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ゆりかご.
149
ゆでだこ
77
すう
320
僕はほうきに揺られていた。
突如として消えた紅魔館の謎を追うため、魔理沙が言う“あいつ”に会いに行っていたのだが……。
???「連れてきましたよ!!」
???「良くやったわね。報酬は後で払ってあげる。」
……またもや僕は攫われていた。
さかのぼること数時間前……。
魔理沙「……さー、そろそろ見えてくるかな。」
「そういえば君が言う“あいつ”って誰?」
魔理沙「あー、それはな。紅白の……。」
魔理沙が言いかけた時、下の方で爆発音が聞こえた。
「んっ?」
魔理沙「あー……、またおっ始めてやがるぜ……。」
「え?」
魔理沙「アンタ、よ〜く捕まっときな。振り落とされたくなければな!」
魔理沙がそう言うと同時にこちらに何か飛んできた。
あれは……人!?
「うわー!?」
その飛んできた人はちょうどほうきの空いたスペースに引っかかった。
だらんとした様子はまるで物干し竿に干された布団のようだ。
魔理沙「ルーミア、またなんかやらかしたのか?」
ルーミア「うぅ……。今回は私は悪くないのかー。」
………ん?
待てよ。
この声どこかで聞いたような………。
「……あっ!おまっあの時僕の腹をぶち抜いた……!」
ルーミア「へぇっ!?おまえなんでこんなところにいるのかー!?」
その“ルーミア”というやつは金髪で小ぶりの少女であった。
こんな小さい子が僕の腹をぶち抜いたのか……。
「……あの時はよくもやってくれたね。人の腹をぶち抜いちゃいけないって学校で教わらなかったのかい?」
ルーミア「あ、あの時はお腹が空いててつい……!というかルーミアは妖怪だからしょうがないのかー!!」
そうか。
こいつが前レミリアが言っていた“妖怪”か。どうりで腹をぶち抜けれるわけだ……。
「そうかい……。お腹が空いていたら何しても良いんだな?じゃあ、僕も今お腹が空いているんだよなぁ……?」
ルーミア「えっ!?ちょ、目が怖いのかー!?魔理沙助けて!!」
魔理沙「がー!!ほうきの上で暴れんな!!落ちるだろ!!」
僕らがほうきの上でてんやわんやしていると、ほうきは神社の境内にそっと着陸した。そこには大乱闘……いや、大乱闘とは程遠い一方的な戦いが繰り広げられていた……!
???「ぎゃー!!なんで今日の霊夢さんこんな荒れてるのよ!?」
???「なーに、こんなのあたいにかかれば……へぶぅ!」
???「うわー!星になっちゃった!」
霊夢「よくもぉぉぉあいつぅぅぅだましたなあぁぁぁ。」
「………。」
どうなってるんだこの状況……?
ていうかあの暴れてる人って……。
魔理沙「よー……。今日はいつにも増してきょうb…狂気の沙汰ほど綺麗だなー……。」
霊夢「だれ?今私を“凶暴”って言ったヤツ。」
魔理沙「いっ、言ってねえ!そんなこと!」
霊夢「……ん?」
「……あー……。」
霊夢「アンタ、生きてたのね。」
「あぁ、うん。まぁ……。」
霊夢「……来て。」
「えっ?」
霊夢「来い。」
「ひっ。」
霊夢「はい、お茶。」
「……どうも。」
この神社……やっぱりそうだ。
ルーミアに腹をぶち抜かれた後、次に目が覚めた場所だ。
霊夢「自己紹介したっけ。」
「あ、うん。もうされた。」
霊夢「そう。」
………。
気まずい……。
この人、僕を売った張本人なのにすごい堂々としてて逆にこっちが萎縮してしまっている……。
……いや、こんな調子じゃダメだ。
紅魔館のことを説明できるのは僕だけなんだ。
しっかりしないと。
「あの……。」
霊夢「だまされた。」
「はい?」
霊夢「……アンタを売った時、お金をレミリアに誤魔化された。」
「はあ……。」
霊夢……さんの握ったちゃぶ台にヒビが入る。
霊夢「アンタがここにいるってことは……レミリアに何かあったんでしょ?」
「えぇ、はい。まぁ……。」
霊夢「私に任せて。ゼッテー見つけて叩き潰す。」
それは異変の原因を叩き潰すのかレミリアを叩き潰すのかわからないな……。
………霊夢さんはすごく怖いけど、何が起こってるかすぐに理解してくれたし、きっと頼りになるんだろう。
すごく怖いけど………。
………。
部屋の空気が、重い。
正座を組んでいる足が早くも痺れだす。
「あの……。」
霊夢「………。」
「っ……助けてくれてありがとう……ございます。」
霊夢「……別に。」
………。
むこうがイライラしているせいか、威圧感が半端ない。
静まり返った部屋の中では、魔理沙が外の子供達(?)を相手している声さえもはっきりと聞こえる。
「あの……。」
霊夢「なに?」
「どうやってこの“異変”を解決するつもりなんですか……?」
霊夢「うーん……。悪いヤツを探してぶっ飛ばす。これに限るかな。」
「へ、へー……。」
霊夢「まあ、いざという時は行きたくないけどゆか……。」
バゴーン!!
