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第8話「これ、付き合ってる?」
放課後。
「湊ー!」
悠真が教室に入ってくるなり、湊のところへ駆け寄った。
「遅い」
「ごめん!待った?」
「ちょっと」
「じゃあ、ごめんのぎゅー」
「は?」
悠真は笑いながら湊の隣にぴったりくっつく。
「これで許して」
「……近い」
「嫌?」
「……嫌じゃない」
「じゃあこのままね」
「勝手にしろ」
二人はそのまま並んで歩き始めた。
階段を降りている途中、悠真が湊の袖をつかむ。
「ねえ、今日寄り道しよ」
「どこ」
「コンビニ」
「また?」
「だって湊と行くの楽しい」
「……じゃあ行く」
「やった!」
コンビニでは、悠真がお菓子を選んでいる間、湊は隣で待っていた。
「これとこれ、どっちがいい?」
「こっち」
「じゃあ湊が選んだほうにする」
「なんで俺が決めるんだよ」
「湊の選ぶもの好きだから」
「……」
「どうした?」
「なんでもない」
帰り道。
悠真は買ったお菓子を開けて、一つ取り出した。
「はい、湊」
「いらない」
「いいから」
「……ん」
湊が受け取る。
「おいしい?」
「普通」
「素直じゃないなー」
「じゃあ返す」
「やだ!」
悠真が慌てて笑う。
そんな二人を、後ろから歩いていたクラスメイトが見つけた。
「……お前らさ」
「ん?」
「付き合ってんの?」
「え?」
二人同時に固まる。
「付き合ってない!」
また二人同時に答えた。
クラスメイトは二人を交互に見て、
「いや……どう見ても付き合ってるだろ」
「違うって!」
悠真が必死に否定する。
すると湊が、
「……まあ、付き合ってるみたいに見えるのは分かる」
「湊!?」
「だって毎日一緒にいるし」
「それはそうだけど……」
悠真が少し照れたように笑う。
「……でも、湊と一緒にいるの好きだよ」
「……俺も」
「え?」
「だから、俺も好き」
一瞬、二人とも黙る。
「……これ、ほんとに付き合ってない?」
悠真が小さくつぶやいた。
湊は笑って、
「さあ?」
「なにそれ!」
二人は顔を見合わせて笑った。
――付き合っていない。
でも、誰が見ても。
もうほとんど、恋人みたいだった。
コメント
1件
沙良さん、第8話読みましたー!😭💕 もう、湊と悠真の距離感が尊すぎて悶えた…! 「付き合ってる?」って聞かれて二人同時に「違う!」って言うところ、見てるこっちが照れちゃうよね!? でも湊が「俺も好き」って言った瞬間、マジで心臓止まるかと思ったぁ…! 最後の「さあ?」って余裕ある湊の返しも、悠真の慌てる姿も全部エモい…! 付き合ってないのに恋人みたいって、それ最高の関係性じゃない?? 次回も楽しみにしてます!🔥