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摩浪side
アドラーズVSブラックジャッカルの試合を観戦してから大体1年たった。寒い11月、家で路成の帰りを待っている。
摩『まだかなぁ』
早く会いたいっていうのもあったけど今日は話したいことがあった。それはこれからの事。
急な話ではあると思うけど彼は絶対に頭ごなしに反対はしてこない。話してみて、彼の意見を聞きたい。
路「ただいま」
摩『おかえり』(っ´>ω<))ω<`)ギュッ
路「寒かったやろ?中で待っとけば良かったのに。顔冷たいで」
摩『いいの〜』
路成が持っていた荷物を代わりに持って中に入る。荷物を定位置に置いて、コーヒーを用意した。
摩『ねぇ、相談あるんだけど良い?』
赤「俺も話しあんねん。摩浪からでええよ」
摩『ありがと』
俺は少し間を開けてゆっくり話す。
摩『あのね、俺、海外行こうかなって』
路「そらまた急やなぁ笑」
摩『あはは、でしょ笑』
路「最近調子が良好言われたやろ?それと関係しとる?」
病院で精神療法を受ける時、路成も同行してくれた。学校がある時は別だけど。
先日病院で経過がかなり良いから、この調子なら復帰も早められるかもと那津兄さんに言われた。
摩『そうだよ。だから行きたいんだ』
路「海外のリーグ入るんか?」
摩『んーん違う。海外で休暇しながらショーダンスしようかなと』
路「ダンスかぁ」
俺はダンスが好き、バレーの次に。体を使って自由に表現するのが楽しいから。
本当に急な話だけど路成は全然怒らない。それどころか、楽しそうに話を聞いてくれた。俺はそれが嬉しくて仕方ない。
摩『やっぱあの感覚は忘れられなくて』
路「ええやん」
摩『もちろんあっちでバレーも練習する』
路「そか、摩浪が決めたんなら応援するで!」
すると路成は俺の頭をわしゃわしゃと撫でてくれた。俺が目標を決めてこれからまた頑張る事が嬉しいのだろう。
摩『それで、路成の相談は?』
路「ん?あー、それがなクロ監が久々に稲荷崎来んかって」
摩『黒須先生が?』
路「摩浪が良かったら、今の部員に色々して欲しいねんて」
俺たちの高校時代の監督、黒須先生。彼も俺が休暇してることを知っていて週1ペースで電話をくれる。
路「どや?まだ怖くて体震えたりするなら断るけど…」
摩『いや、行くよ。今の稲荷崎がみたい』
路成の目を真っ直ぐ見て返事をする。今の俺はOBだけど、稲荷崎が大好きでまたあそこに戻りたいって思う。あの時の思い出がとにかく愛おしいから。
摩『いつ行けばいい?』
路「いつでもええよ。俺もちょうど行きたいし、今度の日曜日行こか」
という訳で稲荷崎行きが決定。あの体育館で今の部員達を、後輩を指導することになった。
摩『海外行きはその後にするよ』
路「また会えない時間増えるのは寂しいな」
摩『だね』
路「よし!摩浪が海外行く日までいっぱいイチャイチャしたる!」
摩『やーん(棒)』(*/▽\*)
またバレーに復帰するために、今のうちにやれることと好きなことをやる。辛いことの方が多いかもだけど頑張る。
見ててね路成