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第三期「五角形編」
フィンたちはイエティとの戦いを終え、雪山を抜けて麓の村へ戻っていた。しかし、彼らの胸中には新たな疑問が浮かんでいた。
「イエティの中に魂が囚われていた…あれは一体どういうことなの?」アリシアが先頭を歩きながら言う。
ドレイクは肩をすくめた。「誰かがイエティをああいう状態にしたんだろうが…犯人は一体何者だ?」
ローザリンドが地図を広げ、何かに気づいた表情をする。
「ねえ、この一連の事件、何か形になっている気がしない?」
地図を見たフィンは彼女の指摘に目を見開いた。
「まるで…五角形だな。」
地図にはこれまで起きた事件の場所がすべて示されていた。それを線で結ぶと、不思議なほど正確な五角形が浮かび上がった。
「五角形の中心には…ここだ。」アリシアが指し示したのは、地図に記された「旧神殿跡地」という場所だった。
「旧神殿跡地?何百年も放置された遺跡がどうして関係してるんだ?」ドレイクが首をかしげる。
「遺跡っていうのは、呪いを封じ込めている場合があるわ。」ローザリンドが冷静に説明する。「それに、この五角形が偶然だとは思えない。」
フィンはうなずき、決意を新たにした表情を見せる。
「次はその神殿を調査する。そこにすべての答えがあるはずだ。」
一行は五角形の中心にある旧神殿跡地へと向かった。雪原を抜けると、突然視界が開け、巨大な石造りの遺跡が姿を現した。
「ここが…旧神殿跡地か。」フィンが静かに呟く。
神殿の入口は崩れかけていたが、不気味なほど整然とした雰囲気が漂っている。アリシアが周囲を見渡し、魔法で微弱なエネルギーを感じ取る。
「何か強力な魔力の痕跡がある。だけど…それは最近のものじゃないわ。」
ドレイクが剣を構えながら警戒する。「つまり、何かがずっとここで眠っているってことか。」
神殿の奥へ進むと、壁一面に古代文字で刻まれた紋章があった。それは五角形を描くように配置されており、中央には奇妙な石台が置かれていた。
ローザリンドが石台に近づき、注意深く観察する。
「これは儀式に使われていたものね。五角形は結界を作るための形状だったのかもしれない。」
アリシアが古代文字を解読しながら補足する。
「この紋章…“魂を束ね、世界を覆う力”と書かれている。もしかして、村人たちの魂が囚われていたのはこの結界の一環かも。」
フィンが険しい顔で石台を見つめる。
「誰かが結界を利用している。目的は何だ?」
その時、神殿全体が低い振動とともに揺れ始めた。石台が青白い光を放ち、五角形の紋章が輝き出す。
「これは…何かが目覚める兆しだ!」アリシアが叫ぶ。
突如、神殿の中央に巨大な影が現れた。それは黒いローブをまとった謎の人物だった。顔はフードに隠れ、正体を窺い知ることはできない。
「お前たちがここに辿り着くとはな。」低く響く声が一行に向けられる。
フィンは剣を構え、緊張した面持ちで問いかける。
「お前は何者だ?この結界を操っているのはお前か?」
黒いローブの人物は静かに笑った。
「名乗る必要はない。ただ、五角形の力を完成させるために邪魔をする者を排除するのみ。」
その言葉とともに、人物の周囲に無数の黒い霧が湧き上がり、フィンたちに向かって襲いかかってきた。
「次回:古代の儀式」
神殿の結界と五角形の謎が、世界を揺るがす危機へと繋がる。フィンたちは黒いローブの人物に立ち向かうことができるのか!?
To Be Continued…