テラーノベル
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能研・訓練室。
静寂。
「ねえソウヤ」
アリスが軽く笑う。
「続き、やろうよ」
「……何のだよ」
「決まってるでしょ」
一歩、踏み出す。
「どっちが上か」
空気が張り詰める。
「ちょっと待てって!」
タジが割って入る。
「それ完全に対戦イベントなんだが!?」
「危険よ」
柚季が低く言う。
でも。
アリスは止まらない。
「大丈夫」
にこっと笑う。
「時間、巻き戻せるから」
一瞬。
全員が固まる。
「……は?」
「壊れても戻せる」
あまりにも軽く言う。
「それは——」
柚季が言いかける。
「反則でしょ」
アリスは肩をすくめる。
「ルールなんてないでしょ?」
ソウヤは一歩前に出る。
(こいつ……)
明らかに異質。
「やるの?」
「……ああ」
「いいね」
その瞬間。
“消える”。
「っ!?」
視界から完全に消失。
「後ろ」
イレイダの声。
振り向く。
そこにいる。
「遅いよ」
空間が歪む。
ドンッ!!
削れる。
だが。
“当たらない”。
「……なんでだ」
「ズレてるから」
アリスが笑う。
「今の私は“0.2秒先”にいる」
理解不能。
「時間……ズラしてるのか」
柚季が呟く。
「正解」
「あとね」
パチン、と指を鳴らす。
景色が“戻る”。
さっき削れたはずの空間が、元通り。
「……は?」
タジが固まる。
「今の巻き戻しただけ」
「いや軽く言っていい能力じゃねえだろそれ!!」
ソウヤの思考が揺れる。
(当たらない)
(壊しても戻される)
(どうすればいい)
“声”が響く。
(全部消せ)
「……っ!」
ソウヤの目が変わる。
「まずい!」
柚季が叫ぶ。
空間が大きく歪む。
広範囲。
時間ごと——
「それ、面白い」
アリスが笑う。
「でもね」
一歩踏み出す。
「その前に“戻す”」
パチン。
世界が“巻き戻る”。
ソウヤの動きが、なかったことになる。
「……っ!?」
「時間軸ごとリセット」
「これが私」
#時が流れる絵
柘榴とAI

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麗太
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そのとき。
「——やめて」
イレイダの声。
ピタッ
今度はアリスの動きが止まる。
「……へぇ」
「干渉できるんだ」
「干渉じゃない」
イレイダが一歩前に出る。
そのとき。
「——やめて」
イレイダの声。
ピタッ
今度はアリスの動きが止まる。
「……へぇ」
「干渉できるんだ」
「干渉じゃない」
イレイダが一歩前に出る。
そのとき。
「——やめろ 」
イレイダの声。
ピタッ
今度はアリスの動きが止まる。
「……へぇ」
「干渉できるんだ」
「干渉じゃない」
イレイダが一歩前に出る。
「空間を私の能力で固定しただけだ」
完全にチート。
二人の間に“格の違い”が見える。
アリスが少しだけ笑う。
「やっぱり君、面白いね」
ソウヤを見る。
「壊す側」
「私は——」
一拍。
「“選び直す側”」
「時間も、結果も」
沈黙。
ソウヤは何も言えない。
「また遊ぼうね」
アリスが手を振る。
そのまま。
消える。
静寂。
「……最悪の能力ね」
柚季が呟く。
「時空操作…」
タジが震える。
「いやもう世界観壊れてるって……」
結衣がソウヤを見る。
「……大丈夫?」
ソウヤは答えない。
ただ。
(勝てない)
初めて思う。
イレイダが静かに言う。
「勝つ必要はない」
「でも」
一拍。
「理解しなさい」
「彼女もまた“異物”」
そして。
「あなたと同じ」
コメント
1件
ああー、これはキタ……! 第13話、めっちゃ痺れました。アリス、最初から“何かある”感じはしてたけど、まさか時間操作そのものだったとは。「0.2秒先にいる」「時間軸ごとリセット」って、もう世界観ごと書き換えるレベルのチート能力ですよね。それでいて「選び直す側」って名乗るところが、彼女の価値観を如実に表していて鳥肌立ちました。ソウヤが初めて「勝てない」と自覚する瞬間もしっかり描かれていて、二人の対比が鮮やかです。イレイダの「彼女もまた異物」という台詞も含めて、設定の整合性が美しい。続きが気になって仕方ないです!