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第二章:ホワイトライオンのナースティカとの出会い
それから数年が経ち、ラージャとプリヤンカは思春期を迎えていた。
ラージャ「もういつもいつも同じことの繰り返しでもう嫌だっ!!こんな家出てってやるっ!!」と思春期特有のイライラが募っていた。
ガウリ「何を言ってるの?!!あなたは一人前の用心棒候補なのよ?!こんなに逞しくもなって何を言い出すの?!」
ラージャ「逞しい?ふざけんなよっ!なんでオスライオンだからってメスライオンより厳しく躾けられるの?!」
ガウリ「甘えてんじゃないわよ、誰のおかげで獲物を捕まえて、ムラを管理できてると思ってるの?!」と猫パンチをラージャにした。
ガウリ「ラージャ…話していなかったことがあるの…」
ラージャ「話ってなんだよ、ママ?」
ガウリ「今まできょうだいがいなくて育ったあなたには…実は兄がいたの…名前はバーバルって言うの…もちろん私が産んだんだけど…」
ガウリの回想シーン(ラージャが生まれる数年前の出来事だった。
当時の発情期を迎えたガウリとヴィクランは繁殖に成功し、一人息子のバーバルを出産した一年後だった。
バーバルを可愛がり、甘やかして育てた。ヤンチャな性格へと育った彼は好奇心でヒューミーが通る道路へ走ってしまい、車に轢かれてしまい亡くなった。我が子を突然失った両親は酷く悲しんでしまった。それ以降ガウリは自分が育児をする時は甘やかしたりしないように誓うのだった)
ガウリ「だから我が子を失うなんてもう嫌なの。わかって頂戴…」
ラージャ「僕にお兄さんがいたなんて…でも僕はこの家なんか出てってやるっ!!!!お兄さんと僕を一緒にするなっ!!!!」と叫び、ついに家出を決意するのだった。
ラージャは鬱憤が溜まり、密接で小規模なジャングルを駆け巡った。その時だった。
ラージャの心の声「こんなムラ社会出てってよかったぁ…僕だってシカやイノシシ(ワイルドボア)を食べさせられて本当に残酷だった…!プリヤンカに口でもタイマンでも負けるし、ママにも怒られるし最悪だよ!!」と家出して走って湿っぽい密林のジャングルを駆け巡った。
ラージャが干上がった水溜りを目撃して、他の天敵がいないか伺いながら、逃げ場を失い、ピチャピチャとジャンプしている大きなナマズたちを見て駆け寄った。 ラージャがナマズを1匹口に咥えて運び、頭から頬張った。ラージャの心の声「これが僕の本能…初めて食べる魚は何て新鮮なんだ…」とナマズが必死に踠きながら、構わず皮、卵や内臓も生々しく食べ続けるのだった。 これによって本能とは何かを少しずつ理解していくのだった。
そしてトカゲも捕まえ、イモムシ等を食べて空腹を満たすのだった。
ラージャ「これでいい…本当に満たされるぅ…狩りなんてタテガミのせいでできないけど、僕にとってはこれが向いてる…よし、ヒューミーに拾われて、イエネコになってぬくぬくした人生がいいっ!!」
それからラージャは慣れ過ぎたのか次第に心が満たされていき、一頭だけで暮らす生活に順応していった。
しかしその生活は長くは続かなかった。
そんな時に登場したのが一頭のオスのホワイトライオンだった。ゆっくりと忍び寄ってラージャに近づくホワイトライオンだった。
ラージャ「君は誰なの?」
ナースティカ「俺か?俺はナースティカ。バーラトライオンの白変種ホワイトライオンだ。今はお前一人か?」
ラージャ「そうだけど…僕はラージャ…こんなに白いと狩りはできないんじゃないの?」と言い、ラージャとナースティカはお互いにイエネコみたいに顔をスリスリと合わせるのだった。
※ネコ科の動物はコミュニケーションの一環として敵意がないか仲間かどうかを確認するための習性でもあります。それから匂い付けとして顔の周りから自分たちの匂いを交換し合うことでリラックスできる側面があると言われています。
顔スリスリが終わった後だった。
ナースティカ「ああそうだな。俺はこんな見た目だから狩りはできない。目立ち過ぎて獲物に見られて逃げられるからな。ライオンだと聞いてお前は群れにいないのか?」
ラージャ「群れ?これのどこが群れだよ?僕なんてこれをネコのムラ社会と呼ぶくらい窮屈な場所なんだぞ!むしろイエネコになってぬくぬくと暮らした方がよっぽどマシだよっ!!オスライオンだからって僕を痛ぶってくるしメスライオンの権限は上だし参ったもんだよ!!」
ナースティカ「そうか…お前はお前で大変なんだな?だが『イエネコみたいになりたい』と言う思いだけは捨てた方がいい」
ラージャ「なんで?!イエネコなんてぬくぬく暮らしてて、気まぐれだし自由気ままにヒューミーに可愛がられてて幸せライフを過ごせるんだぞっ!!」
ナースティカ「よく考えろ。もしイエネコが俺たちライオンサイズだったらどうなると思う?逆にヒューミーがもしイエネコサイズだったらどう思う?」
ラージャ「どうなる?どうなるって本能でヒューミーを殺してしまうとか?」
ナースティカ「平たく言えば本当だろうな…だがそれだけではない。イエネコのじゃれあい、甘噛み、気まぐれはヒューミーにとっては可愛い存在だが、俺たちがそれをしたら意図も簡単にヒューミーを引き裂いてしまうと言うことだ。このイエネコの何倍もの….圧倒的な大きさ、牙と爪がある以上俺たちは本能と向き合って生きなければならない。
さっきも言ったヒューミーがイエネコサイズであることを仮定するとしよう…もしそのヒューミーが地域猫の縄張りに侵入したら…俺たちのライオンと似たような社会構造でヒューミーを肉の塊にしたのかもしれんな…」
ラージャ「なんでわかるの、それが?」
ナースティカ「俺は昔、母親に見捨てられて富裕層のヒューミーに拾われてイエネコみたいに飼われたことがあるからだよ。その時ペットのイエネコもいたのを覚えてる。そんな俺を弟のように接してくれた…だがこの場に来たのはこの大きさや狩猟本能のせいでヒューミーを殺してしまうかもしれないと悟って家出したからな…だから野良猫状態で生きると決めたんだ…タテガミや白い見た目で草食動物を狩るのは無理でも、爬虫類や魚を捕まえるのはできる…」
ラージャ「一匹狼じゃなくて?」
ナースティカ「俺たちはイヌ科の種族じゃないだろ?俺たちがここでイヌみたいな名前をつけたらおかしいだろ?逆にオオカミが一匹の野良猫だと名乗ってきたらどう思う?」
ラージャ「確かに…だから野良猫と呼んでるんだね…」
霧崎
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コメント
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ああ、読んだよ…このエピソード、すごく重かった。ラージャの家出の理由が「オスだからって厳しく躾けられる」ってところ、すごくわかる気がした。お兄さんを失った話も苦しかったけど、その先で出会ったナースティカの「イエネコサイズじゃないんだ」っていう台詞が刺さった。自分たちの大きさや本能と向き合えって、すごく大人だなあ…😢 ラージャがこれからどう変わっていくのか、ちゃんと見届けたくなったよ。