テラーノベル
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マフィオソの指先が、ワインと汗で濡れたチャンスの肌を、容赦なく、しかしどこか名残惜しそうに這い上がっていく。
その指がチャンスのうなじへと辿り着いた瞬間、マフィオソは引き絞るような力を込め、その顔を強引に自らの方へと引き寄せた。
「ん、んん……ッ!」
唇が荒々しく重ねられる。
チャンスの口元を覆っていた斜め縞のネクタイ越しに、互いの硬い歯がぶつかり合う。
布地を挟んでいるというのに、その接吻は驚くほど生々しく、互いの熱い息と、口内に残る赤ワインの渋みが混ざり合って、じっとりとシルクを濡らしていく。
マフィオソは飢えた獣のように、チャンスの唇を、その息を貪り尽くそうとしていた。
いつもなら冷徹に振る舞う彼が、今はただ、目の前の男を己の支配下に置き、その余裕を完全に叩き潰すことだけに盲目になっている。
「は、あ……っ、……ふ、ぅ……」
ようやく唇が離れたとき、ネクタイは二人の熱い吐息で完全に色を変えていた。
マフィオソの瞳には狂おしいほどの独占欲がギラギラと渦巻いている。
「チャンス……お前のその、すべてを見透かしたような目を……今すぐ潰してやりたくなる」
「……っ、ふ……」
チャンスはネクタイにくぐもった、掠れた笑い声を漏らした。
両腕を拘束され、ボスの力に圧倒されながらも、そのサングラスの奥の瞳は、最高に熱く、臨戦態勢の歓喜に歪んでいる。
(やってみろよ、ボス。あんたにそれができるならな)
言葉にならない挑発が、空気を通じてマフィオソの鼓膜に突き刺さる。
それが決定打だった。マフィオソのなかで、限界まで張り詰めていた理性の糸が切れた。
「……覚悟しろ」
マフィオソはチャンスの腰を強引に抱え上げ、自らの太ももの上へと引きずり込んだ。
擦れ合うスラックスの生地が、二人の間で悲鳴のような音を立てる。
完全に密着した身体から、互いの熱い輪郭が、布地越しであっても隠しようのない質量で存在を主張し合っていた。
静かな地下室に、衣類が解かれる音が響く。
マフィオソの手が、チャンスの衣服の隙間から、熱を孕んだ微熱の肌へと容赦なく滑り込んでいった。
剥き出しの熱に直接触れた瞬間、チャンスの身体がビクリと大きくのけ反り、ワイン棚の木枠に頭を激しく打ち付けた。
「んんんーーーーッ、……っ!」
ネクタイの奥で、チャンスが初めて耐えかねたような、悲鳴に近い喘ぎ声を上げる。
マフィオソはその声を逃さず、自らの手のひらで、チャンスの身体を容赦なく、かつ翻弄するように激しく愛撫し始めた。
情け容赦のない熱量で、その昂りを一気に煽り立てていく。
「あ、っ、……ん、う……っ!」
#1x1x1x1
ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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チャンスの爪が、マフィオソのシャツの背中に深く食い込む。
引きちぎらんばかりに力が込められ、背中の筋肉が硬直する。
いつも余裕を崩さないイカサマ師が、今や自分の指先一つで、快楽の濁流に溺れ、声を殺して震えている。
その圧倒的な支配の快感が、マフィオソの衝動をさらに狂おしいほどに跳ね上げた。
「ほら……どうした、チャンス。いつもみたいに、私をからかってみせろ」
マフィオソはチャンスの耳元へと唇を寄せ、その耳たぶを小さく噛みちぎるように吸い上げた。
「私の前で、そんな情けない声を出すのが、お前の本性か……?」
「……っ、ん、あ……っ!」
チャンスは激しく首を振り、拒絶するように、あるいはもっと奥を求めるように、マフィオソの身体に自らの腰を強く押し付けた。
床のワインの海が、二人の激しい揺れに合わせてバシャバシャと音を立てる。
飛び散る赤い液体が、二人の崩れた衣服を、剥き出しの肌を汚していく。
限界は、すぐそこだった。
マフィオソの動きが、さらに容赦なく速度を増していく。
チャンスの身体が、最高潮の予感に激しく震え始める。
「チャンス……っ、お前を、……私のものに……っ」
マフィオソ自身も、もう限界だった。
チャンスの首筋に顔を埋め、その肌に歯を立てながら、自らの抑えきれない情熱をチャンスの身体へと、強く、深く叩きつける。
「ん、んんーーーーーーッ、……あ、あぁッ!」
ネクタイを突き破るような、チャンスの最大の悲鳴。
チャンスの身体が弓なりに弾け、マフィオソの掌のなかで、熱い昂りが一気に弾け飛んだ。
同時に、マフィオソの身体からも、耐えかねた激しい電流が走り、二人の衣服の境界線をすべて置き去りにするようにして、絶頂の奔流が溢れ出した。
「……は、あ……っ、……ぁ……っ」
すべてを出し尽くし、重なり合ったままの二人の身体が、ゆっくりとワインの海へと崩れ落ちていく。
静まり返った地下室に、再び滴るワインの音だけが戻ってくる。
マフィオソは、チャンスの濡れた胸元に顔を預けたまま、激しく肩を上下させていた。
その指先は、まだチャンスの髪を強く掴んだまま、離そうとはしなかった。
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