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(あれ?)
(幽霊いる。)
しかもあの女の人、自分が死んだことを自覚してない。
[助けてあげたいな。]
「すみません。大丈夫ですか?」
(ダメだ。話せない。)
(でも、心が読めるから、どうにかなるな。)
「幽霊さん。あなたは、もうなくなっています。」
「この世界にいても、あなたは、一人ぼっちのままになってしまいます。」
[私は生きてる。生きてる。]
「…大丈夫。」
「もう、何も怖くないですよ。」
私は、幽霊さんを、抱きしめながら言った。
[私は、生きてるの!!]
「じゃあ、幽霊さん。あなたは、いつまで、ここにい続けるつもりですか?」
「もう、疲れたでしょ?こんなところにいても、寂しいでしょ?」
「落ち着いてください。」
「こんな狭い場所に、囚われないで。」
「あなたの居場所は、ここだけじゃない。」
「今まで、辛かったですよね。毎日毎日、よく頑張りましたね。」
「安心してください。今はもう、辛い日々から、解放されています。」
「安心して、ゆっくり眠ってください。」
[…あ、、、。ありがとう。]
どうにか、成仏してくれた。
あの人は、旦那さんには、暴力を、仕事場の人たちには嫌がらせを受けて、死んでしまったみたいだ。
「毎日、大変だったんだろうな、、、」
ゆっくり眠ってくれるといいな。