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「_____話にならん!!」
「なあ、アイツやっぱり強かったのか!?お前がそんなボロボロになってるってことはそういうことなんだろ?」
「黙れ!!」
「おお、随分ご機嫌斜めなこった」
あれからベジータはメイズに“お手並み拝見”と称して戦いを挑んだのだが…この通りボロボロにされてしまっていた。彼にとっては屈辱的なことだが、メイズに敗北したのだ。
ベジータはサイヤ人の中でもいわばエリートの部類に入る戦士だ。そこら辺の戦士はベジータになどとても敵わない。彼は自他共に認める強者であった。
そんなベジータがここまでボロボロになるまでやられるなどありえないことだった。あまりにも珍しい彼の姿がナッパには面白かったらしく、ベジータはナッパに絡まれていた。
しかしベジータはメイズに負けたことが非常に不服だったようで、普段から威圧感のある顔をしているベジータだが、今はその何倍も怖い顔をしていた。誰がどう見てもイライラしているのが分かる。
「ムカつく女だが実力は噂通りだった。サウザーを1人で倒しただけはある…。」
「まさかあんなサイヤ人が生き残っていたなんてな…見覚えは全くないが」
「俺もあんな女に見覚えはない。もし前からいたなら見たことがあるはずだからな。それに、アイツはサイヤ人がなんなのか何も知らない様子だった。少なくともただのサイヤ人と言うわけではなさそうだな」
「サイヤ人なのにサイヤ人がなんなのか分からない?そいつは妙だな」
「そもそもフリーザ軍にあんな女が今までいた記録がない。サイヤ人かどうか以前の問題がある。まあ十中八九フリーザなら知っているんだろうがな」
「様をつけなさい」
「うおっ!?」
突然背後から声がしたので驚いたナッパが声を上げて後ろを振り向くと、そこにはメイズがいた。いつの間にいたのか。全く気付かなかった。
メイズはベジータがフリーザのことを呼び捨てしたのが気に食わなかったようだった。
「フリーザ様のことをそのように呼ぶのはやめてください。不敬でしょう」
「チッ、面倒な女だ…。」
「そう嫌そうな顔をしないでください。本件は別にあるんです」
「本件?」
「あなた、傷だらけでしょう。次の任務に支障が出てはいけませんからメディカルマシンに入っておいた方が良いですよ。あなたが入るように予約を取っておきましたから」
メイズに悪気は一切ないが、それでも彼女の言動にベジータはまた苛立ちを感じた。彼のプライドがジワジワと傷つけられていく。
メイズにナメられているとベジータは思った。そもそもベジータが今ここまでボロボロになっているのはメイズに負けたのが原因だ。自分を打ち負かしたメイズにメディカルマシンの予約を取ったから入ると良いなどと言われて、良い気がするわけがない。
「……余計な世話だ!」
「あっ、待てよベジータ!」
メイズを睨みつけたベジータはスタスタとどこかへ歩いて行ってしまった。メイズは特に何も言うことなく2人の姿を見届けていた。