「!?」
突然障子が勢いよく吹き飛ばされたかと思ったら……すでに僕は空を飛んでいた。
「っ!?えっ!?おっ、落ちる……!!」
???「あはは〜。大丈夫ですよー。私が掴んでいますからね!もう少し大人しくしておいてくださいねー。」
……もう、何が何だか………。
???「連れてきましたよ!!」
???「よくやったわね、文。報酬の特大ネタは後で払うわ。」
文「わーい!ありがとうございます!」
……僕はなぜ、こんなにもよく攫われるのだろうか……。
そんな僕の様子を見て、椅子に座っている少女が口を開いた。
???「初めまして。私は古明地さとり。そして……ようこそ、地霊殿へ。」
「ちれいでん?」
その少女は紫がかったたピンク色の髪をしており、どこかレミリアと似た雰囲気を感じた。
「な、なんでこんなところに僕を?」
さとり「あなたに“お願い”があるわ。」
「えっ?また?」
さとり「……少し、こちらに。」
そう言って彼女は席を離れ、奥の扉を開けた。
言われるがまま、その部屋に入ると……。
「!?あっつ……!」
その部屋はサウナのような熱気で満ちていた。
「なんで、こんなに暑いの!?」
さとり「この先に進めばわかるわ……っ。」
……あれ?
途端に涼しくなってきたぞ……?
「………!」
そこには腕や脚の袖をめくられたパジャマ姿の少女がいた。
濡れたタオルが布団の代わりと言わんばかりに彼女を包んでおり、驚くことに、熱したやかんに水をかけた時のあのジュー……という音が僅かに聞こえる。
さとり「彼女は霊鳥路空……。私は“お空”と呼んでいるわ。」
「彼女が一体どうしたの?」
さとり「……さっきのあの部屋の暑さ。覚えてるでしょう?」
「うん。」
さとり「……あの暑さはお空の仕業よ。今はここでキンキンに冷やしてるけどね。」
さっきの暑さが彼女の仕業……?
