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「おいサトル!」
「は、はい!なんでしょうか魔王様?」
「お前私に内緒で色々やってるだろ!?」
「い、いやぁ?どうでしょうかねぇ?」
「最近アオイやソル滅多に喋らないミメイからもお前について色んな報告が飛んできてるぞ!」
「なんだよ報連相バッチリじゃん株式会社魔王城。」
「なんで私に内緒で色んなことしてるんだ!」
正直に魔王様が過保護なので許可を得れないと思ってとか言うともっと駄々こねて大変なことになりそうなので適切な言い訳を考えないといけないなぁ……。うん、まぁ脊髄反射で出た言葉で納得してもらおう
「いいですか魔王様?」
「なにぃ?」
ふくれっ面でコチラをギラっと睨みつける。
「世の中にはサプライズという言葉があります。」
「それがなんなの?」
「サプライズとは言わばドッキリ的なもんです。」
「流石に私をバカにしてるのか?」
「そしてサプライズも種類があります。その中で家族、特に子供から両親にするとんでもなく嬉しいサプライズというものがあります。」
「サプライズ自体は嬉しいものだけどね?」
「ここまで言ってなお察しがつかないですか?」
「んー?」
「それじゃあまだ何も出来ないですけど答え合わせですね。私が魔王様に内緒でそういったことをしていたのは……。」
「していたのは?」
「急に色々できるようになって魔王様を驚かせたかったからですよ。」
「えっ……」
「魔法とかも使えたら魔王様喜んでくれるかなって、その喜ぶ姿を見たくて内緒にしてたんですけどこうしてバレちゃったら仕方ないですね。」
「お前…私に対してそんなこと考えてくれてたのか……。サトルゥゥゥゥ!!」
半泣きになりながらサトルに飛びつき胸元で大泣きするミハイル。案の定頭部の角がちょいちょい突き刺さりかなり痛い思いをしたが今は多分声が届かないのでここは我慢して泣き止むのを待つ事にした。
「魔王様落ち着きましたか?」
「う、うん…。」
「そうですか、それは良かったです。確かに内緒にしてたのは悪かったですがそういった事情がありましたのでね。」
「サトルお前人間の中でも郡抜いて良い奴だよ。私お前を呼び出せてよかった。」
「別に良い奴でもなんでもないですよ。サプライズとはいえ勝手な行動してますしね。」
「でもお前魔王って言われてる私に対して過度に改まったりしないもん。」
「一応形式上魔王様って言ってますけどぶっちゃけ感覚としては親戚の子供相手してるのと変わらない感じなんでね。」
「私も魔王様って呼ばれて悪い気はしないんだよ?悪い気はしないんだけど私まだ1006歳で子供と言えばそうなんだよ。でも、魔王だからみんなを路頭に迷わせることだけはしちゃいけないから、だから頑張って威厳出せるようにあれこれしてってやっててね……。」
1006歳で子供……。俺の世界の常識はもう捨てた方がいいのかもしれないなぁ。
「そのおかげでみんなが安心して暮らせるようになって私凄く嬉しいんだけど、でもみんな私が魔王だから気安く話しかけてくれる人が少なくて四天王のみんなも最近になって少しづつフランクに話してくれるようになってきてるけど、でもやっぱり距離があって…。だからね?だからサプライズって言うことも頭から抜けてたしね……。」
事情はあんまり知らないけど魔王様も一人で頑張ってたんだな。過去の自分を見てるようだよ。俺も背伸びして頑張ってた時期あるしそのせいで弱みを見せない事が体に染み付いて結果一人で抱えて自壊していく事もあったからなぁ……。
過保護だなんだと思ってたけど本質はどちらかと言うと心を許せる人物と息抜きや甘えたかったんだろうな魔王様も。俺も少し過保護気味だからって避けてた節があったけど少し改めようかな。
「……じゃあ魔王様少し横になってください。」
「ふぇ?」
「私なんかの硬い膝になりますが膝枕というものをしてあげます。」
「膝枕?」
「私の太ももに頭を乗せて横になってください。リラックス効果があるかは分かりませんが人によってはこれが落ち着くなんて人もいるらしいのでね。」
「サトルがやって欲しいならやってやろう!」
「えぇ、やって欲しいのでお願いします。」
そう言い彼女を横にして自身の太ももを枕替わりにして優しく頭を撫でる。
「なんだサトル?確かに私は年齢で言えば子供かもしれないがこんな事されるとこを誰かに見られでもしたら…。」
「人間の大人でもこうやって人の温かみが欲しくなる時があるんですよ。たまには子供に戻りましょうよ魔王様。」
「うぅ…。なれないから恥ずかしいんだが……。 」
「…とか言ってましたけどすっかり丸くなって寝てるじゃないですか。」
「失礼します。魔王様はいらっしゃい……。」
「アルラさん静かに、ね。」
「?」
「俺の膝の上見てくださいよ。」
「膝上……!?」
「ね?分かったでしょ?」
「なんで魔王様が野郎の膝でぐっすりと寝てるんですか…。サトル様、いえサトルその場所代わりなさい。これは上司命令です。」
「今俺が動くと魔王様起きちゃうんで断ります。」
「あなたの膝元では枕として硬すぎるので私のもちもちスベスベの高級膝枕で寝ていただいた方が日々の疲れを取れると思うのです。」
「スベスベはともかくもちもちってアルラさんもしかして……。」
「女性に対してその疑問は死罪ですから気を付けなさい。」
「とにかく何がなんでも今は俺退けないですからね?」
「私の手にかかれば魔王様を起こすことなく刹那の間にあなたと入れ替わることが出来るんですから早く…。」
「この寝顔を見てもなおその発言が出るんですか?」
「うぅん……アルラァ………いつも、あぃがとぉ……。エヘヘッ」
「なるほど天使はここに居たのですか。もう私死んでも後悔ないです。」
「魔王様がきっと悲しむのでやめてください。」
その後相談に来た四天王の皆さんも魔王様のご尊顔を前に心までも浄化されたようです。