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図書館に着いた私は魔法についての本を片っ端から読み漁っていた。魔法についての歴史などはここに沢山ある。今日一日ここにいてもすべて読み切れないほどに。
「あった。」
図書館の奥にポツンと,副属性についての書物が置いてあった。かなり年期が入っているから読めるかどうかもわからない。
副属性を持つものは異世界人だがまれに副属性持ちがうま___。過去にも__や_らが副属性持ちという歴史が残っている。___年にはその副属____しようとしたが___によって阻止された。そこから副属性は____なくなった。
副属性には光・_・___闇が存在する。これを図ることができる水晶が発明されたのは___年。
「ほとんど読めないわね。まぁ,内容はわかるかな。」
そして最後のページはその詠唱方法などが書かれていた。しかし,読み取れたものはほとんどなかった。一番欲しかった情報が書いていないとなるともうこの図書館に用はない。私は年期の入った本を戻し,図書館を後にした。
「あら,スカイじゃない。何してたの?」
「依頼だよ。エアリスがまだだって聞いたから。」
私より先に終わってたらしいスカイはほとんどの依頼を受け,暇をつぶしていたという。だから残っている依頼があんなに少なかったのね。
「スカイ,私一度ギルドに寄るんだけどついてくる?」
「いや,少しこの町を見て回るよ。」
「分かった。じゃあね。」
一番伝えようとしていたことを伝え忘れていた私はノーアバリスに再度寄った。あの魔族についてを話しておこうと思って。
「ロナウディアさん,ちょっといいですか。」
管理職の人に言うことではないのだが,一応話しておいた。あの森で起きたこと,魔族が人間界を狙っているということを。
「…分かりました。ほかのギルドにも警戒命令を出しておきます。エアリスさんも,警戒をお願いします。」
「はい。」
さて,今日の宿探しとステータス確認を…このノーアバリス周辺はかなり人が少ないから宿代はかなり安いとお予想する。
エアリス・クリスティー 種族【エルフ】
level 7
剣術 1 所持金 8.98オリオン
魔力 5 属性 光・聖
勤勉 2 職業 冒険者
体力 3 その他⇒
属性が変更背れているが全然上がっていないステータスを眺めながら私はため息をついた。この世界でlevel10以下はつける職業が少ない。最低でも20にはなりたいのだが,その道のりは長いと思う。
「すみません。この宿,値段は…?」
「おひとり様2オリオンとなります。」
高すぎない?あの都心の街はこれの十分の一だったのに…?物価高って怖すぎ。
「ちょ,ちょっと考えます…。」
二度見してみたが値段は変わらない。この宿がおかしいのか私の金銭感覚が鈍っているのか。最近はこんなことなかったのになぁ。
「また野宿はさすがに嫌よ…。」
ノアーバリスに来る途中にさすがに宿はなかったから仕方なく野宿してたんだけど,魔物に襲われるわ虫が光に集まってくるわ…その日から寝不足なのよね。今日は寝たい。今日こそは寝たい。
「…ここも宿なのかしら。」
全てが木材でできている変わった建物。これが家だというのも怪しいが一度中に入ってみる。
「いらっしゃいませ,一名様ですか?」
変わった服を着た団子結びの女性が出てきた。見るからに壮年女性だが煌びやかで美しいようにも見える。
「いや,あの,ここって宿ですか?」
「ええ,民泊のお宿になっております。」
女性は私に宿泊プランの紙を見せてくれた。一泊1.5オリオン。お手ごろな価格で朝昼晩ごはんがついている。お風呂はろてんぶろ?があるらしい。
「じゃあ後で来てもいいですか?」
「ええ,承知いたしました。」
こんないい宿逃すわけにはいかないわ!今すぐにでもスカイをここに連れていくのよ,私!スカイの位置はある程度分かる。私の勘がそう言っている。多分市場にいるわね。
「やっぱりいた。」
屋根をつたってスカイのいるであろう市場に向かうとスカイは市場で果物を見ていた。
「スカイ,宿が見つかったわ!」
「え,ほんとに?」
スカイが買おうとしてたのかわからない大きな茶色の…種?を物置に戻して私についてきた。あれは一体何だろう。
「え,ここ?ほんとに!?」
スカイはあの宿を見て興奮していた。これ,変な建物だよね。これを見て興奮してるスカイってもっと変なんじゃないかと思ってしまう。
「ここ,何か知ってるの?」
「これ,俺の故郷…?の建物なんだよ。和風建築って言ってね。この世界で出会えると思ってなかった。」
わ,わふうけんちく?スカイの故郷?スカイってここら辺の出身じゃなかったんだ。私,スカイの事何にも知らないんだな。わふうけんちくを見て興奮してるスカイは本当に子供みたい。
「あら,お帰りなさいませ。」
「二人でお願いします。泊数は…三日で。」
「はい,承知いたしました。ではお二階の松の間がお部屋になっております。」
松の間と書かれた部屋に入ると奥に緑の床があって,ベットが二つあった。触り心地は前のベットと変わりない。木材のいい香りが漂っていた。
「さて,明日も依頼を受けましょうか。」
「うん。あぁ,朝食は和食なのかな。」
「あとスカイの事も教えてよね。」
この宿から見る夕日は最高だった。スカイの事,知らないとパートナーとしてダメになっちゃう。この冒険,危ないこともあるけど,楽しいかも入れない。さぁて,頑張りましょうか。
to be continued→