一体なぜ……。
さとり「最近、地霊殿付近……というか地底全域が謎の温暖化現象に見舞われているわ。お空はもともとかなりアツい子だからこの地底の暑さに耐えきれず、動けなくなってしまったのよ。」
確かに、だからおでこに保冷剤をつけたりして、とにかく暑さを凌げるような格好にしているのか。
さとり「けど、温暖化の原因は分からずじまい……。そこで、あなたに原因を突き止めて欲しいの。」
「なるほど。突き止めるだけで良いんだね?」
さとり「……できれば解決もして欲しいわ。」
マジか………。
でも、お空は苦しそうに寝ている。
ここで断ったってすることも行くあてもない。
答えはイエスだ。
さとり「ふふっ。ありがとう。あなた、優しいのね。」
「!」
まだ返事をしていないのに……。
心を見透かされているみたいだ……。
まぁ、どちらにしろやるから、いっか。
「……うん。僕に任せて。」
〜一方その頃〜
霊夢「ほんとにあいつはこんなとこまで攫われたの?こんな地底に……(あっつ……)。」
魔理沙「あぁ、アイツは確かにこっちの方へ攫われていったぜ!(あちーなここ……)。」
霊夢たちは地底に来ていた。
霊夢「あいつがいないと異変の全容がわからないわ。絶対見つけ出してレミリアをぶっ飛ばすわよ。」
魔理沙「おう。なんか目的が異変と関係ないような気がするが……。」
二人の視界は遠くの建物を捉える。
霊夢「とりあえず、地霊殿に行ってあいつを見かけなかったか聞いてみよう。」
魔理沙「おっそうだな(適当)。」
???「アリス知ってます!それは淫夢語録というものです!」
魔理沙「誰だおめえ!?」
二人は地霊殿に向かって歩みを進める。
魔理沙「にしてもあちーなここ……。ここら辺ってこんなに暑かったか?」
霊夢「いや、そんなことはないはず。これもきっと異変が関係してると思うわ。」
コツ………コツ………。
魔理沙「……なあ?」
霊夢「うん。」
魔理沙「なんか全然地霊殿に近づいていない気がするんだけど……。」
霊夢「私も思った。」
コツ………コツ………。
魔理沙「いや、絶対におかしい!多分近くに原因いるぞ!」
霊夢「二手に別れよう!」
魔理沙「おう!」
〜一方またその頃〜
さとり「じゃあ、気を付けて。」
「うん。」
扉が閉じる。
さあ……どうしよう。
どこを探せば良いのか全くわからない……。
「というか、ここに来たの初めてだし……。」
にしても暑い。
こちらを蒸し殺しに来てる暑さだ。
ふと、頭上から大きな羽音が聞こえた。
「!?お前は……ゲームとかで主人公が詰んだ時に急に現れて助言するフクロウみたいなヤツ!?」
フクロウ「いかにも……。貴様にとってはここは未開の地……。頼れるは己の勘、ただそれ一つだけだろう……。では、さらばだ………。」
バッサ………バッサ………。
「ありがとう!ゲームとかで主人公が詰んだ時に急に現れて助言するフクロウみたいなヤツ!」
なるほど、勘……か。
「………。」
僕はいつの間にか謎の赤い石を掘り出していた。
「!?いつの間に……?」
それは真紅色に光っており、持っているとほんのり暖かかった。
そして、僕はまたいつの間にか行動していたらしく……僕はその石をどこからともなく持ってきたツルハシで割っていた。
「はっ!?またいつの間に……!?」
なんだか今日は自制心がうまくついてきていない気がするな……。
まるで無意識に全てこなしているような……。
「……あれ?」
なんだかさっきよりも気持ち涼しくなったような……。
……今日はツイてるぞ。
今はこのまま己の勘に……己の“無意識”に身を委ねよう……。
〜一方またまたその頃〜
魔理沙「くそー……どこ探しても見つからねえ……。マジであちぃ……。」
???「暑くて干からびそ〜。」
魔理沙「!?」
………。
魔理沙「……暑さのせいか、さっきから変なものがいっぱい見えるな……。」
???(フフフ……。オレは火の主。今はこの女どもの下のマグマの海に身を潜めているぜ……。オレは背中についている“火の石”を壊されない限り不死身!そして熱も消えない!おまけに気配も完全に消せるのだ!オレは地中に身を潜めているから、的確な位置に穴を掘られて石を壊されない限り、まあ命が危険にさらされることもない!このまま気配を消し続けて地底の野郎どもを蒸し焼きにして全員丸飲みにしてやるぜぇ……!)
魔理沙「……んっ?……気配。……そこだな。マスタァァァ……スパァァァク!!」
火主「ぎゃああああああ!?」
魔理沙「うわっ!?なんだこのクソデケェ赤いナマズは!?」
霊夢「何の音!?まりs・・・うわっ!?何このクソでかい赤いナマズは!?」
火主「なっ、なぜバレた!?気配は隠していたはずなのに……!?」
魔理沙「きゅ、急に下から気配を感じたんだよ!それまで全く感じなかった気配を!」
火主「バカなっ!?何者かがオレの石を壊したとでも言うのか!?そんなことできるはずが……!」
「………。」←無意識に石を割り続ける人
霊夢「……異変の原因はあなたね?さっき地霊殿に辿り着けなかったのも、さっきから見える変な幻も全部アンタの暑さによって発生した蜃気楼。そうでしょう?」
火主「むぅ………。」
魔理沙「じゃあ、紅魔館が消えたのも……!?」
霊夢「こいつが関与している可能性、大いにありってことね!」
二人の少女は攻撃体制に入る。
火主「お、おい!動くと撃つ!間違えた。撃つと動く!今すぐ動くぞ!」
魔理沙「あぁ?それは私のセリフだ!!人のセリフをパクんな!!」
霊夢「いつも色んな人から技パクってるくせに……。」
魔理沙「うるせえ!!くらえ!!」
火の主に弾幕の雨が降り注ぐ!
