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俺は、水野 涼。名前も見た目も人生も、至って普通の高校生。
だったよな。昨日まで。
俺は今、アニメ顔の死神(女子)の胸の中。
普通の男子なら少しばかり喜ぶのかもしれないけど、俺はイヤだ。
この人怖いから。
まだ顎が痛い。軽く骨折してるだろこれ。
「…よし。目、開けていいですよ。」
死神が声を発して、やっと俺の体から離れた。
眩し。
…くない。あれ、絶対眩しいと思って構えてたのに。
そんな困惑も程々に、もっと謎な”光”景が目に飛び込んできた。
小さな花がぽつぽつと咲いた草原に、澄んだ蒼い空には光に当てられて輝く雲が浮かんでいる。
…天国って、こんな感じなのかな。
「ここは天界ですよ?天国じゃありません」
「…今心読みました?」
「?」
この死神、ほんとに何。言動がほんとにアニメのそれなんだけど。
「…もしかして、何が何だかって感じですか?」
「…やっと気づいたんですか」
「とりあえず、自己紹介、しますか?」
「…はい」
聞くと、死神の名前はシクロで、年齢とかは無いらしい。理由は分からなかった。
女子だからかもしれない。
「何か他に、質問ありますか?」
「…あの、天界って、なんなんですか?」
「うーん、此処がなにか、ですか」
【天界】は、20歳未満でタヒんでしまった少年少女が、今世の想いを果たして来世へ行くための中継地点…みたいなものらしい。
え、やっぱ死んでんじゃん俺。
想いを果たす、とは言いつつ、世界観?は結構ハードだった。
ここには神や死神、天使やら悪魔やらがいて、それぞれの与えられた仕事を全うしているらしい。
基本として皆もうタヒんでいているので、特に疲れるとかはなく、無休。
成り行きで俺がなってしまった【眷属】は、タヒんだ20歳未満全員がなるものでは無いらしい。死神が担当の命になにか思うことがあった人とかを、自分の意思で眷属にして連れて行けるらしい。
聞いては無いけど、多分俺の場合は適当。
そして俺は今からこの天界の仕組みをもう少し詳しく学ぶ【学園】へ行かなければいけないらしい。学園を卒業すると、自動的に天使、悪魔になる。
学園と言っても、講習会みたいなもので、あんまり理解してない人もいるっぽい。
死んでまで学校かよ…。
…とかまとめてみたけど、実際にはなんの事やら。
「でも、結局なんなんでしょうね、ここって」
「貴方が分からないなら、俺も分かりませんよ」
「…そうですね」
色々聞いているうちに、少しはシクロさんの怖さも薄れた気が…
ギリしない。
次回へ続く