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来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ来たぞ!!!!!!!FOOOOOO!!!!!
四十七の都道府県――
それは、互いを支え、時に牽制し、一つの形をなしていた《国土》の断片である。
だが、ある日。空が、割れた。
天より降り注いだ《大和震》――それは、国の骨を砕き、地を裂き、歴史を解き放った。
列島は断裂し、地脈は暴走し、文明は深く沈黙した。そして、魂が――目覚めた。
「最強の県が、“新たな日本”を定義する。」
誰が言い出したかもわからぬ理――
だが今、それこそがこの列島における唯一の掟である。
四十七の名を冠する者たちは、いまや国を超え、己を定義する存在へと至った。
その名も――都道府拳。
焦土と化した首都の骸の中。
崩れ落ちた摩天楼の影に、黒衣の男が立つ。
無数の光点が背中に浮かび、静かに瞬いている。
東京都:かつて、ここには“中心”があった。だが今、求められるのは“再定義”だ。――僕が定義する。それが、“日本”だ。
背負うのは、首都の業と栄光。その瞳に宿るは、記録された未来。
空は燃え、川は静まり、笑いを絶やした街に、派手な男が立つ。背広に下駄、鉄扇を肩に、目は鋭く笑っていた。
大阪府:ワレがワレであるゆえに、ワレは笑う。けどなぁ……おもろない戦に、命は懸けへんで。懸けるなら一回や。
雪が舞う、静寂の氷原。
黒く濡れた毛皮をまとい、荒ぶる獣のような眼差しが、遠くを見据える。
北海道:……静かだな。雪はすべてを隠す。だが、匂いだけは消えない。風が、戦の気配を運んできている。
一歩、踏みしめるたび、大地が軋む。
彼の沈黙は、咆哮だ。
石畳を踏みしめる足音。
鈴の音が重なるたび、空間が歪む。その身に千年を纏い、彼女はただ座している。
京都府:歴史とは、時を重ねた者だけに許された武器。浅き眠りに誘うも、深き眠りに封じるも――どちらも、うちの得意やえ。
複数の影が彼女の背後に浮かぶ。それは過去か、亡霊か、或いは……未来か。
潮の満ち引きに合わせて舞う、布の衣。
空と海と光を抱いて、彼女は静かに歌い出す。
沖縄県:風が唄うさぁ。波が叫ぶさぁ。この島は、声を忘れた者を許さんよ。――聞こえる?この唄が、“はじまり”やさ。
言葉は優しく、だがその瞳は、深海よりも冷たい。
音が世界を塗り替える予兆が、辺りに漂う。
四十七――すべてが主役。
誰かを“主”と仰ぐことを拒み、
それぞれが己の“定義”を掲げ、刀を構える。
“これは、地に根ざす魂たちの物語である。”