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色鮮やかな記憶… モノクロームの未来…。

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色鮮やかな記憶… モノクロームの未来…。

6 - 第6話そうよね、私ったらいつも間違えちゃうわ。

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2022年10月11日

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には関係ない話だった。興味もない。

あの子がどうであろうと、私の生き方が変わるわけではないから。

他人に興味はないけれど、自分に害がなければそれでいい。

私はただ平穏に生きられればよかった。

それが叶わないなら……そうね。

私が生きる意味なんてないわよね? だから、私の人生は無意味なものになる。

だけど、私は生きている。

なんのために? わからない。

わからないけど、とりあえず生きてみることにする。

私は……ただの人形にすぎないのだ。

人間ではない……。

だから、こんなにも空っぽなのだ。

私が生きている意味なんてない。

それなのに何故……

生きていかなければならないのか。

どうして私は存在している? わからない……。

それでも生きろと言うのならば……

どうか私を殺してくれ。

そうすれば、楽になれるから。……ああ、やはり駄目なのか。

あの人が居なければ何もできない私に、 生きる価値があるとは思えない。

けれど、それは許されないらしい。

私はずっとここに居るしかないようだ。…………誰か。

誰でも良いのです。

私を見つけて下さい。

助けてくれるなら、何でもします。

だからお願いです。

早く迎えに来てください。

そうでなければ、私はいつまでもこのまま……。

『あーちゃん』

どこ?どこにいるのですか? 私は此処にいます。

貴女がいなくては、私は存在できません。

『さっちゃん!』

待っていてください。今すぐ行きます。

何処であろうと必ず探し出して見せましょう。

ですから、少しだけ我慢していてくださいね。

それまでは、決して離れません。

『ごめんなさい!許してぇ~!!』

大丈夫ですよ。怒ってはいません。

ただ、心配だっただけです。

だって貴女のことが大好きだから。

愛しています。私の全てをかけて、貴女を愛しています。

私の傍にいてくだされば、それでいいんです。『…………さっちゃん?』それは、幼い少女の声だった。

―――またあえたね! 嬉しくて仕方がないというような声音。

ふわりと柔らかな風に包まれたかと思うと、 目の前にいたのは、白いワンピースを着た幼女だった。

背中から生えた真っ白な翼以外は、どこから見ても普通の子供にしか見えない。

けれど、彼女は知っている。

それが人間ではないということを。

そうして、自分が死んだのだという事実も。

だから不思議ではなかったのだ。

むしろ、当然のことだとさえ思っていた。

天使は人間の魂を回収して天界へ送る役目を負っているらしい。

しかし、何らかの理由で天国行きを免れてしまった場合は、地上に留まることになるそうだ。

そして今ここにいるということは、自分はそうなってしまったということだろう。

(ああ、わたしはやっぱり死んだのか)

『さっちゃん』というのは生前の名前だ。

友達からはいつもそう呼ばれていた。

家族にも同じように呼ばれていたので、違和感はない。

それにしても、こんなにたくさんの悪口があるなんて! まるで悪い魔女みたいね!! ああ、ごめんなさい、冗談よ。

だって私もあなたのことが大好きだから。

えーっと……つまり、あなたみたいな人のことをいうんでしょう? ちょっと違うかなぁ。

そうよね、私ったらいつも間違えちゃうわ。

きっとあなたに会うまで知らなかった言葉ばかり使うから、まだ慣れないのかしら。

あなたは優しいものね。

でも、たまにすごく意地が悪いときもあるけど。

それはそれで、いいと思うけれど。

そういえば、前に私が『あなた』のことを話したとき、「それじゃあ、まるで恋人同士のようですね」って言われたことがあるんだけど……あれってどういう意味だったの? よくわからないのだけど。

ふぅん、そうなの。

へぇ、そういう風に思う人もいるのねぇ。

じゃあ、私たちは本当に恋人同士になれるかもしれないわね。

今度試してみる? 冗談よ。

さて、そろそろ仕事の時間かしら。

また会いましょうね。

今度はゆっくりお茶を飲みながら話しましょう。

――あなたと一緒なら、きっと楽しい時間になる

色鮮やかな記憶… モノクロームの未来…。

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