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♢ ATTENTION ♢
・一話に記載してある通り .
kn「」⌇ hb『』
ak〈〉⌇ sr《》
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hb.side
今日は奏斗が経営しているカフェ”Zeffiro”でバイトをする日 . 服も着替えて髪もセットして、もう準備は満タンだ .
「あれ、雲雀?言ってなかったっけ」
『、?何が?』
自室から出て来た奏斗は俺を見るなり首を傾げて、きょとんとした顔で聞いてくる .
「今日と明日はバイト休みだよ」
『おい聞いてない!そういうのは早く言えって!』
「え、ごめん」
ちゃんと準備したのに俺… . じとーっと奏斗を見詰める .
「雲雀が僕とゆっくりしたいって言うから今日明日は無しにしちゃった」
『〜っ、うぐ、』
優しく微笑んで嬉しい事を言うもんだから許してしまう . とことん俺は奏斗に弱いななんて思うのは何回だろう .
「んふ、今日もゆっくり休もうね〜」
奏斗がこっちに近付いてくる .
あ、これ、奏斗の唇が俺の唇に、触れ……
ちゅ、と鳴るはずだったリップ音はスマホから発された音によって掻き消されてしまった .
)プルルルル、プルルルル
「あ、僕だ」
「んもー…良いとこだったのに…」
ブツブツ愚痴を零しながら奏斗はスマホを手に取って電話を始めた .
『……、』
すり、と唇をなぞると、奏斗の温もりが届かなかった唇はひんやりと冷えていて、何だか寂しい気持ちになる .
「雲雀ー、アキラが仕事手伝ってくれないかだってさー」
「どーする?行く?家でゆっくり休む?」
電話の相手はアキラだったらしく、どうやら仕事を手伝って欲しいとの事 .
確かに最近アキラ忙しそうだもんなぁ . アキラ達とは違って俺達は明日も休みだし、出来るなら手伝ってやりたい .
『俺は良いよ、手伝い行こーぜ!』
『でも明日は二人で居ような!』
「雲雀らしい 笑」
奏斗はふはっと笑った後、準備して来ると自室に戻って行った .
♢♢♢
in.Room4s
アキラが経営している請負事務所”Room4s”の扉を開けると、アキラが死にそうな顔で書類と睨めっこをしていた .
『おー、……アキラ大丈夫か?』
〈あぁ、来てくれましたか . ありがとうございます…〉
アキラは髪はボサボサで、隈も出来ており、誰が見ても疲れ果てているように見える状態だった .
「お前……徹夜したろ!しっかり休めぃっっ!」
〈あいだっ、言葉と行動が合ってないですって……〉
奏斗がべしっとアキラの背中を叩くとアキラはふにゃふにゃと机に倒れ込んでしまった .
『俺はどれを手伝ったらいい?』
〈えっと、この依頼書の判子を押して欲しくて…〉
アキラが指を刺した所には確実に50枚以上はある書類の山があった . 判子を押すって事は依頼を受け付けるって事だよな .
『アキラこんなに依頼受けていいの?』
〈日程はちゃんと管理しますよ、今日から3日位は休むつもりでいます〉
なら良いんだけど… .
依頼書を見てみると、猫探しに蜂の巣の駆除、庭の掃除、子供のお守りなど色々書かれている . これは何でも屋に改名しても良いレベル .
〈後は今日ある任務が入っていて、どちらかご同行願えますか?〉
「あれ、セラはいないの?」
〈セラ夫は今任務中でして…〉
依頼ではなく任務、って事はちゃんと裏関連の仕事もしているみたいだ .
判子押し頼まれたけど、久しぶりに体動かしたいし俺が行こうかな .
「あー…じゃあ僕行くよ」
『えっ、いや俺が行く!奏斗はこの依頼書やってて』
「いい、雲雀はここに残っといて」
「雲雀には傷付いて欲しくないからさ」
奏斗はふわっと優しく、俺の頭を撫でてくれた .
その時の奏斗の目が、愛おしいものを見るように俺を見詰めるから、断るなんて選択肢は無かった .
『、分かった、すぐ帰って来いよ』
「うん、任せて」
〈…あぁ…、癒し…っ…、疲れに効く……〉
拝むように俺達を見ていたアキラが急にハッとして視線を時計に向ける .
〈あ、そろそろ時間が…〉
〈奏斗、私外で待っていますね〉
「はーい」
アキラが外に出たのを見て、奏斗もサッと任務の準備を始めた .
「じゃあ行ってくるね」
『うん、行ってらっしゃい!』
俺から離れる奏斗を見て、ふと朝の出来事を思い出す .
『、奏斗!』
「ん?どうし、」
ちゅっ
『朝、出来なかったから…』
『任務頑張ってな』
奏斗は目を丸くした . 『どうした』と声を掛けようとしたが、それはもう遅かったようで .
ちゅ、〜…
俺がしたキスよりも、長い長い甘いキス .
「雲雀も頑張ってね」
バタンと閉められたドアを思考が止まったかのように一歩も動かないまま、ぼーっと見詰めて、唇に指を当てる .
奏斗から伝わった温もりが段々と顔全体に広がっていく .
今俺がどんな顔をしているのかなんて、鏡を見なくたって分かってしまう .
恋人がどこかへ行く、そんな時に感じる寂しさも、奏斗は行く前に全部幸せで埋めてくれるから .
そんな奏斗が今日もすき .
《ただいまー……あれ、雲雀だ》
『あ、せ、せらお?任務終わったん、?』
《そう、今日早く任務終わったんだよね》
《で帰る時に凪ちゃんと奏斗見たんだけど雲雀何か知って……》
荷物を置いたり手を洗ったりし終わったせらおが今、ちゃんと俺の事を視界に入れた .
《……なんで雲雀顔赤いの》
『……秘密、/// 』
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( ˇωˇ )(尊死)†┏┛墓┗┓†