「てか、今日のファッション可愛い!いつもスーツとか部屋着みたいな格好だったから私服見たの初めてかもしれない!」
来都くんは、私の服装で盛り上がってた。思い出してほしい…これは、雑誌の懸賞で来都くん着用のTシャツが当たらなかったから自分で探して買ったやつなんだよ。気づいてなさそうだから自分から教えた。
「これ、ルンルン2月号でプレゼントしていた…」「あ!やっぱり!え、これ、ももが当てたの?すごーい!!!これ僕のプレゼント企画のやつ!!すごいよもも、本当に運命で繋がってるよ!」
やばい!勘違いされている。でも、当たらなかったから同じもの買ったってなんか変だよね。当たった…ということにしておこう笑
来都くんはいちいち嬉しそうにしてくれるから、こっちまで笑顔にしてくれるよ。愛おしいな。本当にありがとう。時間も、きっかけも全てが私の思い出となった。
大学生の2人はずっとこの街に住んでいて、美味しいランチを紹介してくれることになった。隠れ家で、この街らしくない静かなお店だった。
「好きなの選んで!僕奢る!」
来都くんがどうしても食べたかったらしい。嬉しそうに奢ろうとしてるけど、もちろん私が2人分払いますよという間も無く勝手に注文し始めた。
「いつもの3人前で!」
1番高いハンバーグが彼の一押しらしい。久々に食べる高い料理が、来都くんとなんて。夢に夢を重ねているような気分だった。
働いたお金を1番嬉しく使えると思った瞬間だった。
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