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石井 千年「…でね、会計だったけど受付させてもらったの」
赤羽 次郎「まぁ、会計係初めてだしな」
石井 千年「そっちはどうだったの?」
赤羽 次郎「こっちはゴミ集め…だったけど意外と部屋綺麗で、宿泊客の良さが出てるな」
石井 千年「そうだね。そりゃ沢山の宿泊客がいる訳だ」
赤羽 次郎「そういえば流華って掃除当番まだなんだっけか」
石井 千年「そうだよ。子糸君と部屋で一緒にいると思うよ」
赤羽 次郎「そうだ、そうだった。流華にもこのこと話したいな」
石井 千年「私も!」
スッ
赤羽 次郎「流華〜!」
石井 千年「流華ちゃん、子糸君〜。ただい…ま、、って…」
そこには二人の姿はなかった。
赤羽 次郎「トイレかな…」
石井 千年「私もそうだと思う。何かあるなら置き手紙ぐらいあるよ」
赤羽 次郎「…それもそうだな。心配する必要ないか!」
石井 千年「一旦、各自部屋で過ごそう」
赤羽 次郎「だな」
そうして俺達はそれぞれ別れた。ただのトイレだって思っててもやっぱり気になるな…。
心配事をしながら俺は一人真ん中で敷かれてある座布団の上で俯きながら考えていた。
ふと時計に視線をやるとそういえばもう夜かと気づかされる。敷布団は押入れの中、この木の長机を前に倒してそのまま壁の方に寄せてってすればスペース開くか。子糸来る前に先にやっておいた方が良さそうかな。
早速取り掛かろうとその時。バタバタと隣の部屋から千年が俺の名前を連呼しながら上がり込んできた。
石井 千年「次郎!次郎!」
赤羽 次郎「ど、どうしたんだよ!」
石井 千年「お、置き手紙!!!」
赤羽 次郎「置き手紙!?!!?一体誰から…」
石井 千年「流華ちゃんからだよ。子糸探しに行ってきます。必ず連れ戻してくるから待ってて、って」
赤羽 次郎「子糸…どこ行ったんだよ…こりゃ大変なことになったな…」
石井 千年「私たちも行きたい!」
赤羽 次郎「探してる途中でトラブルあったらどうするんだよ。ただでさえ面倒な奴を探してるんだ。更に仕事を増やすことになる、迷惑かけるわけにもいかないんだし」
石井 千年「………そうだね。次郎の言う通りかも」
赤羽 次郎「大人しく気長に待ってようぜ。…心配だな、一人で大丈夫なのか…」
石井 千年「数人で行くみたい。詳細は書かれてないけど」
赤羽 次郎「なら良かった」
石井 千年「見つかるといいね」
赤羽 次郎「だな」
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