あれから6年が経ち、私達は16歳になった。
私達とはいっても君はあの出来事から
どこかへ引っ越してしまった。
あの時は悲しくて泣いたっけな。
なんてったって、
私の初恋の人だったのだから。
今日は高校生、最初の日。
私はいつもと違う道から高校に向かった。
高校にちゃんと着くことができ、
安堵のため息をつくと遠くの方に
見覚えのある男子生徒がいた。
「瞬ちゃん!」
私はいてもたってもいられなくなり、
あの頃と同じように名前を呼んだ。
だが、
「それ誰から教わったの?」
「それ、俺の大切な人だけしか呼んじゃいけないんだけど」
瞬ちゃんは私に気づいてくれなかった。
そりゃあそうだろう。
あの頃に比べれば私は地味で
暗くなってしまった。
それに比べ瞬ちゃんは
私とは比べるほどでもないくらい
かっこよくてキラキラして見える。
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