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???「き、緊張する」???「大丈夫だよ。うちの母さんすごく優しいから」
「海音」は「小春」に連れられて、小春の母親の元へ向かっていた。
海音「だ、大丈夫かな……」
小春「海音には結構キツイよな」
海音は「お母さん」っていう存在がすごく大きいんだよな
そしてとても恐くて
でも愛してて
そんな存在が海音にとっての「お母さん」なんだろうな
小春「よし。家に着いたぞ」
海音「……うん!」
小春は鍵を開けた。
小春「ただいま〜」
「おかえりなさい〜」
海音「お、お邪魔します」
「あら!あなたが小春と付き合ってくれてる海音ちゃん?どうぞどうぞ!中に入って!」
海音「は、はい、そ、その……えぇっと……一応クッキーを持ってきたのでどうぞお召し上がりください」
「まぁ!ありがとう!嬉しいわ!じゃあ早速頂いちゃおうかしら」
小春の母親は、海音をリビングに案内して、お茶と海音の持ってきたクッキーを出した。
「ごめんなさいね。あんまりおもてなしできなくて……」
海音「いえ!お茶も出して頂きましたし、全然大丈夫です」
小春「海音?気を使わなくて良いんだぞ?海音の知ってる「お母さん」とは違うと想うんだ。だから肩の力を抜いて大丈夫だよ」
海音「う、うん」
「じゃあ私は、夜ご飯の準備しなきゃ。海音ちゃんもぜひ食べて行って〜」
海音「そ、そんな!お構いなく」
小春「(これは結構時間がかかりそうだな)」
その後、海音は夜ご飯を作るのを手伝いに行った。
海音「不慣れですみません」
「大丈夫よ?海音ちゃんはお客さんなんだし、小春とゆっくりしてて良いのよ?」
海音「いえ!礼儀の問題ですから」
「真面目ねぇ。海音ちゃんは。優しいし」
海音「ありがとうございます」
「うふふ、小春もみ習って欲しいわ」
海音「小春さんは充分優しい方ですよ。私こそみ習わないといけませんね」
「え、小春のこと優しいって想ってくれてるの?」
海音「?、えぇもちろん」
海音はきょとんとした顔で小春の母親をみつめる。
「…………ありがとう。海音ちゃん」
海音「は、はい……?」
小春の母親は少し泣きそうになっていた。
小春はずっと独りで
誰からも愛されることなく
気づかれることなく
そうやって生きてしまうんじゃないか
それが当たり前になってしまうんじゃないか
そう想ってた
でも……
海音「……これはどうやって切れば良いんだろう」
「…………うふふ、こうやってやるのよ〜」
小春は出逢えたのね
小春のことを優しいと言ってくれる
優しさに気づいてくれる
そんな存在に
【続く】