しかし、火の主は平然としている!
魔理沙「な、なにっ!?」
火主「無駄だァ!!オレには氷の魔法以外何も効かないゾォ!!」
霊夢「!来る……!」
???「えい。」
火主「うぎゃあああああ!!冷たあああああ!?」
ドスーン………。
魔理沙「おっ?」
霊夢「………?」
???「こーんなでっかいヤツを一撃で沈めちゃうなんて……やっぱりあたいはさいきょーね!!」
魔理沙「チルノ!お前来てたのかぁ!」
チルノ「もちろん!あんたたち、あたいをおいて楽しそうなことしてるじゃない!あたいも混ぜなさい!!」
霊夢「別に楽しくはないんだけど……。」
魔理沙「あれ?これは……。」
魔理沙が何かを拾い上げる。
霊夢「それは?」
火主?「オイ!オ前…コノ火ノ主ニ触ルナンテイイ度胸ダナ!痛イ目見ルゾ!!」
魔理沙「……ナマズがちっこくなってる……。」
火主「ナマズジャネェ!!」
チルノ「あひゃひゃひゃひゃひゃ!!なにそのちっこいの!!」
魔理沙「霊夢……コレいる?」
霊夢「………っ。でも、うちはもう犬とか妖精とか小人がいるからこれ以上増えるのは……。」
魔理沙「(一瞬揺らいでたな……)うーん……どーしたもんか……。」
火主「ン?ナンカ向コウカラ手ヲ振ッテ走ッテクル人ガイルゾ!」
「おーーーい!!」
霊&魔「「あ………。」」
霊夢と魔理沙はお目当ての人物を見つけた!
魔理沙「お前……ツルハシ持って何してたんだ?」
「実はかくかくしかじかで………。」
少年説明中…
魔理沙「ほお?さとりに頼まれて自分の勘を頼りに石を壊していたらいつの間にか地底が涼しくなっていたと?」
「原因は君たちが倒したみたいだね。」
チルノ「そうよ!あたいの完璧な一人勝ちね!!」
霊夢「……居場所を突き止めたのは私たちなんだけど。」
魔理沙「はは……。まあ、ありがとな。アンタが石を壊してくれなけりゃ私たちはこいつを倒せなかった。」
そう言って魔理沙は手のひらサイズのナマズのしっぽをつまみ、フリフリとこちらに見せる。
火主「ヤメロ!俺ハ火ノ主ダゾ!!」
「こいつが原因だったのか……。」
魔理沙「ああ、今じゃ信じられねえと思うが元々はチョーゼツでかかったんだぜ。」
霊夢「最低でも地霊殿よりは大きかったわね……。」
「……まあ、これできっと異変も解決したと思うし、僕は地霊殿に戻るね。」
霊夢「私たちも行くわ。」
魔理沙「まだお前から異変について聞いていないこと、たくさんあるからな!」
さとり「おかえりなさい。その様子だとどうやら無事解決したみたいね。」
「うん。お空の調子はどう?」
さとり「えぇ。おかげさまでいつも通りの調子に戻ったわ。……お空を救ってくれて本当にありがとう。」
「そんな、僕は大したことはしてないよ。」
さとり「謙虚な人なのね。でも嫌いじゃないわ。……お空本人にも会ってくれない?きっと顔を見たがっているわ。」
「うん、ぜひ。」
さとり「それはそうとして……。」
さとりが遠くの方へ視線を移す。
さとり「……何で霊夢と魔理沙がいるの?あとあの青い子は……?」
霊夢「何か金目のものはっと……。」
魔理沙「おい!霊夢!人ん家で勝手に物を漁るな!!」
チルノ「そこの猫!!あたいと勝負しなさい!!」
魔理沙「おい!チルノ!人ん家で暴れるな!!」
「うーん……まあ、色々あったんだよ……。」
魔理沙って最初会った時、随分お気楽な人だなあと思ったけど、結構振り回されるタイプの人だったんだな……。
火主「オイ!早クソノオ空トイウヤツニ会ワナクテイイノカ?」
「あぁ、そうだね。」
さとり「その襟元から顔を出しているナマズは……?」
