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幻覚と会話しようとした俺、終わってんな…。
発した言葉を無かったことにして、目を逸らそうとした時だった。
「…“死神”です。あなたの命を奪いに来ました。」
うっそだろ?死神でこの顔ってアニメかよ。 せめてもっとおどろおどろしいやつにして欲しかった。
て言うか死神っていたのか。
…そしてサラッと今世バイバイ宣言をされた。
「…あー、なんかもっと色々したかったなー」
諦めの言葉でも吐いたら、何かがどうにかなるかもしれない。
「色々したい、ですか。」
死神が言った。マジで何かがどうにかなった。
「じゃあ…【天界】に行きましょうか」
天界ってなんですか???
顔にでかでかと書かれているであろうその疑問をガン無視して、死神が続けた。
「丁度私の【眷属】も決めないといけなかったところなんですよ」
もう何言ってんのか分かんない。あと眷属ってそんなサッとパッと決めていいものなのか?
「…黙ってるって事は、いいって事ですよね?」
どこのアタリメだよ。
…しょうもない突っ込みを心の中で入れてしまった。とか思った時。
死神の手が俺の顎を掴んだ。
この人、めっちゃ力強い。痛い。
「じゃ、やりますね、儀式」
え、何すんの、ちょ、その光ってんの、なんだy
カランッ。
…何かを口の中に押し込まれた。
何だ、これ。口に入れていい舌触りじゃないんだが。
「それ、飲み込んでください」
嫌だ、とは言えない。この人怖い。
でもこの得体の知れない物体を飲み込む気にもなれない。
そんな葛藤をしていると、死神がいっそう強く力を込めた。
「うっ!?」
顎を無理くり上げられて、呑み込んでしまった。
「良し、これでいいですね。 じゃ、行きましょう」
ここに来て、死神が笑顔を見せてきた。
もう、なんなんだこれ。
「…どうしたんですか、もっと喋ったらどうですか?ずっと黙ってますけど」
「…貴方のせいですよ」
「?」
「なんなんですか?死神とか、命奪うとか、天界とか、眷属とか。ドッキリですか?一般人の未成年にそんなのやって何がいいんですか?」
…
「一般人の、未成年だからですよ。
…あと、ドッキリってなんですか?」
どういう事だよ。
「ま、行きますよ。はいっ。」
またもや死神が強い力で手を握ってきた。引っぱり起こされて、またもや手がチクリと痛む。
死神の背中から黒い翼がハサッっと飛び出した。
死神が上から覆いかぶさってきた。
これ、ハグされてる…?
なんか他の人に見られちゃいけない状況になってる気がする。
「なんです、か?これ」
「まだ意識のあるあなたごと天界へ行くには、こうしか無いんですよ。なにか文句がありますか?」
ありありだろ。俺彼女いるんだぞ。
「今から行きますね。目、瞑ってください。」
早くこの状況から開放されたいので、大人しく目を瞑っておく。
暫くすると、寒いような暑いような、風邪の時のあの感覚に包まれた。
俺、昨日まで普通の高校生、だったよな…
次回へ続く