天使悪魔

夏油がクズ

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この世界は天界と墮界がある。

天界というのは1人の天使がひとつの村を見張る。

墮界というのは現実社会に近く、天界より穏やかでは無い。

天界には虎杖、伏黒、釘崎という有名な天使がおり、その3人が慕っている1番上と言っても過言では無いのが五条という天使だ。彼は自分の村は至極無論だが、まだ天使の見習いであるあの3人の元へも見守りに行くのだ。五条の地位は大天使という地位に属し、皆からは崇め奉られる存在だった。

一方、悪魔の中で有名なのは夏油、家入、七海、灰原だった。家入は悪魔の中でも珍しく、無所属の人間を悪魔に変える事や天使に変える事が出来るのである。夏油は至って普通の悪魔だが、人に擬態し世の中の悪を養分に自身の体内に取り込む、言わば鬼畜な仕事をたった1人で行っていた。

とまぁ、前置きはここまでであくる日のお話をひとつしましょうか……

あくる日、何の変哲もない天界の村に1人の旅人が来た。その旅人はまぁ親切で、村の皆からも歓迎され天使からも感謝された。旅人が訪れた村の天使は虎杖悠仁。彼も親切だが旅人も負けない程に親切であった。そこでいつものように大天使様が来たぞー！という声と共にやってきたのは五条悟。旅人はその姿を見て心を撃ち抜かれた。白く綺麗な羽に宝石を埋め込んだような綺麗な碧眼、それを隠すように生える睫毛、その姿を神々しく飾る１つの輪。何もかもが綺麗で、旅人は1目見ると目が離せなくなった。

【大天使様……？】

「……あぁ、旅人さんか、いらっしゃい。うちの悠仁が迷惑かけてないかな？」

[ちょっと！五条大天使様！俺そんなマナー悪くねぇって！]

五条の周りをふよふよ飛びながら反論する。

【五条大天使様、？】

「そ。僕の名前は五条悟。好きなように呼んでよ。君の名前は何かな？」

【……夏油、と申します。】

胸に手をやり跪いては頭を下げる。

「わ、そんなそんな、頭上げて！立ち上がって！！」

[やっぱりこの旅人さんすっげぇ親切。]

「その噂が僕の耳にも入ってさ〜、見に来たってワケ。」

[へぇ！ここに長居して大丈夫なの？]

「んーん？もうそろそろ出るよ？」

[そっかそっか、今日って連村会だよね？]

「そうだよ。僕の協会集合ね。」

[はーい！行ってらっしゃい！]

「はいよ〜」

そうして五条は何処かへ消えてしまった。

夏油は五条が飛んで行った天使の残穢をただ見つめるだけだった。

その日の夜、天界の中でも悪党の集まる飲み屋に夏油は入り込んだ。

〔結局あん時の金どーすんだよ。〕

〔俺ら金ねぇし今は無理だっつーの。〕

【お金の話ですか？】

〔あ？誰だよ。〕

【いい稼ぎ方を知っているそこら辺のしがない旅人ですよ。】

〔お前みたいな若造が知っているわけないだろう？〕

【いえ、一つだけ、あるんですよ。】

〔…それはなんだ？〕

【　天使の羽根を売るんです。　】

〔……は？〕

【質がいい程儲けれますよ。それでは。】

〔は？ちょ、おい！〕

〔……ほんとなのか？〕

〔やってみねぇとわかんねぇだろ、〕

〔質のいい程……大天使様か？〕

〔……22時頃を狙おう。〕

〔承知。〕

22時頃になると、彼らは教会で連村会を開いていた。

「よし、今のところは何も問題ないね？」

[俺の村はちょー親切な旅人さんが来た！]

[私のところは𓏸𓏸ちゃんの誕生日で洋服を決めてあげたわ〜♪]

[俺のところは作物が今年1番採れましたね。]

「うんうんっ、いいねいいね、それじゃあ明日m─」

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ！

───警報！？

「状況が変わったね、22時頃だし僕が行ってくるよ。」

[[[分かりました、！]]]

急いで教会から出ていき警報が鳴った村まで飛んで行った。

（　くくく……馬鹿だねぇ　）

「大丈夫！？」

〔大天使様！〕

「何があった？状況説明出来るかな？」

〔さっき、空に赤い物が飛んでいて、他村からの攻撃かと思って……〕

「うんうん、そっか、大丈夫、僕が今見に行く。」

〔……大天使様、〕

「ん？何かn─」

ﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ

ばたっ、という音と共に気を失った五条は其の儘羽を全て毟り取られてしまった。目が覚めた頃には羽はひとつもなく羽根の骨のみが背中に残されていた。

「どう……して………？」

当たり前だがその場に悪党達はおらず、自身の周りに毟り取られた羽が数枚落ちているだけだった。今まで信じ、手助けをしてきたこちらの身からすればたまったものじゃない。絶望しているところに足音が近付いてくる。

