自分の方に寄せて
真正面から
「いのりは俺のなんだよ!他の誰にも渡さない。俺の大事な存在に居ないといけない女なんだよ!!!」
その時わたしは、ボワッと顔が一気に暑くなったのを感じ取った。
「は。へ?」
井戸田くんの額にはじわっと汗がたれていた。
ホントの茹でダコだ。
私はその場にパタッと崩れ落ちた。
井戸田くんは私の手を取った。
その後彼の方を向いてこういった。
「お前なんかに取られて溜まるかよ。こんなに愛らしい俺の女を…」
私はもう照れ隠ししか出来なくて
頭の中は曖昧。無理もない。
すると彼が言った。
「キリア。お前俺に勝てるとでも思ってるの?おれの愛は誰にも負けない。お前なんかがいのりを幸せに出来るはずがない」
(え、えぇ?!)
「チッ…んなの俺が1番分かってる、!お前なんか、お前なんか…おれは大っ嫌いなんだよ!シノン!」
彼の名前が明らかになった。
シノン。聞いたことがある。
あ。そうだ。
琴頭詩暖(ことがみ しのん)だ。
学校ではめっちゃ人気者の女子にはモテモテなモテ王子だ。
あだ名は確か。パーフェクトモテ王子だっけ?
あんまり知らない人だったけどまぁいい。
改めて知れたから。
ってこの人のことすら忘れてた私は何を言ってw
するとシノンさんは私の前に来て
私の頬に手を当ててこういった
「いのり。ごめんな。。俺学校ではパーフェクト演じてるけど本当は弱虫なんだ。だからそんな俺を支えて欲しい。だからここで言うのもなんだけど…………..お、俺と嫌。俺の」
言い終える前に井戸田くんが口を挟んだ
「おいおい。俺の前でそれを言うか?生徒会議長さん」
(あ。この人議長さんだったんだ。へぇー。)
(ってえ?私今。男子二人に取り合われてるの?!)
私は今気づいた