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ポーロスが惑星フェアリに転送された後の化政公園にて。
(何らかの攻撃手段がほしいな……遠距離攻撃できる武器があるといいから、銃みたいなやつを作るか。)
そう決めたゆらは、キュアジェネシスに変身して自身の肉体の一部を切り離す。
その部分を捏ねくり回して筒状にし、大型携行銃のようにする。
エテルノラジオの自爆機能を作るときに余った火薬を使用した。
口径は二十ミリ未満程で、弾薬を自動的に装填しながら連続発射もできるようにする。
(プリキュアの力がイマイチ弱い。プリキュアの衣装は可愛いものではないと駄目だったように、武器のデザインも可愛らしいものの方がいいのか……?)
銃身は可愛らしい赤い蛇が口を開けたデザインに、弾薬は赤い果実のような外見にすると、プリキュアの力は強まった。
大岡竹林に移動して、試し撃ちをしてみる。
撃つ際の音は銃らしくなく静かだ。
齧られた赤い果実の弾丸は、一本の竹に命中して容易に倒れた。
この弾薬は聖書に出てくる知恵の果実、銃身はアダムとイヴにそれを食べるよう誘惑した蛇を思わせる。その蛇の名前はないが、サマエルという天使でもあり悪魔でもある存在ではないかという説もある。
(銃の名前……サマエルライフルにでもしよう。)
家に帰ったゆらは、父親のパソコンを起動する。
ポーロスが持った無線機に付けてある超小型監視カメラとGPSの電波は切れていて受信できない。
勿論、無線機での通話もできなくなっていた。
(やはり、惑星フェアリではこういう機器は使えなくなるか。
さて、もし反地派が襲ってきたら最も被害の大きくなる場所に、バリアみたいなやつでも作って張っておきたいな。単純に被害者の多くなりそうな都会を守るというよりは……妖精によって設備が壊れたらかなり危険な場所に入れないようにさせたい。特に、その影響が長期化されそうなところとか。
ポーロスは惑星フェアリからは忠相区に転送できると言ってたけど、それは嘘で地球のかなり広い範囲内のどこかに瞬間移動できる可能性もある。だから、忠相区に近いかどうかはあまり関係ないかも。)
東日本大震災による福島第一原子力発電事故や、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電事故が頭に思い浮かぶ。
石油化学工場なども設備が壊れると大変危険だが、原子力発電所は被害の範囲が広く長期的な影響になるだろう。
(日本各地の原子力発電所に、妖精を立ち入らせない結界を作るか。)
地図のサイトで、忠相区に最も近い原子力発電所の広さを確かめる。
(大体400万㎡……かなり広いな。まずは、小さなものでいいから結界を作れるようになるところから。)
パソコンを元の位置に返して、自室に入りプリキュアに変身する。
触れると妖精のみがダメージを受けるという設計の結界を作り、自身の周囲に張ってみる。
(結界自体を動かすことはできないか……本当に妖精がダメージを受けるのかどうかも試せないし。)
家が中に入るぐらいの大きさにすると、結界の効果が薄くなっているのをジェネシスは感じた。
(まだ原子力発電所を囲めるぐらいの大きさには作れないな。小さい面積あたりの効果の精度を高くして、結界が大きくても効果を発揮できるようにする必要がある。まあ、気長に頑張るか。)
毎日少しずつゆらは、結界を広い面積でも効果が出るように練習している。
ポーロスはまだ帰って来なかったが、大岡竹林の罠に妖精が捕まったことが罠から伝達された。
ゆらは早速大岡竹林に行って、プリキュアに変身して罠のもとへ向かう。
ダイヤモンド並みの硬さの檻には、蝶々結びの赤いリボンのような外見の妖精が捕らわれていた。
リボンのタレが足のようになっていて、輪の部分には目がついている。
「……!アナタ、これ、やったショク?」
「そうだよ。あたしのことはキュアジェネシスと呼ぶといい。君は反地派か友地派、どっちの妖精?ついでに名前も教えてほしい。」
「アタシ、ショクシュ、今まで、中立ショク。アナタ、所業、所為、今から、反地派ショク。」
「それは残念……おっと。」
檻の隙間からリボンのような足が出てきて、ジェネシスを刺そうとする。
距離をとって避けたジェネシスは、檻を縮小させてショクシュに傷をつける。
「ショクっ……!」
サマエルライフルを出現させて二発撃つと、ショクシュは動かなくなった。
ショクシュの近付いて容態を確認すると、気絶しているだけでまだ生きていた。
(妖精の肉体構造を知りたいし、解剖してみよう。)
適当な刃物を作って、まずはショクシュの足を裂く。
内部には、伸縮可能な器官があった。
「く……や、やめろ、ショク!」
痛みによってショクシュの意識が戻る。
「苦しむこともまた才能の一つだね。惑星フェアリから地球への転送可能な地点を全て教えてほしい。言わなかったら、解剖を続けるよ。」
「教える……だから、解剖、すんなショク……!忠相区、どこも、テレポート、一応、できる、らしいショク。」
「何故、転送地点を大岡竹林に選んだのかい?」
「森、公園など、テレポート、簡単、場所と……家とか、才能、強い、妖精だけ、テレポート、できる場所、あるショク。ここ、妖精、唯一、誰でも、行けるショク。」
「成る程ね。それじゃあ、」
「ショクシュに酷い事しないでポー!」
急にポーロスが全身で飛び掛かってきた。
(いつから地球に戻ってきた?)
軽く避けたジェネシスはポーロスを蹴ろうとしたが、ポーロスが纏ったドーム状のバリアで防がれた。
「チッ……」
「ポーロス!」
その僅かな間で、ショクシュの傷が全快する。
(こいつ、回復技もあるのか。)
動けるようになったショクシュは、リボンの足を長くして動かし、ジェネシスの片目に命中する。
ジェネシスはサマエルライフルで、ショクシュとポーロスに向けて連射するも、バリアによって当たらなかった。
「ショクシュはポーロスが守るんだポー!」
ポーロスはバリアを大きな盾のように変形させて、盾を飛ばして攻撃する。
盾を攻撃に転用した為守る存在がない隙に、ポーロスに三、四発撃つ。
「ポ!?」
赤い果実のような銃弾が全て命中したポーロスは、ショクシュを守ろうとするも倒れた。
「アナタ、今、殺すショク!」
ショクシュは足を何本も伸ばして四方八方から突き刺そうとする。
ジェネシスはそれを全て撃ち落として、ショクシュを踏みつける。
「う……!」
サマエルライフルを目に押し当てて至近距離で撃ち、ショクシュを無力化した。
プリキュアの力で硬いゲージを作る。
その中にポーロスとショクシュを拘束して入れて、ゲージは土に埋めた。