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酸素「おにーちゃーん!!!!こっちきてよぉ!!!!!」
フッ素「あたしが先だもん!!!」
酸素「なんで!!!!やーや!!!!ぼくが先!!!!!」
ナトリウム「お兄ちゃんこれわかんなーい」
塩素「……掛け算を先にするのよ。前、教えたじゃない」
ナトリウム「あっ、そうだった!!!ありがとう!!!!!」
リチウム「あ!!!向こうのお星さま綺麗だ!!!ほら、綺麗だぞ〜」
ベリリウム「ん〜、…すてき、だな!!!」
クロム「お兄ちゃんここ掃除してよ〜」
水素「待て待てちょっと待って」
ヘリウム「頑張ってお兄ちゃん(笑)」
水素「ヘリウムもお兄ちゃんだろちびっこたちの!!!!!」
あれから、膨大な時間がすぎていった。
俺…水素とヘリウムは、あれからこの宇宙に生まれたちびっこたちを保護しながらいろんな星を旅して回った。
この星もそろそろ寿命だろう。
そうして今はヘリウムを含めた25人の弟妹たちがいるわけだが。
まぁ…大変だけど、楽しいから良いか!!!!!
鉄「……お兄ちゃん」
水素「ん、なぁに、鉄」
ふと、後ろからそんな声が聞こえてくる。
前方から他の子たちが暴れたりそれを慰めたりする声が聞こえたがこれくらいなら日常茶飯事。
いちいち気にしてたらキリがないからな、それにそこらへんはヘリウムがなんとかしてくれるだろう。
鉄「あのね…私、なんだか最近調子が悪くて」
水素「…調子が?どういう感じ?」
鉄「なんだか…皮膚の内側から、なにかが斬り裂いてくる…みたいな…」
水素「あー、…?外的圧力とかは感じないの?」
鉄「うん…というか、それに関しては私お兄ちゃんより全然耐性あるけど」
水素「ウッ…そうだよなぁ…」
可愛い妹が不調を訴えてくれたわけだが、俺にはよくわからない。
うーん、一体どうして………
そろそろこの星からでた方がいいんだけどな、俺が担ぐか…
などと、呑気に考えていると。
酸素「……鉄、ちゃん?」
酸素「鉄ちゃん!!!!!!!」
フッ素「え…あ、まって酸素…」
水素「え、どうし…た…!?」
再び鉄の方を見ると、
彼女の身体が、
ひび割れていた。
マンガン「鉄!?!?し、しっかりして…!!!」
カルシウム「大丈夫!?!?おにいちゃ、どうしよッ…!!!」
リン「ちょ、どうしたの…!?鉄ちゃんしんじゃう…!?」
ヘリウム「水素ッ…これ、」
水素「ど、どうしよ…!?どうすればいい!?」
ヘリウム「わからん!!!!」
水素「おい!!!!!!!!!!!!!!」
水素「…って、そんなこと言ってる場合じゃ______」
その瞬間。
光が走る。
風が吹く。
何かが襲う。
…それらの中心には、
鉄が居た。
水素「てッ…!!!!」
手を伸ばす。
しかし、それらは爆風により、
すべて無意味な行動となった。
そして、それがようやく終わった頃。
俺の周りには、
誰も居なかった。
普通、宇宙には鉄以上の重い元素というものは存在しない。
水素から始まり、ヘリウム、リチウム、ベリリウムと、爆発とともに元素は変わっていくが、
鉄は自然界の元素の中で一番安定しているため、爆発は鉄までで収まる。
しかし、超新星爆発(スーパーノヴァ)という、とても大きく大きな質量を誇る星が爆発すると、鉄が不安定になり、内部で重力の崩壊を起こし、鉄より重い元素が生成される。
………これが、鉄よりも遥かに重い、私…
私たちの誕生歴だ。