この作品はいかがでしたか?
43
この作品はいかがでしたか?
43
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ゆる作ウィーク/1日目
「ちょっと!?聞いてる?」
あ、ぼーっとしてた。
「ごめん(笑)聞いてるよ」
君はいつも鈍感だね。そう思い始めたのはいつからだろう。
「先輩が好きなんだよね~!!それでさぁ…」
一日、数回の電話。別に大した話はしていない。しごとがどうとか、大学がどうとか、家族がどうとか…恋愛相談だとか。その他もろもろ、彼女はことあるごとに私に連絡してくる。だが、嫌な訳でもない。寧ろ嬉しい。最後に会ったのは先週のカフェ以来だ。
「どうしたらいい?」
この前のカフェでも同じ相談を受けた。この際、キッパリと言わせてもらおう。
「今から告りな?電話切っていいよ?」
「へ!?今から!?」
あたふたする彼女、がちかわいい。だが、彼女は”今”ではないらしい。
「今はゆうと電話していたいよ?」
君はそう言って無意識に私を困らせている。可愛いとかじゃなく、もはや愛おしい。だから、私は早く諦めなくちゃいけない。
「みうは先輩と何がしたいの?」
そう君にきく、少し未来のことのように感じるが決して遠い訳でもない。
「…で、デートとか…?」
本当に初心で可愛いなぁ~!!恋人になったらしたいことが「デート」ね。(多分、デートしか知らないんだろうな)
先輩の話しに移行して、〇〇日に告白することが決まった。
「みうは絶対に大丈夫だよ!」
「へ?あ、ありがと。」
私は一番気になっていることを話題に出した。
もし、彼氏が出来てもずっと友達でいてくれる─────
君は戸惑う。そして、
「え?先輩って女性ですよ?」
…ん?え……!?
「あ、港先輩って女性なんだ?!」
あ、勘違いしてた……ってことは同性愛者ってことだよね??
「実は私、みうのこと好きなんだよね!!」
これは言っても怖くない!!
「あ!まじぃ?嬉しい~!!同士だったんだ(笑)」
さらに好きになった。
世界一幸せな片思い。生きてきた中でこれが一番嬉しい。
「よし、港さん落としてきなよ!!私、応援してるからね!」
私たちはまた、新しい絆を育んだ。