火主「ナマズジャネェ!!」
「今回の異変の原因だよ。」
さとり「それ、大丈夫なの……?」
「あぁ、ちっちゃければ無害っぽいから、こうやって連れ回してるんだ。こいつが結構可愛くてね……。」
さとり「あぁ、その気持ち、わかるわ。ペットとは良いものよね……。」
火主「俺ハ恐ロシイ存在ナンダゾ!!断ジテ、コイツノペットナンカジャネェ!!」
???「あ!いたいたー!!」
「ん?」
不意に後ろから聞こえた声の方に振り返ると、誰かがこちらに飛びかかって抱きついてきた。
「な、なに!?」
さとり「こら、お空。いくら恩人だからって急に抱きついたらびっくりしちゃうでしょ。」
お空「あっ!ご、ごめんなさい!!」
その少女は慌てて僕から離れる。
「あっ!お空かぁ……。」
声を聞いたことがなかったから一瞬誰かわからなかった……。
お空「霊鳥路空。初めましてでは、ないよね……?」
「……うん。元気そうで安心したよ。」
お空「えへへ……、助けてくれてありがとう!何かお礼しなくちゃね!」
「そんな、いいよ。僕は君と話せただけで十分だよ。」
お空「うーん……じゃあ!」
お空がこちらに近寄る。
お空「困ったことがあったら私を呼んで!これ、電話番号!できる限りのことはするよ!」
僕は半ば強引にお空と電話番号を交換させられた。
お空「えへへ、これでいつでもお話しできるね!」
……元気で良い子だ……。
まるでフランみたいな……。
「………!」
途端に騒ぎ出す胸中。
鼓動が早くなる。
嫌な予感がする。
このまま進めてはいけない気がする。
おかしい。
この異変の原因は懲らしめたんだ。
何か起きるはずがない……。
魔理沙はまだ向こうで二人を制している。
お空がにへっと言った具合で僕に笑顔を向けてきた。
あぁ、待って。
言っちゃダメだ。
やめて………。
お空「助けてくれて……本当にありがとう!!」
眩しい…… 。
視界が白くなっていく……。
あの時と同じ。
お空が、さとりが、地霊殿が。
「……消える。」
光が揺れている。
僕はただそれを立ち止まって見る。
ヒカリが揺れている。
揺れている。
できる限りそれを目に焼き付けて。
ヒカリがユレテル。
ユレテル。
僕はそれを見送り、共に目を閉じる。
白かった視界は暗黒に沈み行く………。
気づくと僕はヒカリ一つもない純粋な暗闇に立ち尽くしていた。
フクロウ「やあ。」
「……お前は。ゲームとかで主人公が詰んだ時に急に現れて助言するフクロウみたいなヤツ。」
フクロウ「そうだねぇ……だいたい合ってる、かな?」
「………。」
フクロウ「僕はフクロウでもあるけど、君がよく知る人物でもある。」
「……誰だ?」
フクロウ「ヒントをあげようか。その人物は君の身近な…身近すぎる存在だ。」
「……まさか……。」
フクロウ「そのまさかだよ。」
フクロウはその大きな羽で自らを包み、姿を変えた。
フクロウ?「これでもう、わかったよね?」
そう、その姿は。
僕が1番よく知っており、僕が1番見ることがない人。
「………僕、自身。」
To be continued…
コメント
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地霊殿編、読了しました……!地底の暑さ騒動がずっとギャグテンポで楽しかったのに、最後のお空の「ありがとう」で世界が消える展開、一気にゾクッときました。あのフクロウが自分自身だった伏線も鳥肌です。妖魔と人間の世界に振り回されっぱなしの主人公、ちゃんと気持ちを届けたいと思います🕊️