「っ、」

警戒したように羽の無い羽根で身体を包む。

【大丈夫ですか！？】

「夏…油……」

慌てた様子で近づいて来ては五条を包み込むように抱き締める。

【どうしたんですか、】

「……村人がっ、嘘、吐いてっ、僕っが…ゔっ、」

【……そうなんですね、もう大丈夫ですよ、】

人間の醜さを初めて見て絶望する姿最高……

此の儘傷付けまくってもっと絶望させよ〜っと。

【あの、大天使様、】

「ひぅﾞっ、なﾞに、」

【彼らは、大天使様のことを大変酷く言われて居られました。】

「……え、」

【何かあればもしかしたら悪魔なんじゃ無いかと言うような奴等ばかりでした…】

「っうぅ……なんで…なん……でぇ…！」

最高最高最高最高最高。もうほんっとに最高。

疲れ吹き飛ぶ〜（笑）

【……助けたいんですが、実は私、悪魔でして……】

「…え、？」

五条から離れ1歩後ろに下がれば本来の姿を露わにする。

【私でも良ければ、貴方を助けたい。】

「……助け…て……」

【契約…結んでくれますか…】

「…っうん、」

【じゃあ、始めますね。】

崩れ落ちた姿の儘の五条に手を差し伸べると、

【私の名前は夏油傑。そなたの名前を今此処に。】

五条は立ち上がると夏油の手を取り、

「私の名前は五条悟。」

【悪魔と天使が触れ合う時、】

「互いの血が交わる時、」

【今此処に……】

【「現存する。」】

この契約は夏油から始めたものであるため夏油の血が五条に流れ込む。悪魔の血は天使にとって重く苦しいものであり、これを耐え切った者が契約を結んだ者とされる。

「あﾞ……ゔ……、」

【頑張れ、】

握りあった手をギュッと握り締めては心の底から応援する。そして数分、

「……夏油。」

【…終わったかい？】

「交われたよ……」

にへら、と蕩けたように笑う。

【これからどうしようか、五条さん、】

「悟。悟って呼んで。」

【なら私は傑ね。】

「…羽、無くなっちゃった、」

【今天使に戻ったとて悟は堕天使。それこそ悪魔って呼ばれちゃうね。】

「……、なら僕──」

[[[五条大天使様！！！！！]]]

「みんな、」

【あぁ、みんな、大変なんだ、】

「…、」

[大天使様…羽……]

「毟り取られちゃってさ〜！羽根なくても飛べるから大丈夫だし、気にしないで！」

[…悪魔の残穢？誰かが悪魔の姿でここに来たんですか？]

「これはっ……」

【私が追い出しました、恐らく悪魔が毟ったんでしょう…】

[夏油さん……！]

[五条大天使様……アンタ、悪魔と契約したでしょ。]

[はぁ！？なにやってんのよ！！！]

【ごめんね、多分半強制的にさせられたんだと思うよ、彼はもう堕天となってしまったし、その決断を今してたんだ、】

[……そうなの、]

「…皆、」

3人の元へ近付いて行けば五条は羽の無い羽根で彼らを包み込むように抱き寄せ、

「僕はこの村を出ていくよ。」

[[[えっ、、]]]

「大丈夫！ちゃんと顔出しに来るし君たちはもう立派な天使だから！」

[そういう問題じゃ……！]

「僕は生きてる。」

それだけ言えばぱっ、と離れにこりと笑う。

「ほら、良い子は帰った帰った。明日も朝早いよ〜？」

[[[絶対、来てくださいよ。]]]

「任せなさい！」

サムズアップをすれば3人は教会へと帰っていった。

【いいのかい？】

「うん。悔いはないよ。」

【この村を出て一般人として生きる、と？】

「そ。」

【嫌だなぁ、】

「え？」

トッ……

ばたっ、

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『いいのか？』

【構わないさ。】

『目立った拒否反応もないし、しっかり夏油の血も混ざってる。お前のものと言ってもいいが…やり方が残酷すぎるだろ。』

【そこまでして私のものにしたかったのさ。】

『……酷いな。』

【そうかな？】

『わざわざ嘘ついて羽毟らせて落して、人間の残酷さ見せつけて落して、寄り添って落して、契約しなくてもいい所で契約させて……酷い以外の何物でもないだろ。』

【はは、嬉しいね。】

『褒めてねぇ。』

〈彼が新しい人ですか？〉

《綺麗な方だねぇ！！！》

【あぁ、2人とも、ハントは？】

《ばっちりです！》

人間の醜悪が詰まった玉を丸呑みする。

《ふぅ、おなかいっぱいだよ〜、》

〈やはり日曜日は悪が多いですね、〉

【月曜日は皆嫌がるからね。】

〈悪を増やすな……全く、〉

【ま、私たちが生きていく上で大切な物さ。】

『起きたぞ。』

【…お、】

「……ん、ぅ、」

【おはよう。】

「…すぐる？」

【嗚呼。】

「すぐるっ！！！」

がばっ、と抱きつけば嬉しそうにしっぽを振る。

【ふふ、どうした？】

「楽しそうな所に連れてきてくれた、から、」

【あぁ、そういう、皆を紹介しようか、】

『家入硝子。』

〈七海建人です。〉

《灰原雄です！！！》

「よろしく、！硝子、七海、灰原！」

『私だけ下なのか……』

「嫌？」

『……別に。』

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なんか、飽きたし途中からぐちゃぐちゃですけど何か書きたかったんで、、、、許してください、