どうして?確かに下へ行った、はず。
困惑する中でノックが聞こえた。
「そこにおんのか〜?」
登子 流華「…は、はい、、?」
ガチャ
誰かと思ったが、開けてみると町長の臼柏さんだった。
話を聞くと私は銭湯の掃除当番になり、臼柏さんと一緒に掃除するということ、掃除内容伝えに来たみたい。
臼柏 千布「…そういうことで、22時に集合な。後、勝手に部屋入ったらあかんやろ」
登子 流華「こ、これには訳があって、」
私は臼柏さんに今さっきあったことを話した。
臼柏 千布「飛び降りる?そんなことあるんやな。死体は無いんや。そいつ、ガキやったな?」
登子 流華「は、はい」
臼柏 千布「一回この下行こか」
登子 流華「そうですね」
登子 流華「うーん。この辺にはいないですね…」
臼柏 千布「…もしかすると、子糸が連れてきたんちゃうんか?」
登子 流華「え?どういうことですか?」
臼柏 千布「多分やけど最近、旅館に泊まりに来た上客が姿を消すっていう事例を聞いたことあんねんけど、まだそれが1回で、今回で2回目や。その上客も同じく窓から飛び降りたって」
登子 流華「へぇ。ということは、子糸も…」
臼柏 千布「そうかもな」
「すみません、臼柏さん。お伺いしたいのですがよろしいでしょうか?」
「久しぶり〜千布、元気にしてる〜?」
すると、見知らぬ2人が臼柏さんを訪ねる。
登子 流華「えっ」
臼柏 千布「この2人は繁華街で駄菓子屋を経営しとる。向雲(コウユン)、こっちが丁亮(テイリャン)」
向雲「自己紹介ありがとうございます。嬢様、初めまして」
登子 流華「は、初めまして…」
臼柏 千布「それで?要件は?」
向雲「実は、連れの雷芳(レイファン)と逸れてしまいましてね…まったく、私としたことが…」
丁亮「ってことで千布、それと可愛子ちゃんもなんか知ってる?」
臼柏 千布「また逸れたん?これで2回目やで…」
向雲「いいや、気をつけてはいたんですが…少し目を離すだけでいなくなってしまうんですよ。見つけたと思ったら御息女を連れて来たんですよ!?その子が迷子だったもので、お陰で見つかるまでご両親を探す羽目になりましたよ、とほほ…」
丁亮「あんときは最悪だったな」
向雲「話を聞くと友達とか訳の分からないことを言うですよ!窓から連れて来たとか…」
臼柏 千布「それや」
向雲「はい?どうかしました?」
登子 流華「実は、私達も、私の親戚の行方が分からなくて。窓から飛び降りたのは見ました」
丁亮「お、これは、協力タイムじゃない?」
向雲「そうですね。互いに探している人物は話の通り同行している可能性大です」
登子 流華「早速探しましょう!」
向雲「地下町から出ていないことを祈るばかりですが…」