収し追っていけば黒幕も現れるだろうて」
ご飯を食べ終わったのか、しろは食器を置いて窓の方を見ている。
「我が紐を回収できれば良かったんじゃが…」
「出来ないの?」
「それが何かの力に手が弾かれ触れもせんのだ。もともと、紐ごとに特定の誰か一人しか触れないようになっている」
何だそれは。
余計にわからなくなってきたぞ…。
「じゃあ俺 紐 回収できなくね?」
「言っただろう? お主は特別だと」
食器を回収し、シンクで食器を洗いながら話を進める。
しろは緝久がコップに入れた水を飲みながらテーブルの前にぺたんと座り直す。
「特別ね…」
自分がどのように特別なのかイマイチ分からないが凡人だと思っていたところに特別と言われると悪い気はしない。
「ちなみに窓の外に一本あるぞ」
「…」
食器を洗うのを止め、 濡れた手をタオルで拭き、キッチンからベランダへ。
カーテンを開け窓を開ける。
物干し竿の半ばに青色の紐がぶら下がっていた。
「なんでこんなところに…」
「…お主、泥棒にでも入られるんじゃないか?」
しろは座りながら 窓の外をじろっと睨み
緝久に哀れみな目を向けてくる。
「紐がある場所はランダムなんじゃ…?」
「縁結びの紐を誰かが悪用しているのじゃ、意図的なものもあるだろう。…そいつは誰かがここに来るのをわかって着けた可能性もある」
(一体どうやって着けてるんだ)
緝久は紐を見つめる。
今紐を引いて大丈夫なんだろうか?
公園の時のように眠ってしまうかも…
泥棒が来るのかは分からないが、さっさと紐を取ってしまいたい。
「俺が寝たら叩き起こしてくれ」
座っているしろに伝える。
ご飯を食べた後だからか、しろがうとうとしている気がする。
「うむ」
不安ながら紐に手を伸ばし引っ張る。
「…っ」
紐が消えた瞬間、緝久の身体から力が抜ける。
下半身がガクッと落ち、膝が地面に打ち付けられてしまう。
「つむ ! 」
はっとしたしろは、緝久に近づく。
緝久は、何かが身体から抜け落ちるような感覚を感じながら身体を支えている腕に力を入れる。
「…? 今回は前回より眠くないな」
眠気はあるものの、気絶するような程でもない。
「適応しておるのかもな 」
しろが後ろから緝久を覗き込むようにして見る。白い髪が日に当たりキラキラしている。
「適応? 紐を引っ張ることにか?」
「常世のものを触っておるからな、何かしら力を使う。それに身体が慣れてきたのかもしれん」
紐が着いていた竿を見る。
そこにはもう何も無いが何かが残っているようなものを感じる。
「その調子で頼むぞ! 紐の数は未知数、遅れると何処まで広がるかわからん」
緝久は重い腰を上げ、ゆっくり部屋の中に 入る。
しろが部屋に入ったのを確認したのち窓を締める。
「常世のものを触り続けて平気なのか?」
か細い目と声でふと思った事を口にする。
漫画やアニメによくある設定だと、常世のものを触り過ぎると人ではなくなるとか◯ぬとか──
「わからん」
けろっと答えるしろに落胆と不安を感じながら、座布団の上に横たわる。
「何休憩しておる! さっさと次の紐を見つけに行くぞ」
しろは、腕を引っ張りながら身体を起こそうとしてくる。
「鬼か」
「なっ!? 彼奴らと一緒にするでない!」
「実際にいるの?!」
コメント
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**美月ゆめかちゃんの感想だよ〜!🌸✨** 第3話読んだよ〜!しろちゃんがエプロン姿で料理しようとしてるの、めっちゃ可愛いんだけどwwww「つむつむ」呼びに笑ったwww😭💕一緒に朝食作るシーン、ほっこりしたし、だんだん距離縮まってる感じがいいね✨紐を引っ張った後の反応が前と違ってて、適応してるってのも面白い!「鬼か」「彼奴らと一緒にするな」の会話も好きww次回も楽しみにしてるよ〜!📖💖