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お知らせであと2~4話って言ったけど、それ以上になりそう。ウソついちゃってごめんなさいm(._.)m
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摩浪side
日曜日になった。今俺は路成と稲荷崎高校に来ている。久々の体育館、そして黒須監督と大見コーチ。2人とも嬉しそうな顔で迎えてくれた。
クロ監「久しぶりやなぁ」
大見「あんま変わらん、昔と同じや」
摩『そうですか?成長したと思ったけど笑』
雑談をしているとバレー部から挨拶された。元気な子たちが多く、熱心に取り組んでる。
路「みんな元気やな」
摩『だね〜。よし、やろっか』
羽織ってたジャージをたたみ端に置き、俺もコートに入る。最初は緊張していた子達も監督や路成のおかげで、楽しくプレイ出来るようになってきた。
摩『監督とコーチが変わらないおかげですね。昔と変わらない稲荷崎で安心しました』
クロ監「せやな。侑、アラン、倫太郎の活躍見てたらあん頃思い出して同じように指導しとるから」
テレビで先輩らの活躍を見るのは監督とコーチにとって誇らしいこと。
路「ここの横断幕とは真反対ですねw」
大見「ははっ笑。言えとる」
クロ監「それでもええねん」
“昨日を守って明日何になれる”と 監督に言われた。俺はその言葉を忘れたことは無い。
だからって過去を全て捨てたわけじゃない。過去を糧に未来で頑張る、が今の俺の最善。
摩『でも過去が無ければ現在《今》も明日もない』
過去も現在も怖くない…怖いのは明日だ。明日を生き抜くには過去が必要だって思う。
摩『矛盾してるかもですけど思い出は必要ですよ。昨日が今をつくるから』
稲荷崎が俺を変えた。ここが俺という人物をつくった。
摩『(だから、遠く行ってもここであった事は忘れない。稲荷崎は俺の第2の故郷)』
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1週間後
俺は空港にいる。行先はアメリカ。
路「早いな1週間て」
摩『ねぇ〜』
路「荷物、それだけでええの?」
摩『だって向こうに行けば別荘あるし』
路「金持ちめ!」
少し大きめのリュックに必要なものだけ入れてきた。うちの兄貴が経営する会社は海外にもあって管理しているホテルとか別荘も各国にある。
路「変な輩に捕まらんようにな」
摩『警戒はしてるし、護身術とかも身につけてる。万が一のためにボディガードもいる』
路「ちゃんと1日1回は連絡して、グループlineにもメッセージ送る」
摩『はーい笑』
海外行きに賛成はしてくれたけど、かなり心配みたいだからちゃんと連絡はしようと思う。
摩『んじゃ行ってくるね』
路「おん、行ってらっしゃい」
路成に背中を向けて歩く。忙しくなるし、帰れるのもいつになるかわかんないけど、またバレーをするために…
稲荷崎での思い出を糧に俺は旅立つ